29話
あれから、眠らされていたスラも目が覚めた。
体調は大丈夫みたい。
4人は屋敷内で今後の作戦会議を始めた。
「えっと、まず私達は魔王デデンに狙われています。手下を殺し損ねたので勇者の仲間とバレました!今頃指名手配中かな?」
「すみません。私が誘拐されたばっかりに……。」
カレンが申し訳なさそうに呟く。
「そもそも、勇者は最初から狙われてたのよね。ちょっと嫌な感じがする。」
「お姉さま。この先、どうします?普通に進んでいくと絶対刺客と当たりますよ。」
「そうねぇ。……やっぱり飛んで行くのがいいかしら。」
「飛ぶの??」
スラがぴょんぴょん跳ねながら聞いている。
その飛ぶじゃないと思うなぁ。可愛いけど。
「スラ。違うわ。空から進むのよ。」
「空!!」
「でも、どうやって?」
「魔力が勿体無いけど、ドラゴンを召喚します。」
「お姉さま?大事な私の魔力を全部使おうとしてますよね?」
「フィーネ。これは仕方ないの。」
「仕方なくないです。私動けなくなりますよ?魔力切れで。」
「そしたら私が背負ってあげるわ。」
「その状態で襲われたら私捨てられますよね?」
「私が捨てると思う?」
「思います。」
「捨てないわよ。死にかけないと。」
「いや、死にかけますよ。私の勘がそう言ってます。」
「そしたら、そうね。……残念だけど一緒に死にましょう。」
「諦めないでください!死因がドラゴンを召喚する為に魔力切れをおこして、動けなかったからとか嫌すぎます。私は反対ですからね!」
「まあまあ。落ち着いてフィーネ。」
2人とも仲良いな。
息ぴったり。
その後、ドラゴンを召喚できないなら捕まえに行こうとなった。
なんで?
簡単に捕まえられるものなのかな?
「早く次の大陸にいるアウロに会うためにドラゴンを手に入れるわよ!」
「おー!!」
スラは楽しそう。
フィーネさんは凄く嫌そう。
「お姉さま。ドラゴンにこだわる理由は?」
「アウロと再会する時にドラゴンの背中からカッコよく登場したい。」
「はぁ……。」
フィーネが言うまで考えなかったけど、確かにドラゴンである必要性はない。
でも、普通に進んでも命狙われてるし、寄り道するぐらいがいいのかな?
「あ、そうだ。2手に分けましょう。」
ん?
エレナがよくわからない事言ってる。
「私とスラでドラゴンゲットしてくるから、カレンとフィーネで精霊集めてきてよ。捕まえたドラゴンで拾いに行くから。」
「うーん。まあそれならいいかな。どっちみち精霊は勇者に必須だし。」
いや、フィーネさん!?いいの?
狙われてるから別ルートにするって話だったよね?
あれ?
なんで?
まあ……私に拒否する権利はございません。
えっと、……精霊ってなんですか?
「じゃあ、そういう感じで。よろしく!」
元気よくエレナがカレンとフィーネに言った。
こうして、フィーネとカレンの2人で精霊探しが始まった。




