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42章 イリス冒険者へ

港町から日乃本への道のりやいかに…

 冒険者という仕事をするにあたり、必要な者を手に入れる事が出来たので旅立ったあと、馬車に乗り長時間揺られ、目的地の港町に着くことができた。目的地に着いた後、私はお婆さんと別れた後、体を休める為に宿を探す事にした。陽が高かった事が幸いしたのか冒険者の姿が見当たらない。


 中に入ってしばらくいると奥の方から人が出てきた。


「いっらしゃい、うちに何か用かい?


「宿泊を頼めますか?」


「あぁ、空いているからね。大丈夫だよ。どれぐらい泊まるんだい?」


「1日でお願いできますか?」


「分かったよ。此処は先払いだからね銀貨1枚と銅貨5枚だよ」


 私は、お金を支払い鍵をもらった。鍵をもらい、部屋に荷物を置き外に観光に出た。港街なので潮の香がほんのりする。宿の外には露店が沢山出ている。沢山の露店の先には貴族街があったその貴族街と露店の間にある大きな広場の一角を占めているのが、冒険者ギルド等のギルドの建物だ。建物は赤レンガ造りの堅牢そうな作りになっている。確かに海の近くなので木造だと海風の影響で木自体が朽ちるのがはやくなってしまうのかもしれないなと思った。中に入ってみると冒険者のおじさん達が騒いでいた。どこのギルド自体は賑やかなところみたいだ。ギルドから出て近くのパン屋に行き、サンドイッチを買い昼食として食べた。


 それからも散策しているとあっという間に時間が過ぎていき、日没になった。日没になり、行くところもないので、宿の方へ戻った。私が宿に着く頃にはしっかり日も沈んだころだった。宿では、夕食が振舞われていた。帰り際に聞こえてきた声に耳を貸すと、この宿は相場よりも代金が割高らしいが、料理がとにかくうまいとの評判だった。空いていた理由は人気がない訳では無く、単に料金が高いかららしい。なのではずれの宿を引いた訳では無いようだ。


「お、夕食だね?」


「はい、お願いします」


「少し、待ってておくれ」


 私を見つけてそう言い、厨房の方へ戻って行った。数分経ったから、主人が料理を持ってやってきた。


「とてもおいしそうですね」


「あぁ、ここの料理は評判らしくてね」


「そうみたいですね。外にいた冒険者の人が話しているのを偶然聞いて」


「あー、あるほど。わかったよ。まぁ、ゆっくり食べて言っておくれ」


「はい、そうします」


 と言ってこの店の主人が皿を置いてまた厨房へ戻って行った。私は皿の中にある物を見て驚いた。中にあった物はナポリタンだったからだ。店主は何故これを知っているのかは知らないが、とにかく味を確かめなければならないので恐る恐る口に入れてみると、あっちの世界でも食べた事のある味だったので二重に驚いた。しかし、評判にならない訳がないと思うぐらいおいしい。


「もう下げていいかい?」


「え?」


 自分の皿を見るといつの間にか平らげてしまっていたようだ。


「あ、あぁ。お願いします」


「全く変な子だね。勢いよく食べだして一瞬でなくなっちまうんだから」


「とてもおいしかったという事ですよ」


「そうなんだろうけどね。量を減らさない方が良かったかい?」


「というと?」


「いつも提供するのはほぼ冒険者だからね。大盛りなのさ。でも、あんたは装いは冒険者だけど、ほそっこい女だと思ったから少な目にしたんだよ」


「良いですよ。そんな、気にしないでださい」


「じゃあ、宿代を少しだけ安くしておくからね。明日の朝発つんだったらというかここには絶対に来るね。来たらお代を少し戻すからね」


「分かりました」


 そして、私は夕食を食べた後自分が借りた部屋に戻り就寝した。ベットの中に入ってすぐに目を開けるといつの間にか日が上がっていた。なので、私は下の受付に行ってお金の返金と、部屋の鍵を返し、船の場所に行った。駅には私以外はいないようだったので、心配だったがちゃんと船が来てくれた。私の来た時間が早すぎただけのようだった。少しすれば、人数が増え大きな客船が付いた。大きな客船で、貴族も乗っている事からクラスが上位の物らしい。船に入る前に切符を買い、船に乗り込んだ。船には、一人ひとり用の客室があり、明らかに貴族がよく乗りそうな船に乗ってしまったなと後悔した。船代の基準が分からなかったので、少し高いかと思ってはいたが、払った。基準点が存在しなかったという事で納得しておくことにした。私は勿論自室の方へ行く事にした。自室は思っていた以上に内装が綺麗に飾られている。


「流石は貴族も乗る船ってところかな。やたら綺麗にされている。数日は此処で過ごさなくてはならないから少し部屋の中を見ておくことにしよう」


 中は数部屋に分かれていて、驚くことにお風呂や、おトイレまであるしかも水洗と来た。これに関してはファンタジーの世界だから出来る事だなと思った。ひとしきり部屋を見て回るとお腹が減ったので、ルームサービスを呼んで食事を運んでくれるように言うと、暖かいスープやパン、飲み物がすぐに運ばれてきた。船で温かい物が食べられるとは思っていなかったので、正直とてもありがたい。甲板に出ると、海風が吹いていて、寒く感じるときがあるからだ。だから、ありがたい。私の装備が薄いというか、この船に乗るためにドレスを着る必要があったみたいなので、ドレスに着替えたのだ。しかし、周りから不審には思われていないかが心配だ。貴族の女の子が一人大金を持って船に乗ったのだから。


「数日間はこの船に乗っておくので暇で仕方ない。この船には図書館のようなものが無いからなどうしようか。転移の魔術でも使って街に跳んで何かを買ってこようかな?」


 この船の案内には賭場があるみたいだが、生憎私はギャンブル系は弱く感情に出てしまうので、向かない。なので少し悩んだが、結局転移で前に居た港町に戻って本屋に行く事にしたので、善は急げだ。早速港町に戻り、急ぎ興味がありそうな本を買い込み船に再び戻った。数冊買ったので値段が張ったが、目をつぶる事にしよう。本を夢中で読み漁りつつ、夕食を食べているとドアがノックされた。


「はい、なんでしょう?」


「券の確認に参りました。ご協力お願いします」


「分かりました。少しお待ちください」


 無現収納に入れていた券を取り出し、ドアを開け男性に渡すと“確認しました。ご協力ありがとうございます”と言い、去って行った。私は鍵を掛け、読書の続きを始めた。読書を終え、食器を出し、お風呂に入ってからいつも通りの時間に就寝した。翌日、少し寝過ごしてしまい朝食のノックの音で起きてしまった。


「はい、今開けますから」


 と急ぎつつ、ドアを開け朝食をもらった。朝食を食べた後も昼食や夕食以外は基本本を読んでいた。数日経ってついに着いたようだ。大きな音が鳴ったのですぐに分かった。船を降りると、伝統的な日本の家屋にそっくりで驚きはしたが、自分の家も日本家屋だったのでむしろ懐かしいと感じた。


「日乃本の光景はまるで江戸時代にきたようだな」


 取り敢えず、宿を探さないとと思ったが、辺りを見回すとは宿場町になっている事にきずいたので、近くの宿をひとまず取り、荷物を置き、着替えギルドに向かった。ギルドの外観は西洋風になっているようでまるで鹿鳴館をそのまま映したような作りになっていた。鹿鳴館自体は教科書に書いてあったのを覚えている。取り敢えずギルドの中へ入ってみる事にした。中に入ってみると、西洋のイスがあったりしているので、外観に倣ってのものだろうと思った。このまま何もしないのでは来た意味がと思ったので、受付に向かった。


「いらっしゃいませ、今日はどのような御用でしょう?」


「何か簡単な依頼はありますか?」


「ランクの方はどうなっていますか?」


「ランクは最初のFになっているはずですが…」


「ギルドカードの方に記載があると思いますが?」


「そうでしたか、確認してみますね」


 確認してみると、確かに刻印されていた。Dとなっていた。最近というか、全然使ってもいなかったので忘れていたというのが事実だ。


「Dでした」


「Dですと簡単な討伐の依頼がありますね」


「討伐モンスターはコボルトなどの下位のモンスターばかりです」


「分かりました。コボルトの依頼を受けるので概要の書かれている紙をください」


「少しお待ちください」


「これです」


「では、明日の朝に行く事にしますね。違約金の事などをご存知でしょうか?」


「それに関しては憶えていたので大丈夫です」


「では、行ってらっしゃいませ」


 送り出されてから私は、宿に向かい途中に雑貨屋さんに寄った。雑貨屋さんには沢山のアイテムが置いてあり、地図があったため購入した。購入した後、名物のお菓子を買い宿の方へ戻った。宿の方へ戻りお菓子を食べ、近くに温泉があると雑貨屋さんが言っていたので、大衆浴場に行き汗を流し、宿に戻り食事をし、就寝した。早めに就寝したので、翌朝は寝坊する事無く起きられた。いち早く起きた私は装備を身にまとい、森の中へ颯爽と入って行った。道中に見かけた魔獣を含め獣もしとめた。すぐに住処を当てる事が出来たので、飛行の魔法の制度を上げる練習をしていた。魔獣も買っていたら時間もすぐに過ぎ、お昼の時間になった。午後からは槍術や弓の練習をした。


「あれ、ほかの武器を扱うより弓にやはり適正があるみたいで、かなりの速さで速射出来たりする。威力に関しては、少し本気を出したらこの辺一帯が消えそうな感じがする。証拠にさっきを駄々洩れにしたら、周辺の鳥が一斉にとびったったから。そういえば、この辺りにも龍脈が通っているみたいだし、寝れば通じ合うかもしれないな」


 こんな言葉を言いながら地べたでは襲われる可能性があるので、空中に浮きながら寝るという器用な事をしながら、寝た。すると案の定例の空間に入った。


「ん。客人か?」


「いえ、うーん。まぁ、そんなところですかね」


「うん?ほかのやつらもおるのか?」


「他の龍は私に力の提供をしてくれているのですよ。だからそう感じるんだと思いますよ」


「そうだったか、所でお主歳は?」

 今回の読んでいただきありがとうございます。かなり早足での物語進行でしたが、まだ続きますので、着いて来てくださいね。後何話かすれば、落ち着くはずなので・・・

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