32話
屋敷の入口に行くと1体の魔物の姿があった。
あれ?
あの魔物、何かダメージ負ってない?
なんで?
「屋敷付近に仕掛けた爆弾が役に立ちましたね!」
ドヤ顔のフィーネ。
「ねえ、フィーネ。一応言っといてくれないと私踏みますよ?」
「大丈夫です。しっかり護衛しますから。」
ほんとに守ってくれるんだろうか。
守られても死にそう。私。
「おい、なんだこの罠は!!見たこと無いぞこんなの。」
喋るんだ。
で、この魔物何?
説明が難しいな。
腕が4本生えたトカゲ……でいいのかな。
「あなたの知力が低いんじゃないですか?誰でも作れますよこんなの。」
いや、フィーネさん違うよ。
私も見たこと無い。
踏んだら爆発する爆弾とか聞いたこと無いよ。
そもそも爆弾自体初めて見たよ。
昔、大陸間であった戦争の頃に使われてたやつでしょ?爆弾って。
戦争が終わった時に危険だからってことで製作レシピが破棄されたって言い伝えられてるけど。
それを作れちゃうのはもうおかしいでしょ!
「なら、お前らを捕獲して知ってること全部吐かせてやるよ。」
「まあ、野蛮な魔物ですね。まるでお姉様みたい。」
「フィーネ?あとで報告しとくね?」
絶対馬鹿にしてるよね?
エスカレートする前に止めないとやばい。
エレナとフィーネが戦うことは世界の滅亡に等しい。
勇者として止めなければ。
「お姉様もたぶん私と同じようなこと言ってると思いますけどね。」
スラ……は止められないな。困った。
でも、意外とスラってしっかりしてるから止めてくれてる可能性も?
「おい、来ないならこっちからいくぞ。」
トカゲの魔物は4本の腕から黒い光を放つ。
「あっぶな。ちょっと!いきなりなんて卑怯よ!」
私はトカゲに対して激怒する。
「はあ?もともとお前たちが卑怯な罠をしかけてただろ!!」
「2人とも落ち着いてください。」
なんでフィーネが仲裁してるの!?
「お前が、キャピスが言ってたフィーネってやつだな。」
「あら。私有名人ですよカレン!」
なんかちょっとフィーネ嬉しそう。
あんまり嬉しくないよ!フィーネ!
命を狙ってる相手からの指名手配だよ!
それで、キャピスって誰?
もしかして私を誘拐したやつかな?
私寝てたから何にも知らないのよね。
「それで、あなたのお名前は?」
「俺はガイズ。キャピスのようには簡単にいかねーぜ。」
「ん。ガイズ?」
一瞬、フィーネが嫌そうな顔をした。
「カレン絶対に屋敷の外に出ないでくださいね。特に光がない場所。」
「わ、わかった。」
私は屋敷の入口のドア付近まで下がる。
「おい、もうつまらない話はいいだろ。」
「それじゃあ、始めましょうか?」
フィーネとトカゲの魔物ガイズの戦いが始まった。




