38話
「何なのこれ!!」
カレンは悲鳴を上げ続けていた。
「カレンさん次は右!そこはジャンプ!」
「もう嫌。帰りたい。罠だらけじゃないここ!」
「あ、危ない。」
カレンのお尻に罠の矢が刺さる。
「痛い痛い痛い。無理。死ぬ。」
「全然細い矢じゃないですか。」
「ん?なんか全身が痺れてきた。」
カレンが動けなくなったところを暗闇から狙っていた魔物の群れが襲う。
「何!?蛇??」
蛇の魔物達はカレンの首や腕に巻きつく。
「ぐえ。苦しい。息できない。動けない。死ぬ死ぬ。ヘルプ。」
「はぁ。先が思いやられますね。」
「はやく助け……。」
カレンは気絶してしまった。
「えぇ!?カレン弱すぎませんか!やばい。はやく助けないと。」
フィーネは衝撃魔法を放つ。
カレンに巻き付いていた蛇達は壁に吹き飛ばされていく。
「ふぅ。カレンをどうやって運ぼうかな。」
フィーネは闇魔法を蛇に向かって放つ。
すると、蛇達は威嚇をやめてフィーネに従うようになった。
「カレンを運んでくれる?」
蛇達はカレンを上に乗せて地面を走る。
殺されかけた相手に運ばれる謎の現象が起きていた。
「カレンのレベルを上げたかったんだけどな。あ、そうだ。」
フィーネはあることを思いついた。
カレンが目を覚ました時にはもうハインドの洞穴を抜けた後だった。
「反省会です。カレン。弱すぎます!」
「はい。」
寝起きで説教喰らってます。
いや、だって私行きたくないって言ったもん。
洞穴の中暗いし、臭いがキツイし。
罠がくるから避けろって言われても避けられないでしょ!
なんでかフィーネは全部の罠知ってるみたいな動きだったし。
「やっぱり、レベル上げが最重要ですね。」
「そんなこと言われても……。」
「そこで。」
「えっ?」
フィーネはカレンを丸い球体に閉じ込める。
「フィーネ?ねえ?何これ。」
「今からさっきの蛇に協力してもらうので頑張って倒してください!」
そう言うと、丸い球体の中に蛇が入ってくる。
「いや、無理無理無理。何でそうなるの!?」
「今回は奇襲じゃないから、なんとかなりますよ。」
ちなみに丸い球体は30メートルくらいの大きさだ。
球体の中のはずなのに、普通に立てる。
すごいよこれ。
閉じ込められてなかったら感動してたよ。
別の意味で今泣きそうだけども。
中から叩いてもバリアみたいになってる。
逃げられそうに無い。
スパルタ教師フィーネは外から楽しそうに私を見ている。
蛇達は合計20体ぐらいかな?ジリジリ私の近くに寄ってきている。
いや、そもそも狭すぎる。
カレンは魔法を唱えようとする。
しかし、魔法は発動しない。
「え?何で。」
「言い忘れましたけど、魔法使えないようにしてます。」
「は?」
「頑張ってください。」
泣きながら必死に剣を振り回すカレン。
5体ぐらいは倒せたけど、残りの蛇にめっちゃ噛まれてるよ全身。
あ、もう駄目。意識が……。
カレンはまた気絶した。
カレンが目を覚ますと、まだ球体の中にいた。
それで、さっき倒したはずの5体の蛇が完全復活している。
「フィーネさん??これは?」
「あ、やっと起きました?一度に全部倒せるまで永遠にやりますよ!」
私、蛇に噛まれ続けて病んで死ぬんだ。
1度は普通の女の子っぽく恋愛したかったな。
さよなら。私の人生。
来世に期待します。
……カレンが蛇の魔物を倒し球体から出れたのは3日後だった。




