21章 学院祭準備から学院祭終了まで 後篇
学院祭のための曲を選んだイリスは頑張って練習をする!
寝て次の日になり、私は朝食などを済ませた。それからいつも遅いソフィーを学院に早く連れて行った。しかし、学院の有志の人のも大半が歌らしく、音楽室などに沢山の生徒がいた。まぁ沢山と言っても、20ぐらいだ。向こうの世界ではこのような催し物にこんなに人が来る事が無かったので少し驚いた。最低でも5人ぐらいいれば十分なほどだ。しかしこの世界の子の学院が女学院という事もあっての事なのだろう。しかしこうもライバルが多いと私もやりがいがあるという物だ!
しばらく周りを見ていたが、歌う人がいたり楽器の演奏をする人がいたりするようだ。後の組は分からないが、まぁ考えられるのはダンスや演技などの物だろう。多分この辺りだと予想する事が出来る。
それからしばらくし、結局のところどこのも音楽室が開かなかったので、仕方なく屋上で練習する事にした。人がいても別に気にしなければいいだけだ。気になったとしても、“ジャガイモだと思えばいい”と誰かが言っていた記憶がある。しかしこのような事を実際に自分がやるなんて思わなかった。あっちの世界の学校でも基本虐められていたので学校から逃げるように駆けて帰る毎日だったので、そんな催しに参加できるような精神状態ではなかったのだ。
階段を上り屋上に出た。何人かの生徒も練習しているようだ。しかし、音楽室のように人が沢山いる訳では無いので、思いっきり練習できると思った。この練習のために譜面を持ってきておいたのだ!フフフ・用意周到だと言ってくれてもいいのだよ?なんて茶番はやめて、下の光景が見えるところへ行くと、沢山の生徒が歩いているのが確認できる。しかし、みんな一際人が集まっているところを見つけた。その場所は、体育館だった。
体育館の中でダンスの練習をしている人がいるんだ。なので、その見物と敵情視察だろうと思う。私は自分の練習に専念する事にした。練習の時間はあると言っても下校時間もあるのだから尚更急がなくていかない。私は半ば自分に言い聞かせるように練習を始めた。
しばらくして、時間と戦いながら真剣に歌っていると、人が集まってきている事が分かる。しかし、私は気にしない。城に帰る時間になってソフィーが来てしまったようだ。まぁ、影響はないから大丈夫だろうと思っている自分が浅はかだった。かなり前からのファンののような熱狂的な声援を飛ばしてきたので、練習を切り上げて帰ってきた。“ある種の思い出だがこんな思いでなんていらないんだ!”と心の中でぼやいていた。
馬車の中でソフィーが感想を言ってきた。
「よかったわよ、あの歌。でも、もうちょっと感情的に歌った方がもっと良くなるわよ。でも、根本的なところとかカバーの部分とかぴったりだよ。短期間でこんなにうまくなるなんて信じれないわ。吟遊詩人の才能でもあるの?」
「その賞賛は素直に受け取っておくよ。でも、そんなのは過大評価だよ。自分自身もっと研鑽を積むところだって沢山ある。しかしね、アドバイスがもらえるだけでかなり参考になる事も聞けたし、とてもためになってうれしいよ。吟遊詩人の話は自分では出来ないと思っているから、遠慮しておくよ」
「そうなの」
しばらくの沈黙が続き、馬車は城に着いたらしく、止まった。なので外を見てみると、まだついていなかったようだ。今は、城の手前にある村を少し行ったところにある場所で村の名前をグラム村という。この村から少し進んだ現状前には横転した馬車があった。心配になり、馬車から降りて近づいてみると、馬車のオイルが漏れてキャンドルの火で今にも引火しそうになっていた。慌てて私は、中を確認すると、二人の女性がいた。扉を叩いても反応がないので、仕方なく中に入り、2人の息を確認すると息をしていたのでさいわいにも息があったと胸を撫で下ろしたが、危険な状況に変わりがないので、まず水の属性の魔術で火を消した。それから急いで、2人を運び出した。
「ここに放置していくわけにもいかないだろう。ソフィーどうだろう?」
「何が?」
「この人達を1回城まで連れて行って、介抱してあげようよ」
「それはいいけど、貴女は隣国の姫なんだから、もうちょっと危機感を持って頂戴な。もし刺客で貴女の命を狙ってきていたらどうするの?」
「そんなのは、真正面から蹴散らせればいいでしょ?私の魔術で翻弄されて挙句の果てに自分の持っていた毒薬か降参するかのどちらかになるだろう」
「貴女のその発想自体が怖いわ」
「まぁ、こんな事している時にも時間が過ぎていっているのだから急ぐよ。早く馬車に乗って!」
ミーシャが私の出番がと横でぼやいているがそんな事がどうでもいい。ぼやきなんかよりも先に人命を優先させるべきだ。そんなこんなあり、城についた。メイドさんを1人呼んできて、空き部屋の2部屋を使ってもらう事にした。体などを拭いてもらっている間に私がキッチンに入って食べやすい暖かいものを作ってあげた。
部屋に行くと、丁度メイドさんが出てきたので、大丈夫かどうか聞いてみると、今はもう意識もはっきりしているようだ。なので、食事を持って行ってあげた。ノックをしてから入って見ると、2人ともが同じ部屋に集まってきていたようだ。2人がこちらに顔を向けて“ありがとうございます”と言ってきた。
「この部屋に連れてきて許可したのは私じゃないよ」
「この城の主のブライト・ソフィアには会ったかい?」
「はい、さっき会いました。とても優しくして頂けて良かったです」
「それは良かった。気分も大丈夫そうだし聞きたい事があるんだけど良い?」
「はい私達にこたえられる事ならば何でも答えます」
「よかった。で、早速本題なんだが、貴女達は何者でどこから来たのか教えて頂きたいんですが」
「まず、自己紹介からします。私がケリーで、こっちが(サリーです)私たちは旅人で各地を回っている旅人です。出身2人ともはここから遥か北にある小さな集落です」
「まぁ、信じましょう。こればかりは確認の使用が無いしね」
「ありがたいです。恐縮なのですが、貴女のお名前も教えて頂けますか?」
「いいですよ。私は、ドラゴシア王国第1王女ドラゴシア・イリスです」
「王族の方ですか!一時ドラゴシアの方へ行かせてもらってその時に建国式と重なっている時期にきたので、印象に残っています。しかし、王族の中にこんな優しい人がいるなんて初めて知りました」
「その事はもし事実だとしても、他の人に話すと反逆罪で間違いなく首が飛ぶからそのような発言は控えた方が良いですよ」
「は!そうですね」
と、喋っていて悪事を働くような人じゃないと思う。しかし、絶対的な安心を預ける事が不可能なため、早く体調を万全にしてもらって早く旅に出て行って貰おうか。というか、なぜあんなところで馬車が横転していたのか聞くのを忘れていた。
「そういえば、なぜあんなところで馬車が横転していたんですか?」
「あぁ、それはですね。馬車の馬が突然コントロールできなくなって自分たちも危険だと感じ、御者台から馬車の中に入ったんです。幸い御者台から直接入れる入口があったのを選んで正解でしたよ」
「そうだったんですか。その馬はちゃんと人馴れしていましたか?」
「小さな集落や村などを回っていたので、人馴れはしていなかったんじゃないかと思います」
「暴走したのはそれが理由でしょうね。人間だって慣れない事をすれば出来る事の方が少ないでしょう?」
「まぁ、そうですね」
「次回から気を付けてくださいね?あ、あと馬の心配はご無用です城に帰った時に被害状況の確認のために人を送ったんですよ。その時馬を発見したので連れてきました」
と言って出ていった。傲慢な人でもないようだし、気になるような事はないし、まぁ私は“ALL OK”なのだけど、問題はソフィーが全快するまでいさせるかというところだな。理由はちゃんとある。全快したら動けるようになるので、諜報活動を行われる危険性がある事、メイドを盾に私を連れ去る事等が挙げられる。だが、正直1つ目の諜報活動ぐらいしか懸念事項が無い。それはガチガチに固めた護衛隊にもあるそれ以上にそばにはいつもミーシャがいるので心配なんてしていない。
しばらくし、夕食の時間になりみんなで食事をしていた。いつものような話声をたてる事無く食事を終えた。部屋から出るときに、ケリーがここから出ていくのは明日あたりになるだろうという事を話していたのを聞いた。
学院に行く時間もあるので、ソフィーを達を呼んで学院に行くために馬車に乗ってもらって馬車が出た。学院に着くと、歌声が聞こえてくる。今の時期ならではのものだろう。しかし、生徒がやはりあふれている。生徒のみんなから先生まで楽しみにしている1大行事なので騒いでいる。先生も貴族の対応や、王族の対応の文書を書くことに精神を削いでいるようだ。まぁ、王族に無礼な事は出来ないからね。仕方ないね。でも、立場として私が言えば関係ないのではと思ったのは言うまでもないだろう。
みんなの様子を見ていると自分も歌の練習をしないといけないなと感じてしまうのは周りの空気と、自分が焦っているという証拠だろう。と、思い私自身も練習を行いに、屋上に行く途中で音楽室を見に行くと、やはり人が沢山いた。ただ、昨日からの変化があるとすれば、廊下に出て練習している人が出てきたという事ぐらいだろう。屋上に出て、休み時間返上で歌った。今日は、授業が無いので早く学校が終わる分急いで練習した。
数時間練習した後、素人にしてはうまく歌える方になったと思う。音とかペースも確認したし、近くにいた生徒にも助言やアドバイスをもらって“とても上手になった”と言ってもらえるだけの実力になった。あっちの世界の方でも歌は上手だと先生にも褒められた事があったので少しだが自信があったので、嬉しかった。それからも、しばらく練習すると、学院が終わる時間になったようだ。ソフィーが呼びに来てくれたようだ。それから馬車に乗って城に帰った。城に帰ると、あの2人は既に旅立った後だったようだ。まぁ、別段そんなに関わりがあった訳では無いので何とも思わないな。
部屋に戻った後すぐに昼食となった。ソフィーに昨日の2人の事を話しておくと“まぁ、自分の才能でどこまで出来るか試してみたい人がいたりするかが一概に怪しいというのもねぇ”と帰ってきたまぁその事に対しては同意できる。
昼食をとった後もう1度部屋に帰り、自主練習を行っていた。すると、ノックが聞こえてきた。部屋の扉を開けて、入ってきたのはミーシャだった。
「イリス様、期間が短く練習時間も足りないと思われているかもしれませんが、これ以上の喉の酷使はおやめになってください。声が嗄れてしまって美しい歌声が台無しになってしまいます」
「そうだね、これ以上はやめておいた方が良いと思っていたんだ。わかったやめるよ。あ、そうだ何かお茶を入れ着てきてくれないかな?」
「かしこまりました。茶葉の種類はどうなさいますか?」
「そうだね、無難にアールグレイにしておいて」
「かしこまりました。すぐできますので、こちらでお待ちください」
「うん、待っておくよ。練習はイメージトレーニングにしておくよ」
「かしこまりました。しばしお待ちください」
しばらく待っていると、ミーシャが帰ってきた。香りの良いアールグレイを持ってきてくれた。ポットの近くにいるだけで、香りが漂ってきてすごくいい気分になれる。私は、カップに注いで貰ってそのカップを持って香りを確かめた。やはり芳醇なベルガモットが鼻の中ではじけるようだ。飲むと乱舞が始まる。
「とてもおいしいよ。腕を上げたね」
「はい、頑張りました!」
「とてもおいしいよ」
そんな事があり、眠る時間になった。しかし、美味しいお茶も飲めたし、ベッドに入って寝た。私は、あの夢を見る事もなかった。今日は快眠だ。
明日になり、準備の日になった。今日授業が無いのはうれしいが、準備の時間になっている。さぼっている人も少しいるが許容範囲内だ。大丈夫、数人ぐらいで大丈夫だ。私は何故か仕事をさせてくれない。なんでだろう少しも理解できない。と考えているとミーシャが“王族という身分があり、そのせいで言う事が出来ないのだと”という事になるらしい。
急ピッチで準備が進められているよ。なので一応私から“やってみたい”と言ったんだが、“大丈夫”と言ってできないのだ。なんて思っているうちに出来てしまった。
次の日になって、学院祭の日になった!
この度遅れてしまい申し訳ございません。理由と言っても言い訳なのですが、更新ボタンを押したと思っていたのですがいざ、今日開いてみるとこの編集画面が出てきて気づいたという訳です。
誠に申し訳ございませんでした。




