表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/7

第1話 通りすがりの魔王

今から約1万年前。

4つの大陸を制覇した。最強最悪の魔王がいた。

そう、その名はアルト・リオン・サルエル。

その魔王は数々の種族を配下にし、幾多の国を焼きつくした。

各国々の王は魔王を危険視し魔王を討伐すべく各国の冒険者ギルドに依頼をした。

だが、魔王の力には到底及ばず多くの冒険者は敗れ去った。

そして1000人目の冒険者が現れた時魔王はこう呟いた。

「待ちくたびれたぞ。1000人目の冒険者、いや勇者よ!」

「魔王。お前の企みはなんだ?」

「俺の企み...そうだな。この世界のカースト制度を無くすことだな。勇者よ!お前はどう思うこの世界の現状について。」

「確かに貧困 暴虐 は幾星霜かけてもなくなることなんてない。」

「そうだろうな。だからこそ俺は考えた俺自身を人柱にしてこの世界のあらゆる負を無くそうとな。だから俺の唯一無二の願い聞き入れてくれるか?」

勇者は躊躇いながらもこう答えた。

「あぁ、引き受けよう。」

「ありがとう。お前の名は?」

「俺はランスロット・エヴァー。」

「良い名前だ。気にいったぞ。」


「では儀式を始める。」


アルトの下に魔法陣が浮かび上がり勇者が腰にある剣を鞘から抜いた。

そしてそのまま魔王の心臓に突き刺した。

魔王の血が床にポタポタと落ちていく。

そして神々しい光が各大陸の国々へ散らばった。


その魔王は死ぬ際とある勇者に魔王の印である特殊なサファイアを渡しこの世を去った。

これは今は亡き、魔王の意志を継いだ者の物語。





…一万年後…


毎朝起きる直前まで不思議な夢を見る。


夢の内容は燃え盛る城内にたった一人で目の前の悪魔のようなやつに立ち向かう鎧を見にまとった少女。どこか懐かしいかすかに見覚えがある城。そして玉座に座っているのは悪魔だろうか?

顔が黒く塗りつぶされて誰だったか覚えがない。




悪魔はこう呟いた。「お前はなぜ、そうも抗おうとすると…」



少女は答えた。「私は人間を…自らの命に変えても護りたい」


と思っているからだと…

何だか実際に聞き覚えがある声だった。

懐かしくて聞き心地がいい声。


魔法時計が鳴る。

目覚めると知らないうちに涙がこぼれていた。

起きてすぐ、学校に行く支度をする。

階段を降りるとリビングには母がいた。



「いよいよ今日からだね。」


「あぁ、行ってくるよ。母さん。」

そう言い学校へ向かった。


…学園…


学園に向かうとホワイトボードに貼り出される自分の受験番号を探すがどこを見てもなかった…



「マジかよ…あれだけ必死に勉強したのに…」



諦めて帰ろうとした時…



「今から特殊処置でボードにない者の名を呼び出す。」



と言われ、次々と名前を呼びだされていく。


「369番 アルト・エバン・リース」



と自分の名前が呼ばれて遂、その場で喜んでしまった。




「何あれキモ」



「劣等生笑」




呼ばれてその教員の下でこう言われた。



「君たちは本来、この学園にいてはならない。だが、今回は特別に現魔王、ゾディアック・リオン・サルエル様の承諾を頂いた上で活かされている。…」


長々と教員の話が続く。正直どうでもいい。そう思える。



…放課後…



「さぁて帰るか」


と帰り支度をして校門を出ると柄の悪い男子生徒に絡まれた。




「よう、兄ちゃん。ちょっと付き合ってくれよ。」




「なんだ。ただの(ゴミ)か。」



「なめてんのかコラァ~」



と殴りかかろうとしたとき、一瞬にしてその男子生徒の仲間とアルトの位置が入れかわっていた。


「なぁ…グハァァ…」


「なんだ、今の魔法は…」


「この程度の魔法すら知らないのか。がっかりしたよ。」


「お前一体何者なんだ?」

「俺か?俺は通りすがりの魔王だ。」




To be continued




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ