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『アイテム:金鎚(ランクA) アドソープション完了――EXPを200獲得――レベルが上がりました。新しく『性能回復』が追加されました――レベルが上がりました。新しく『鑑定』が追加されました。スロットが追加されました。得られた知識と経験をマスターに転送いたします』


「えっ」


 俺は慌ててステータスを確認する。


 ミストルティン


 レベル:4

 EXP:219 NEXT 350


 形 態:デフォルト

 モード:アドソープションモード


 《アイテムスロット》


 1:ノコギリ 2:金鎚(ランクA) 3:なし


 《スキル》


 アドソープション・使用法理解・経験取得・性能回復・鑑定


 一気にレベルが2も上がったのも驚いた。

 だけどそれ以上に追加されたスキルに俺は心を奪われる。


「鑑定スキルって言えば異世界ものの花形スキルじゃないか」

「おい、どうした兄ちゃん」


 ステータス画面と金鎚の間で視線を彷徨わせていた俺に、ルリジオンが心配そうに声を掛けてくる。


「聞いてください。この金鎚なんですが」


 俺は金鎚を持ち上げると、ルリジオンに向けて突き出す。


「これがどうかしたのか?」

「これ、ランクAの金鎚だったんですよ!」

「え……ランクAだと。このぼろっちい金鎚がか?」


 ルリジオンは突き出された金鎚を奪う様に手にすると、目を細めてじっくり確認し始めた。


「わっかんねぇな。俺には普通の金鎚にしか思えねぇ。本当にランクAだとしたら王国でもトップクラスの鍛冶師が作ったモンだぞ」

「そうなんですか?」

「ああ、本当にこいつがランクAの品モンだったとしたらトンだ掘り出しモンだぜ。しかしそんなモンがどうしてこんな所に……」


 何やらぶつくさと金鎚を片手に考え込み始めたルリジオンを俺は放置することにして、新しく得たスキルについて確認する。

 まずは鑑定スキルについてだ。


 使い方はアドソープションと同じく、ミストルティンを鑑定したいものに触れさせて発動させるだけらしい。

 ということでとりあえず試しにノコギリを鑑定してみる。


「鑑定っと」


『品名:ノコギリ ランク:D 説明:片刃の鉄製ノコギリ』


「ランクDね。あと鉄製なんだ」


 俺にはランクDがどれほどのものなのかはわからない。

 だけど普通に流通している品物が大体D位なのではないだろうか。


「だとするとやっぱりランクAって凄いんだろうな」


 といっても見ただけでは正直普通の金鎚と何が違うのかわからない。

 というわけで早速鑑定してみようと俺はルリジオンにそのことを告げた。


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