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異世界で、現代の知識を使って国を建てる英雄が僕な件?!  作者: 十六夜 瑞樹
イリスの学園生活
37/44

37章 ミスコン 完結

 ミスコンの事を知ってマスターに審査員の予定を結んだイリスに忍び寄る犬耳の魔の手その犯人とは!

 準備期間を設けたりしている中時間は着々と過ぎていき、ついにその日になってしまった。私は無理やりテンションを上げて、各部署の確認と自分のスケジュールを確認していき書類に目を通して自分の衣裳に着替える事になった。事前に衣裳に関しては情報が入っていないがどんな衣裳になっているのかは非常に楽しみだ。今回は、クリスとソフィーとミーシャが必死に考えたそうで、頻繁に伝書鳩が飛んでいたのでとても議論していたのだと思う。しかし、本当にどのようなものに仕上がっているのかはミーシャも教えてくれないかった。


 今私は、自分の執務室にいる。自分の執務室で着せてもらっている。黒のミディアムスカートのゴスロリの服だった。私は驚いた。何故ならこのような風合の服は大貴族の年齢的に幼い子が切るようなものだったからだ。


「ミーシャこれは悪意があるよね?」


「いえ、悪意なんてそんな。でも、私は最初止めたんですよ?“あまりいいお顔はなさらないんじゃないと思いますが”とは手紙にも直接伝えたりもしたのですが、丁度いいタイミングで部屋に入ってきた者がおりまして」


「誰が入ってきたの?」


「この学院の演劇部の部長さんです。その人が半ばデザインの絵をかいて発案し、悪ノリのような感じでとんとん拍子で話が進んでしまったのは事実ですけど」


「はぁ、確かに“部費の相談が…”と言われていたわ。でも、出会ったときに部費の事を聞いたら、“大丈夫です”と言って笑顔で去って行ったのはこういう事だったんだね」


「しかし、みんな真剣に考えていたのは事実ですので、そこはご承知いただけると」


「分かっているよ。そういえば、今日はクルスが来るんじゃなかった?」


「そのように聞いていますが」


 遠くの方からこちらへ向かって靴の音が聞こえたと思うとドアの前で音が止みノックの音が鳴ったので着替えも済んだみたいなので“どうぞ”というとクリスが入ってきた。噂をすればなんとやらの効果か。予想どおり来た。


「イリス来たよ」


「知ってたよ。こんなイベントを聞き逃すはずがないと思っていたから」


「当たり前よね、イリスの保護者は私なのよ。可愛い私の子が出るんだから絶対に来るわよ。でも、そろそろこっちにも帰ってきてくれないかしら?」


「それはまた突然どうしてなの?」


「それはね国民の人達(自分)がそれを少しでも望んでいるからよ」


「確かに最近はそっちに帰って行けてないわ。そうね、近いうちに帰れるように予定の調整だけはしておくわ。それでいいかしら?」


「うん、それでいいわよ」


「了解、じゃあ生徒会の役員を何人か連れていくね」


「分かったわ、その時は事前に連絡をもらえると嬉しいのだけど」


「分かっているよ。それは勿論送るつもりだよ」


「じゃあ、いいわ」


「そういえば、この服はどういう事かしら?」


「イリスなら似合うんじゃないかな?と思って選んだんだけど」


「そう、悪意はないのね?」


「悪意?なんのこと?」


「分からないんだったらいいわ」


「そう、じゃあまた後で」


「うん、あとでね」


 嵐は過ぎ去っていったようだ。会長に呼ばれていた時間が迫ってきたようだ。早速講堂の方へ向かった。


「ちゃんと間に合うように来てくれたね」


「あたりまえですよ」


「よし、そろそろ出番のようだね」


「では、行きますよ」


 数分が経ち、司会役を終えた私たちは一旦舞台の袖の方へ入った。もうすぐ私は舞台に上がらなければならないが、私の順番は最後らしいのでここでしばらく待機とのこと。会長曰く“君が真打だ”と言っていた。あまり意味を理解したくないが、大体わかってしまった。順番は順調に過ぎていき自分の番になってしまった。仕方ないので舞台に上がろうとすると会長が慌てた様子で走ってきてカチューシャを渡してきた。


「なんですかこれ?」


「見ての通りカチューシャだよ」


「それは見ればわかりますが、これの事は聞いていませんよ」


「急遽決まった事なんだ。“学院長が渡してきてくれ”と言われて私が持ってきたんだ」


「はぁ、仕方ないですね。これだけで終わりですよね。後は何もありませんよね?」


「あぁ」


「それではいってきますから」


 私は先程渡してもらったカチューシャを頭に着けて出た。耳とお尻に何か違和感があったが、その事は気にしていられない。私は舞台の上に上がり見事に仕事を終了させた。私は舞台から降りる途中で会長とすれ違った。多分、司会をしに行ったのだと思う。投票の指示なども出さないといけないから。皆が集合できる

ように特設された控え室に行くとミーシャがお茶をみんなに淹れていた。


「はぁ、疲れたわ。王国で行ったスピーチのような感じだったわ」


「それは仕方ないことですよ」


「なんで、そんな事はないでしょう?」


「いえ、仕方のない事です」


「何故?」


「それは、そういう運命だからです」


「そうなのか?」


「そうです!」


「そ、そうなのね」


 あまり見せたことのない気迫で私は少し驚いたが別段反対する事もなく私は頷いた。


「しかし、この投票に関してはどれぐらいの時間の余裕を見ているのかしら」


「それに関しては私にもわからないですが、ソフィア様ならご存知かと思います」


「そうね、私もそう思うわ。でも、今はクルスと話をしているんじゃないかしら?


「恐らくは」


 仕方ないので、私は控室で呼ばれる時間を待つ事にした。1時間ほどたった頃だろうか司会の会長が呼びに来てくれたので、部屋にいたみんなで出ていくことになった。私は違和感を感じながら確認していなかった耳とお尻を舞台に上がる前に鏡で確認するとエルフ族の容姿を保ちつつも獣人族の中でも犬族のような耳と尻尾が生えていた。びっくりはしたが、少しそのそうな気はしたのでそこまでのリアクションは取らなかった。


 舞台に上がるとそこにはトロフィーを持ったソフィーと傍には来賓のクルスが立っていたのと前に審査を頼みに行ったおじさんも来てくれていたのようだ。私が舞台に上がっていた時は緊張していてあまり周囲を見ていられなかったが、どうやら来てくれていたようだ。よかった。みんなが上がり終えたのを確認した会長が、結果発表を行うため話始めると周囲のライトが消え、スポットライトが会長を照らし一旦消えた。みんなはてを合わせて祈っているようだ。すると、私がスポットライトに照らされた。どうやら私の優勝のようだ。会長が前へ出るように促してくるので仕方なく前に出た。


「今年の優勝者はドラゴシア・イリスです。皆さん盛大な拍手を。優勝されたイリスさんには“姫”の称号が送られます。優勝された今の気持ちをどうぞ」


「えっと、大変忙しい中沢山の方にお集まりいただき誠に感謝いたします。とても嬉しいです」


「実は、イリスさんは本物のお姫様なんですよ」


 すると、観客席の方から驚きの声が上がった。まぁ、仕方のない事ではあるのだろう。むしろこんな場に出る姫なんて他にいるのかと思ったが口には出さないようにしていた。私たちの出番が終わりこれにて終了となるみたいだ。私はこのカチューシャの計画を練っていたであろう会長達に話を聞いた。


「私はまぁ、その提案をしただけなんだ。私もまさか本当にするとは思っていなかったんだ」


「はぁ、そうなんですか?」


「あぁ、本当だよ」


「まぁ、信じましょう。しかしこのような魔法道具を用意したとなると誰でしょう?」


「その事に関しては誰が用意したのかは私も知らないんだ」


「虱潰しに探していくしかないのね」


「それが一番早いと思うしこの計画に関わっている人自体少ないからすぐだと思う」


「そうですね。探してきます」


 廊下を歩いていると今回の用意した犯人であろうクルスが歩いてきた。どうやら私の執務室に行くようだったみたいだ。


「クルスが今日のカチューシャを用意したの?」


「カチューシャは私が用意したわ。なかなか似合っていたわよ」


「でもあれって不正行為になるんじゃないの?」


「ルールブックを読んでみた?」


「一応目は通しているわ」


「その中に“装飾品は魅了効果のあるものは禁止”と書いてあったから魅了が付いていないカチューシャを作らせた訳」


「それで、私につけさせたと?」


「うん、後悔なんてしていないし、むしろ自分を褒めてやりたいぐらいよ」


「そこまで行くといっそ清々しいわね」


「だってルールには抵触していないのだからそれでいいじゃないの?」


「確かにそうかもしれないけど…。はぁ、もういいわ。分かった」


 そういって私は自分の執務室に向かった。執務室に着いた後私は、着替えを済まし各部署の滞りが無いか見て回っているのと並行して書類の回収を行っている。書類の回収の最後になったとき問題が起こっていた。最後部署の文書の作成が間に合っていなかったようだ。


「文書の回収に来ました。提出してください」


「待ってください!文書の作成が間に合っていないんです」


「どれぐらいの量がありますか?」


「この40枚ほどなんですが、どうしてです?」


「私も手伝います」


「本当ですか!助かります。姫様」


 最後のフレーズには触れず私は半分の20枚ぐらいの束をもらってペンを走らせる。私は20枚の書類短時間の間で終わらせた。ここの部署の作業は他の部署と比べお金関係の物だったので私も手伝って迅速に終わらせる事にした。私の作業が終了して数分経過した後対応していた人も作業を終えたようだ。


「手伝ってもらってありがとうございます」


「いえいえ、計算や数字の間違いもなくすごく見やすい文書でとても見やすくていい仕事をしていると思いますよ」


「その分早さが無いのが弱いところなんですけど」


「大丈夫ですよ。それに関しては数をこなしていくと慣れていきますよ」


「そうでしょうか」


「そうですよ」


 そのあと軽く話をして私は自分の執務室に書類の束を持って帰り、そのまま作業を始めた。これに関してはチェックだけなので、数十分で終わる。終われば会長の執務室にこの大量の文書を届けると今日の目に見えている仕事は終わる。後の書類のサインは会長の仕事なのでこのまま帰れるが正面から帰るとかえって目立ってしまうので、この事を見越して用意しておいた馬車に乗って私は城に帰る事にした。


 城に帰るととても気が休められるようになった。


「ミーシャ、お茶をお願い」


「了解しました」


 数分経った後にミーシャがお茶と淹れてきてくれた。


「ありがとう。今日はとても疲れたからね。お茶が体に染み渡るよ」


 しかし、クルスたちには困ったものだ。“親バカ”というのはあそこまで行くものでなのかと心の中で考えていた。すると表の方で馬車の音が聞こえてきたので、丁度ソフィー達が帰ってきたのだろう。すると玄関ホールの方から挨拶の声が聞こえてきたので部屋着に着替えた後下に向かった。下に行くと丁度夕食の時間になっていたらしく、食事の用意をしているメイドさんたち姿が目に着いた。


「おかえりなさい」


「「ただいま」」


 帰ってきたみんなと食事をとって、お茶を飲んでいると、不意にクルスが“帰ってきてくれる日はいつか”と尋ねてきた。流石に私とて帰ってあげたいとは思っているが、正確にはいつになるかはわからない。クレール先生に聞いてみると“いつでも大丈夫じゃないのか?”と言うと思うので、明日あたりに聞いてみようと思うという事を伝えると明日まで滞在期間を増やすらしい。


 私は今日はとても疲れていたのでお風呂に入って着替えた後ベットに入るとすぐに寝てしまった。

 今回も読んでいただきありがとうございます。ブックマークや感想お待ちしています。


最近はめっきり寒くなってきて特に朝方は白い息が見えますね。体調管理に気を付けて風邪をひかないようにしてくださいね。

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