40章 お風呂へ
新しい龍が自分の力になってソフィーが王宮に呼ばれてしまう…
城にたどり着き、1日休み学院に行くとまず最初に会長に出会った。
「おはようございます」
「あぁ、おはよう。休暇と言っていいのかわからないが、楽しかったか?里帰りは」
「まぁ、そうですね。平凡な日常って感じでしたよ」
「そうか、それならばよかった」
「こちらはないかありましたか?」
「特に何もなかったが、一つ頭を悩ませている事があってだな。それは“姫様”つまり君がとても慕われているという事で、少し騒動が起こったんだ」
「そうなんですか?そんな事が起きていたなんて」
「前にもミスコンをやって騒ぎになった事はあったが、ここまで大きくなる事はなかったのだが」
「そうなんですか?騒動というとどのような事なのですか?」
「そうだな。君の執務室には鍵を掛けてある事を知っているから隙間に手紙を入れたり、どのような服がに合うかで決闘が起きたりしていてね」
「はぁ~、分かりました」
自分の事ながらなぜこのように人気が出たのかは分からないのだが、少し危険みたいだ。執務室の状況も確認しておきたいしとにかく一度自分の執務室に行ってみる事にしよう。
「会長、自分の執務室に行って手紙の確認と共に書類の確認をしてみます。後は生徒会の役員の皆さんを招集してください」
「了解した」
会長と別れた私は自分の執務室にミーシャと共に向かった。鍵を開けると二十数枚の手紙が出てきた私は手紙を拾いあげて机に置くと書類の確認を始めた。書類は会長の部屋に沢山あったので、自分の分を頂戴してきて、自分の執務室で書類整理を始めた。書類の数はそれほどなくすぐに終わってしま田の出、私は自分が机の上に置いた私宛の手紙を読んでみる事にした。全部読み終わると大体の内容は“私のお世話をしたい”や、“私の取り巻きになりたい”だった。一通だけ、“私を踏んで欲しい”という願望が書いてあったが私の理性は近寄ってはいけないと警鐘を鳴らしている。なので近寄ら無いようにしよう。心に決めたのだった。手紙についての返事を一人、一人書き、ミーシャに届けさせるとちょうど会議が始まるらしく会長が呼びに来てくれた。私はそれに着いていった。
「皆さん集まっていただいてありがとうございます今回の議題はもうお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、私のファンクラブ?のような人達の為、もとい、学院で暴徒化させないための対策をこうじるために皆さんのお力をお貸しいただければと思いまして」
「そうなんだ。みんなも知っている人はいるだろう?」
頷いている人も何人かいる。やはり相当話でも回っているようだ。
「どうだろうか、何か知恵はないだろうか?」
手を挙げているのは三人いるので遠くの子から順に答えてもらう事にした。
「では奥の君から言ってもらえるかな」
「私は意見箱の設置を意見として出します」
「次の方どうぞ」
「私は握手会なんかを開けばいいんじゃないかと思います」
「では最後の方どうぞ」
「私は定期的な食事会を提案します」
「どれも良い案です。ありがとうございます」
「この中で一番現実的にできそうなものが一つ目と三つ目ですが、三つ目の場合私は王女という立場上自由に動ける事が少ないですので、やはり意見箱の設置となりますね」
「結果的にはやはりそうなったか」
「というか会議なんて開いてもらわなくとも、私が一声かければ、やめてくれる生徒が大半なのではないかと今更気づきましたよ」
「では試してみてくれないかい?」
「一度やってみましょう。しかし、手紙に関しては差出人の人、一人ひとりに送っておきました」
「それだな、手紙に関しては各教室にあまり出さないようにしてくれるように各先生に言っておくことにしよう」
「そっちはよろしく頼みます」
「うむ、任された。聞いた通りだみんな集まってくれてありがとう。これにて今回の会議は終了だ」
と会長が言うとみんなが解散していった。
「私は、では執務室に帰りますので」
「分かったよ」
廊下を歩いて自分の執務室に向かっていくと丁度ミーシャと合流した。
「全員に渡せた?」
「はい、全員に渡すことができました。」
「それならばよかったよ。全員に渡せたというのなら大丈夫だろう」
「そうですね。わざわざイリス様が直筆で書かずとも、私に任せて頂ければ、書きましたのに」
「いやこういうのは、直筆で書かないと意味がないんだよ。でも、これに関しては逆効果になる可能性があるかもしれないからね」
「確かにそうですね」
そして、そんな話をしながら自分の執務室に帰ってきた。手紙は幸いなかったようだ。よかった。しかし、私が部屋に入ると同時ぐらいにソフィーが入ってきた。
「どうしたの?」
「緊急の書類が届いたのよ。で、内容は私が王宮への招集だったの。だからしばらく城を開ける事になるのさみしい思いをさせてごめんなさいね」
「大丈夫よ。それぐらいだったらね。出来るだけ早く帰ってきてくれると嬉しいな?」
「うん、早く帰ってくる」
学院を馬車で出て行ってしばらく窓から見ていると見えなくなった。それから、書類が会長の方から回ってきたり、してやがて日は傾き私は馬車に乗って城へ帰った。私は、自室に籠り本を読んでいた。しばらくすると、ミーシャが紅茶を淹れてくれていた。あまりに集中していたせいか、気配に気づかなかったので少しびっくりした。
「うわ、いたの?」
「はい、ノックと呼びかけもしたのですが、反応が無かったので、失礼かと思いましたが、勝手に入らせていただきました」
「それぐらいは問題ないけど」
「では、良かったです。そうです、もうすぐ夕食の時間になりますよ」
「あぁ、分かったわ。もうすぐそちらに行くわね」
「では準備をしてお待ちしています」
「よろしく頼むわね」
と言って、先に部屋を出て行ってもらった。私も出ていくために準備を始めていた。具体的には本を片付けるなどだが、サッと片付けて私はテーブルに着いた。テーブルに着くと早速料理が運ばれてきた。私一人が広いテーブルを使っているのは少し気が引ける。しかし、今日だけの辛抱だろう。私は食事を食べ終わるといつものお茶をせず、そのままお風呂へ向かった。
「ふう、こういうのは夜空を見て入るというのも乙なもんだけど、この大陸にはなさそうだけど、東の大陸にはありそうな記述がいくつか残っていたわね。少し調べてみる事にでもしようかしら」
そんな事を考えながら長々とお風呂に入っていると少し意識が飛びかけた。“あぶなっ”と思いつつも浴室からでて転んでしまった。予想外に大きな音にミーシャが慌てて入ってきたようだ。
「大丈夫ですか!」
私は呼びかけ自体には気づく事が出来たが、その先の記憶が無く、気づけば自分のベットに寝かされて近くには老齢のお爺さんがいたのだ。
「これは、体が重いわ」
「おぉ、気づかれていたようですな」
「貴方は?」
「私は医者ですよ」
「そうなんですか」
「そこにおられるメイドさんが青い顔して飛び込んできて儂が一番驚き申した。とはいえ、具合はどうでしょうか?」
「まだ体がだるいですが大丈夫ですよ」
「ところで服は誰が?」
「それは私が」
ミーシャが着せてくれたのなら大丈夫だ。見られて困るような事はないと思っていたが、私は変化も魔法を自身にかけていたのが幸いなのか体は女性のものだったので良かった。この瞬間が魔術を使えて二番目に喜んだ事かもしれないと思った。しかし、選択をミスったのかモコモコのウサギの耳付きの服もといパジャマだったのが、恥ずかしかった。それを老齢とはいえ人に見られている事自体が恥ずかしかったのですぐに出て行ってもらうように言った。しばらく経って、ミーシャがお水を持ってきてくれた。
「一時はどうなる事かと」
「私が長風呂したのがいけなかったわね」
「そうですよ。とても心配したのですから」
「うぅ、そういわれると何も言い返せないわね」
「次からは私達の誰かが一緒に入る事にでもしましょう」
「いや、それだけはいや」
「絶対に嫌ですか?」
「うん、絶対に嫌」
「そうですか。わかりました」
これはまずくなる前に回避できたかな。多分出来たと思っておこう。出来なかったときは私の魔術を変身を使えばいけるので、別に入る事に関しては大丈夫になった訳だが、心の持ちようの方が心配なのだ。取り敢えずこの事がどうなるかは明日にならないと分からないので、取り敢えず今日は寝る事にした。そして、新しい朝を迎えた。ソフィーがいつ帰ってくるかは正直あまり良く分からないので、今日も一人でご飯を食べる事になりそうだ。そんな事を考えているうちに馬車が着いたので乗り込み、学院に向かった。
「おはよう!」
急に後ろから声を掛けられたのでびっくりしつつも後ろを振り返ると、そこには会長がいた。
「あ、おはようございます」
「どうしたんだ、ぼぅーっとして」
「いえ、少し考え事をしていただけです」
「そうか、考え事か…よし、私と一緒に今日はお昼を共にしよう」
「え、えぇ。別に構いませんが」
「よし、決まりだ。場所はそうだな。君の執務室にしようじゃないか」
「来客用の椅子の机もありませんよ」
「椅子ぐらい自分のを持って行くさ」
「分かりました。では、待っています」
と言って会長と別れ、私は自分の教室へ行かずにいつものように執務室に向かった。書類の確認を取りに会長のところへ行き自分の執務室に戻った。執務室に戻りバリバリ書類の整理をこなしていた。処理が終わった後、私は、図書館に行き適当な本を見繕ってもらって私は本を持って自分の執務室に帰った。帰った後は私は本をひたすら読んでいた。すると時間はとても早く過ぎていき、お昼の時間になったようで、ノックが来た。
「どうぞ」
「お昼しに来たぞ」
「あぁ、もうそんな時間になってしまったんですか」
「そうだぞ、早く食べよう」
「分かりました。少し待ってください」
私は机の引き出しからお弁当箱を出してきて食べる事にしたのだが。
「会長私の机の端使ってもらえればいいですよ」
「分かった。じゃあ、遠慮なく」
「それで?」
「“それで”とは?」
「なぜこのような事を急に言ったのかという事ですよ」
「朝君は何か思い詰めた顔をしていたから心配になったから生徒会の仲間だから少しでも力になってあげたいと思ってね」
自分ではそんな顔していたような事はなかったと思うので驚いた。
「そんな顔してました?」
「していたぞ。昨日はそんな事無かったから少し気になってな」
「そうなんですか。では、聞いてもらいましょうか」
「そんなにあっさりと言うのか?まぁ、いいが」
「言いますよ良いですか?」
「あぁ」
「昨日お風呂に入って長風呂をしていて、のぼせてしまって倒れたらメイドたちが私の世話をすると言い出してその事を悩んでいたんです」
「そこまで悩む問題でもないだろうそれは!」
「そんな事無いですよ!」
「“助けたい”ってメイドさんに気持ちがあったんだから別にいいじゃないか」
「そうなんですけど…」
「本当に嫌ならもっと分かりやすく拒否すればいいじゃないか。それに、“王族にそんな態度を”とか言ったら大丈夫だと思うけど」
「そんな事に大して王族の権利なんて使いたくないですよ」
話をしたら、頭の中が冷静になった。こんな事でも話せてよかったなと思えた。しかし、今日の夜は怖い。
「さて、食事の時間もそろそろ終わりだろう。もう戻らないといけないな」
「もうそんな時間ですか。では、会長はご自分の執務室の方へ」
「私ももう少しすれば、書類をもらいにそちらへ行きますので」
「了解した」
と言い会長は外へ出ていった。私も自分のお弁当を片付け、会長の執務室に行きいつもの通り書類を取りに行き、書類の整理をして学院を出た。夜になり、食事を済ませお風呂へ向かおうとすると、ミーシャが例の三馬鹿を連れてきた。
「今日は私達がやりますね」
「本当に必要ないのに」
「その言葉は数日見てから考えます」
「わ、分かったわよ。好きにしなさいよ」
「では、失礼します」
三馬鹿は髪の毛をやってもらっている。ちなみに既に変身はかけてあるので、その点は安心だ。それからしばらくして全身を洗い終わると、お風呂に浸かりながら髪を乾かしてとかしてもらってお風呂を上がった。
本日も読んでいただきありがとうございます。編集をしている最中に気が付いたのですが、誤字報告機能というのが新たに追加されていましたので、そちらの方で誤字の報告とブックマークや感想もお待ちしています。




