34話
「カレン。遅いですよ。」
「フィーネ元気すぎない?もうちょっとゆっくり行こうよ。」
「あとちょっとなんで頑張ってください!」
2人は目的地であるオウルの谷目前まで来ていた。
「あ、着きましたよ!あれがオウルの谷です。」
「やったー。やっと休める。」
「今から精霊探しですよ?」
「ひゃい。ぐすん。」
悲しい。疲れた。
休みたい。しんどい。
はぁ……。
「もう。仕方ないですね。ちょっとだけ休憩しましょう。」
「フィーネ大好き!」
フィーネって意外と優しいよね。
男だったら恋に落ちてたかもしれない。
2人は小さな洞穴を見つけ、そこで休憩することにした。
「それで、精霊を探すのはどうやってやるの?」
「魔力を自分の周り全体に流し続けます。」
え。
1ヶ月見つからなくても当たり前って言いませんでしたっけ?
ずっと魔力出し続けるのね私。
「体力持つかなぁ。」
「頑張りましょう!魔物が来たら私が対応するんで。」
「精霊が現れたらどうしたらいいの?」
「たぶん向こうから勝手に契約してきますよ。」
いや、そんな簡単に契約結んじゃ駄目だよ?
私達の目的は契約することだから歓迎ではあるけど。
「うーん。今日はここでやってみましょうか?」
「え、ここでやるの。」
「はい。毎日同じ場所でやる必要は無いので。いろんな場所でやってみましょう。」
フィーネいわくこのエリア内であれば精霊が寄ってくるのでどこでもいいらしい。
ただ、場所によって出てくる精霊が違うらしく同じ場所でやるのはあまりおすすめしないとか。
まずは、正座で目を瞑る。
で、目の前に大きな柱を想像する。
そこに向かって、自分の魔力を放出していく。
このとき、すごくゆっくり小さく流す必要があるらしい。
「いい感じですね!じゃあ1日頑張りましょう!」
「はぁ。地獄だ。」
結局この日は精霊が寄ってくることは無かった。
それから10日間ほど、場所を代えたりしてみたが反応なし。
その間、フィーネは魔王の手下をかなりの頻度で蹴散らしていた。
カニの魔物のシザン・狼の魔物のオウガ・馬の魔物のウリバを追い返したらしい。
なんで倒さなかったかをフィーネに聞いてみた。
精霊は魔物の死んだ辺りは避けて活動するとのこと。
本当は殺したくて殺したくて殺したくて仕方が無いらしい。
この頻度で喧嘩売ってくる魔王にかなり怒っているフィーネ様。
やめて。
殺人マシーンにならないで。
そのうち、私が殺されそう。
不安で不眠症になっちゃう。
そして、精霊探しを始めて15日。
フィーネとカレンはついに念願の精霊と遭遇する。




