19章 龍の力の付与?
先生が帰った後いつでも作ると言ったからまた近いうちに浮くらせられる羽目になる事を覚悟したイリスだった。
先生が帰った後、私はお風呂に入っていたするとそこで問題が起きた。その問題というのが、お風呂が痛んできたので、お湯が漏れていたのだ。私はいつも一番にお風呂に入るので、この事に気が付いたのだが、この事を知らせてもお風呂に入れないだろうからとりあえず魔術でお湯に変えてシャワーにして入る事にしたのだが、知らせない訳にはいけないので、お風呂上りの状態でミーシャに事のしだいを伝え、私は自室に戻る事にした。
しばらくしてからソフィーが私の部屋を尋ねてきた。
「ねぇ、あの損傷ってどれぐらいで治るの?」
「うーんどうかしらね?専門家じゃないから何とも言えないけど、多分2週間てとこかしらね」
「そんなにかかるの?」
「うん、素材がまず珍しい物だからという理由だと思うけどね」
「へ~そうなんだね」
簡単に理由を聞いて、明日も学校があるので、もう寝る事にした。
ランプの灯りを消して早く寝た。
朝、私は鳥の囀りで目が覚めた。上体を起こし、起き上がると昨日と同じようにミーシャが着替えさせるために服を準備していた。私は早く着替えさせてもらい、朝食を食べた。時間はまだ余裕があるので一様もう一度準備の確認をした。すると、特に異常はなかったので、先に学校に行く事にした。ソフィーはまだ寝ているようだしね。なので、一足先に学校に向かった。勿論ミーシャも一緒だ。学校に着くと私は呼びだされた。私、何か悪い事でもしたのかと思いつつ、先生が独自に管理している部屋に行った。
「来てくれてよかったわ」
「こんな朝に私に用事は何ですか?」
「昨日の食事の前あたりに渡してくれた紅茶の事なんだけど、こんな高価なもの受け取れないわよ!」
「そんな…カーミラ先生が喜んでくれると思って買ったのにですか?」
私はもう必殺技と呼んでいいだろう“上目遣い”をカーミラ先生に使った。カーミラ先生は若干頬を赤らめながら渋々といった感じであるがもらってもらえた。
「喜んでもらえたようで私としてもうれしいです」
と言って部屋を去って行った。私はそのまま教室に戻った。教室に行くと人がちょこちょこ来ている様子だった。しばらくしてクレール先生が入ってきてHRはすぐに終わった。やはり、今日も話しかけてくれる人はいないようだ。なんか私って嫌われてるのかなって心配になってきた。なので、もう近くの人に聞いてみた。
「ねぇ、私ってみんなに嫌われてる?」
「嫌われてないと思います。むしろ位が高いので、話しかけづらいだけだと思います」
「そうなんだ。ありがとう」
共通の話が無いので会話を続けようにも続けられないのだがどうしたらいいのだろうか。しかも、価値観の違いがあるかもしれないのでどのような事がきっかけで喧嘩に発展するのかは分からないので、一概に“これ”という風に決めつけるようにはダメな気がするので、分からない。
「ねぇ、ミーシャもそう思う?」
「そうですね、確かに位が高いというのは間違いはないと思いますが、しかし、そればかりではないと思いますね」
「そうなんだ」
少し安心したので口元が緩んだようだ。あれからHRが終わってしばらくして今は戦術の座学の最中である。確かに面白い陣形などもあるので結構好きなのだが、やはり知っている陣形等があり何とも言えない気分になる事がある。ただ新しい知識を得るというのはやはり良いと思いつつ、授業を受けてお昼になった。
お昼からは魔術の授業になっている。私の魔術のレベルを先生は知っているのか“力を最大限にまで抑えてね”と耳打ちしてきたので、その通りにしておいたが、1回ぐらいは全力の力を放ってどれぐらいの威力になるのか調べてみたいなと思うが、また今度にしようと心の中で誓ったのだった。
あれから時間が経ち城に帰ってきた。しかし、今日はなぜか私1人の夜となった。夜と言っても、ご飯の時は1人になるのだ。なぜか今日のうちにやらないといけない仕事が立て込んでいるようだ。なので仕方ないと思いつつ食べた。
そういえば最近、龍と会話していない事を思い出したので、自分の意識をそっちの方向へ持って行き、誘導する事が出来るとコネクト出来る可能性がある事は分かっていたので今日実践する事にした。だが、なぜか自分の中では確実に出来る気がした。
お風呂には入れないので、魔術で何とか作りシャワーを浴びて、ベットの入って早速実験を開始した。薄れゆく意識の中でぼんやりと動いているように見える方向へ歩く自分がいた。歩いていくと突如光に包まれ、目がくらむほどの光の向こうに前に合った時と変わらない姿の龍が見えた。そう、実験は成功したのだ。
「我が力を欲しに来たか?」
「いや、少し顔を出しに来ただけですよ」
「そうなのか……しかし以外だな」
「何がですか?」
「人間などの種族は力を求め戦争を続け我が力を得ようとしていた人間を大勢見てきた。なのにこの力を必要としない事を以外と言ったのだが」
「そうですね、確かにその力を欲しいと思った事はないですね。でも、いつか自分が危機に陥ったときはその力を貸して頂きたいと思っているのですけどね」
「まぁ欲もないみたいだし、この借り物の体を破るとしよう」
龍がそういった瞬間龍の体が輝きだし、龍の鱗?のようなものがポロポロ落ちてひびが入り、中から出てきたのは、純白の龍だった。
「どうだ我が真の姿は?」
「いや、普通に綺麗としか言えないです」
「そうか…まぁ、ここに来たついでに何かしらの能力を授けるとしよう能力は私が適当に選ぶけどはずれはないから安心するがいいさ」
まぁ、くれる分には良い物なのだろう。しかし、能力をくれるのかは、分からないので参考に教えてほしいが、まぁそんな事をしたら興がそがれるという物だ。なのであえて聞かない事にした。
「ありがとう」
と御礼を言いつつ意識をその場所から外し、意識を現実の世界に戻してあたりを確認するとまだ夜だという事が分かった。まだ寝られるような余裕がないしもう大半のメイドさんも寝ているだろうし、誰も相手をしてくれないので仕方なく外の空気を浴びる事にした。すると、少し肌寒い風が吹くと今は少し心地よい数分間浴びていると、急に眠気が出てきたので、ベッドに戻った。すると、すぐに寝れた。
次起きたときは、ちゃんと朝になっていた。また、いつも通りの朝が始まる。
「おはようございます」
と、ミーシャは言ってくれるが、私はそんなに今日は元気がない。原因は昨日の寝る時間が問題なのだろう。しかし、“学校はあるので行かないと”とミーシャにいうと、
「今日は絶対に休みましょう」
と言われてしまった。この話を聞いてか、ソフィーもこれに便乗して
「私も!」
と言ったが、無理やり馬車に乗せられて連れていかれたようだ。押し込んだのは勿論ミーシャだ。馬車に乗る前は駄々をこねる子どものようだったが、馬車に乗せられるとシュンとなっていた。
「さぁ、学校に行かなくてもいい事なって暇で何もすることが無いので、どうしよう?」
「そうですね、お部屋の中で本でも読んでみたらどうですか?」
「それも考えたんだけどね、よく考えたらドラゴシアの禁書庫の中にあった本ばかりでもう全部読んだようなものだからあまり期待できないね。料理とかも考えたんだけど、ミーシャは部屋から出てはいけないって言ったから特に出来るようなものがないんだ」
「それならば、お茶とかはどうですか?」
「みんなに淹れてもらえるのは嬉しくはあるけど、短時間だけなので、それは持続性に欠けるのでやるとしてもそこまでの時間が取れませんね」
「とにかく、お茶でも飲んで寝てみてくださいね。先にハーブティーでも飲めば落ち着くので寝れますよ」
「そうですね。日ごろの疲れなどが一気に出てしまったんでしょう。なので、1度お茶でも飲んで落ち着いて寝る事にしますので、持ってきてください」
「了解しました」
数分経って、ミーシャが来てくれた。ハーブティーん香りなどを楽しみながら、飲んだ。かなりおいしく感じた。普段このようなものは飲まないんだが、普段飲まないから余計においしく感じるよ。しばらくすると急激な眠気が私を襲ってきた。なので、ベットに入り眠りについた。
と、次に起きたのは、お昼だった。ミーシャが昼食を持ってきてくれた。コーンスープのようなものを持ってきてくれた。薄味になっているので、飲みやすいしありがたかった。パンもあったので、つけて食べた。いつものパンが余計においしく感じる。若干ではあるがいつもの食事よりも食べる速さが早かったのではないかと感じる。しばらくして、もう一度寝る事にした。
寝ているとなぜかさっきまでは感じなかった龍のような猛々しさと神々しさを併せ持つようなオーラが出ている事に気付いた。しかし、具現化のような事は今の状況で行いたいが、確実に部屋が一つなくなる事になるだろうから、一度バルコニーに出て本能の赴くまま任せてみると、光に包まれ眩しかったので目を瞑ってしまった。光を感じなくなるとなんと私の体の原型は残してはいるが、龍化していた。
「なんじゃこりゃー!」
思わず叫んでしまったが、仕方のない事だろう。予想はできたけどまさかこんなにあっさり出来るものだと考えていなかったので、余計だ。先程の叫び声を聞いたのか沢山の足音が近づいてきた。
「何者!、ん?ちょっと待てどこかで見たことあるぞ」
「まぁこの状況の後ろ姿を見てすぐに分かる方がおかしいのか?」
「この声はイリス様ですか?」
「そうだよ、私だよ」
「でも、なんでそんな姿になっているんですか?」
まぁ仕方ないので、とりあえず説明しておいた。
「はぁ、いつも驚かされますよ」
「ゴメンねそんなつもりはないんだけどね」
そういえば、人が龍の力を内包しているなんて聞いた事が無いし、いや過去にいるんだっけかドラゴシアの中に戦争もしてなかったから平和で、何も力を使う事が無かったので国の上層部のごく一部しか知られていない情報だが。
「部屋を出ないでくださいと言ったでしょう?」
「そうですね。確かに聞きました。でも、」
「でも、じゃありません!身体がさらにけだるくなったりしたらどうするんですか!」
あ、解除方法は強く念じればいいようですよ。
怒られてしまった。この説教がかなりの時間続きやっと部屋に戻ってこれた。気づけばもうおやつの時間だったので、おやつをもらいに行ったキッチンに行く途中でミーシャに出会ったので、おやつと紅茶を部屋に持ってきてくれるように頼んだ。
部屋に戻ってしばらくすると、“コンコン”とノックの音が聞こえてきたので、“どうぞ”と返すとミーシャが頼んでいたものを持ってきてくれた。
今日のおやつは、ケーキだ。この世界ではかなり値段が高いはずだが、いいのだろうか?まぁ、出してくれているのでいいとは思うが、“パクパク”あ、この味ちょっと好みかもなんて思いながら食べた。それから、ソフィーが帰ってきたので、出迎えて抱き着かれるといういつも通りの他愛ない会話の中で龍化の事を話の中で出してみると、メイドさん以上に驚かなかった。“さすがはイリスね~”みたく考えているのだろうと思ってその日の夕食の時間になったので、先にホールに行ってソフィーを待っているとすぐに来た。
「そういえばこのホールを2人で使う分にはいささか広すぎじゃない?」
「そうなの?どれくらいがいいの?」
「そうだね、大体4人掛けのテーブルが入って普通に食事できればいい広さでいいよ」
「じゃあ、空き部屋の調度品なんかを作ってもらった道具屋からまた、買う事にするわテーブルはね」
「部屋は沢山あるからその1つを使えばいいし出来れば私のへやの近くだと嬉しいな」
「勿論そうするつもりだけど」
「あ、そうですか」
何も言い返せないままこの会話は終わった。今日もお風呂はシャワーで終わらせた。うん、最近これが週間になりつつあるよね。と、自分の心の中でツッコミを入れていた。そして、部屋に戻り少しばかり本をyんで、眠ろうとしたが、朝から寝ていたせいかなかなか眠りにつけないので、凄くつらかった。明日の朝になったら、くまが目の下に出来ているのではないかと本気で思った。貴族達には寝不足なんて奴はそういえばいないななんて考えながら、羊を数えつつ、就寝をするようにしてようやく眠れたのだが、何やら音で目が覚めてしまったようだ。大方、あの例の5人が私の寝顔を除きに来たのだろう。だと思い無理やり自分を夢の世界に引きずり込んで、今日は終わった。
今回も読んで頂きありがとうございます!
言う事がこれしかないんです。
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