45話
~オスカル王国 王宮~
「報告は以上です。」
サーフィ騎士団長がルーシー王女に報告を終える。
「それで、アウロという人物は危険ではないの?」
ルーシー王女が問いかける。
ルーシー王女はマリの幼馴染である。
マリの両親らが魔物に襲われた事件から会う機会が減ってしまったがとても心配していた。
最後に会ったのは……もう半年も前か。
最近はサーフィに任せきりだ。
サーフィもマリと幼馴染ということもあり、仲はいいので信頼している。
「それが、記憶を失っておりまして……。武器等、何も持っていない状態で見つかった為、マリ姫を狙った者ではないと思われます。」
ルーシー王女はマリから命を狙われている等の話を聞いている。
王女の権限で、あの事件についての情報を集めているがその進捗はあまりよくない。
マリの情報通り、人間が魔物を呼び出して殺したというのはかなり可能性が高い。
でも誰がやったのか?というところまで辿りつけていない。
マリは怪しい人物に目星をつけているらしいが、まだ確実ではないとのことで教えてもらえてない。
本当はもっと協力してあげたいのだが、王女としてのどうでもいい仕事が多すぎる。
他国との交流・王国民との交流・貴族のパーティに参加など。
はあ。王女になりたくなかったんだけどな。
冒険者になって世界を旅してみたかった。
あの事件が起こらなければ、今頃はマリが王女になっていたのだろう。
マリ自身王女になりたがっていた。
マリは子供が好きだ。
昔はよく孤児院などで交流していた。
王女になって、もっとこの子たちの生活をよくしてあげたいなんて言ってたっけ。
マリは昔から優しい人だった。
王女にふさわしい人間だったのに……。
「ルーシー王女?大丈夫ですか?」
長いこと考えていたため、体調が悪いように見えたかな?
「大丈夫よ。またマリに何かあったら教えてね。」
「承知しました。」
サーフィはそういうと一礼して部屋を出て行く。
「それにしても、あんなにマリ姫、マリ姫ってべったりだったサーフィはどうして私の専属騎士団の団長なんてやってるのかしらね?」
あの事件以降、マリ姫に着いていくと思われていたサーフィは国のために戦うといって騎士団入りをした。
私は、マリのそばで支えてあげたら?と言ったのだけど。
そういえばマリ本人が、私は今後1人で生きていけるから大丈夫!って突き放したって言ってたっけ。
サーフィはしぶしぶ諦めて、……急に騎士団員見習いとして頑張り始めた。
それからの成長っぷりはすさまじくたった2年で1番上まできてしまった。
私としては幼馴染が騎士団長というのはやりやすいのでありがたくはあるんだけど。
うーん。
よくわかんないや。
強くなりたいって思ったのかな?
確か事件の日にその場にいたんだよね。サーフィ。
「ルーシー王女。失礼いたします。夕食の準備が出来ました。」
王女専属のメイドがやってきた。
「ええ。ありがと。すぐ行くわ。」
さてと。
なんとか時間を作ってマリに会いにいこうかしら。
大切な友人だしね。
ルーシー王女は久しぶりにマリに会いたい気持ちが強まっていた。




