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必死っていうのは、必ず死んじゃうってコトっす。

 あ、そうだ。優秀な将軍(リーダー)(オチイ)りやすい「ヤバいメンタル」っていうのが、コレも五つぐらいあるんで、それもピックアップしておきますね。



 必死は殺さる()(なり)。必生は(とりこ)にさる()(なり)忿(ふん)(そく)は侮らる()(なり)(れん)(けつ)(はずかし)めらる()(なり)。愛民は(わずら)わさる()(なり)

 

 うん、我ながら(カッ)()イイ言葉だなぁー。



 つまり、どういうことかっていうとですね。


 一つ目の「必死」。

 必死(ガムシャラ)な人、向こう見ずな人。これ(ヤバ)いんです。

 だって、必死の死ぬ気で殴りかかって来られたら、相手だって必殺の殺す気で反撃してくるに決まってるじゃないですか。

 当たり前ですよね。(セン)(ソー)なんですもん。負けたくないし、死にたくない。

 そうなると、一番先頭で必死になってる人、つまりは「必死な将軍(リーダー)さん」が真っ先に()られちゃう。

 兵隊(メンバー)さんを引っ張ってる将軍(リーダー)が死んじゃったら、チームはバラけちゃいますからね。

 だからヤバいんですよ。


 二つ目は「必生」。

 要するに、身勝手(ワガママ)な人、保身に走る人。これは(マズ)いですよ。

 生き残るのは大切なことなんですけどもね。

 自分が生き残ること第一に考えるようなメンタリティの人は、ふんばりどころでさっさと逃げちゃうことが多いんですよ。で、そうすると、不思議なことに大抵は敵さんに捕まっちゃうんですよね。

 そんな状態で将軍(リーダー)が捕虜になっちゃうと、味方の士気(やるキ)はだだ下がりになっちゃうからマジでマズい。

 あと、生きるのに必死な人だから「処刑されちゃったらいやだ」って考えちゃって、敵さんにこっちの情報流しちゃう可能性もあったりして。

 これ尚更マズい。


 三つ目は「忿(ふん)(そく)」。

 すぐ忿(いか)りまくる人、プッツンしちゃいやすい人。これは(キツ)いっすね。

 すぐ切れちゃう短気な人は、敵にも味方にも(あなど)られがちなんですよね。特に味方に侮られちゃったら危ないですよー。

 トップが尊敬も信頼もされてないってことは、

「あの人はすぐ怒るし、反論したらもっと怒るから、適当に返事してやり過ごそう」

 って思われちゃうってことですヨ。

 つまるところ、どんな命令でも部下は真面目に聞かないいし、頑張ろうとも思わなくなっちゃう。

 そんな関係が敵にばれたらもっと大変。頭の良い軍師なんかいたら、(トラップ)……例えば離間の計とか……そういうのを仕掛けられちゃったりするでしょうね。んで、また気が短いもンだから、ホイホイ引っかかっちゃうんですよ。

 キッツいなぁ。


 四つ目は「(れん)(けつ)」。

 清く正しい人、欲のない人。これって(コワ)いんですよね。

 いやいや、真面目なのは(チョー)良いことですよ。正しいとあろうと努めることも良いこと。ええ、素晴らしいことだ。

 でも、ですよ。

 (セイ)(セキ)(ユー)(シュー)(セー)(レン)(ケッ)(パク)(ユー)(トー)(セー)は、馬鹿にされるのに慣れてないコトが多いでしょ? だって利口な人なら、ちっちゃいころから誰からも貶されちゃったりしたことがないだろうし、怒られたり罵倒されたりしたこともないでしょ?

 そういう方は大体、失敗して恥をかくのが苦手。失敗した経験がないし、恥をかくことにも慣れてないんですよ。

 だから敵からも味方からも辱められるのなんか大っ嫌い。嫌いってコトは、辱めるような挑発にはあっさり乗せられちゃうってことです。

 日頃真面目で冷静な人程、そういうときはカーっと頭に血が上ってちゃって、何の策もなく飛び出しちゃいがちでしてね。

 そこを、待ち構えていた敵さんに取り囲まれて、劇終(ジ・エンド)

 おお、コワい。


 五つ目は「(あい)(みん)」。

 国の()()()を愛する人、心の優し過ぎる人。これ(アヤ)ういんですよ。

 ええ。民衆(ファン)兵隊(メンバー)に優しくして、大切にするってのは大変()()()()()ことなんですけども。

 ()()()、ですよ。

 よく考えて下さい。将軍(リーダー)さんは一人だけど、民衆(ファン)兵隊(メンバー)は一人だけじゃないんですよ。

 たった一人が何千何万全員(みんな)に優しくしよう、話を聞いてあげよう、なんてことをしたら、絶対パンクします。

 人間ってのは、一人一人がそれぞれちがう希望を持っていますからね。大勢いれば、人の数だけそれぞれに違うことを要求してくることになります。別々の、場合によっちゃぁ全然あべこべなお願い事が出てきちゃったりしますよ。

 何をやっても全員が全員ともを納得させようなんてことは、そりゃ無茶です。

 あちらを立てればこちらが立たず。右を向いたり左を向いたりして、愛する(ミンナ)に振り回されちゃった優しい人は、最後には心が粉々に壊れちゃうんです。

 アヤウいなぁ。


 この五つ、それぞれ本当に重要な資質なんですけども……。ほら、過ぎたるは(なお)(およ)ばざるが(ごと)しってヤツですよ。こういう性質を()(ジョー)に持っている場合は、その人は現場を取り仕切るリーダーには相応しくないんです。


 特に、(セン)(ソー)をするって場合は、ね。


 大負けして、軍隊(チーム)はバラバラ、将軍(リーダー)自身もご昇天、なんて(サイ)(アク)な結果になっちゃったてぇ時は、大体将軍(リーダー)のメンタルの内の、この五つのどれかが過多(オーバーキャパ)になってたンですよ。


 この辺のコトは、(ホン)()本気(マジ)真剣(ガチ)で気をつけないといけませんよ。

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