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12章 学院に行く!

 ソフィーの家で紅茶のブレンドを楽しんだイリスたちはこれからどうするのか……

 紅茶を楽しんだ後、さっと台所を使ってかたずけさせてもらった。


「しかし、さっきからなんで見られているんだろうか?」


 廊下で独り言を言ったように、ついてきているメイドさんに言ったが一切反応が無い。ばれているのになんで隠れる必要があるのかわからない。まぁ、支障が無いから良いけど落ち着かないな。寝る時は、ちゃんといや、見守るとか言って居座るかもしれないが、そこはちゃんと否定すればあちら側だって分かってくれるだろう。


「はぁ、とにかく日が沈んだしお風呂にはいりたいな~」


 てか、お風呂ってどこにあるんだ?クルスたちは自室へ変えていったし、出てこないメイドさんに聞いても多分出てこないだろうなので、自分の部屋に帰って向こうだからドラゴシアの方にゲートを繋いで飛んだ。


 目の前には自分の部屋の扉があった。よし成功だ!自分の心の中でガッツポーズをとった。部屋から出たらマルグレットがこちらを二度見してどこかに行った。すると何処かからか「嘘でしょ!」という声が聞こえてきたと同時にここに近づいてくる足音が5,6あった。勢いよく扉をあけ放たれびっくりして尻餅をついた。そこには、肩で息をしながら口をあけっぱなしにしているクラリスがいた。どうしたの?と聞こうとしたら涙を出された。僕は何もしていないと思うんだけど……。


「なんでここにいるの?」


「ポータルの魔法を使って跳んできたよ」


「かえって来た目的は?」


「お風呂に入ろうと思って」


「向こうにはないの?」


「あるけど、気が引けるんだ」


「だからこっちに帰ってきたと?」


「うん」


「そうなんだ、てかなんでそんな服を着てるの?」


「トラウマを作られたんだよ!仕方ないじゃないか」


「そうだったね、忘れてたよ」


「まぁいいから、お風呂入れてきてよ」


「分かったわ」


「5分くらい待っていて」


「分かったよ」


 なんか、住み慣れている家に帰ってきたせいかなぜか落ち着くな。しかし、なぜか紅茶が飲みたくなってきたな。なんでだろう?これは、心地よい自分でも気づいていないうちにホームシックにかかっていたのかもしれないな。とにかく紅茶をいれようと厨房に行くと、マルグレットがいた。


「ただいま、一旦期間中です」


「そうなの?」


 などと簡単な挨拶を交わし、紅茶を淹れようとしたら、“淹れようか?”と聞かれたので、“良いよ、大丈夫”と答えておいた。せっかくここになるのだから、“飲む?”と誘うと、“OK”を出してくれた。茶葉は良いものがあったのでそれを使った。前淹れたときと手順を同じようにして淹れた。


「さぁできたよ、飲んでみて」


「じゃあ、いただきます」


「あれ?おいしい!」


「淹れ方なんてそんなに変えてないんだけどなぁ~」


「へ~、そうなんだ」


「でも、風呂が入るの遅くないかな」


「いや、今来たかな?」


「イリス入ったよ」


「了解。ありがとう」


「これを片付けたら行くよ」


「着替えは適当に選んでおいたから」


「うん、ありがとう」


 会話をしながら洗い物をしていた。しかし、本当になんでこんなに落ち着くんだろうかなんて思いつつもお風呂へ向かっている。


「何もなくついたな」


「この時間帯なら誰も入っていないだろう」


 ドアを開けると見慣れたお風呂場があった。やはりフラグではなかったようだ。それはうれしいというか僕が入ってきてもどうせ叫ばれないんじゃないだろうか。まぁいいだろう。しかし、慣れた浴室に入ると一気に疲れが抜けていく気がする。気のせいだろうか?いや、誘拐されたんだけど、精神的に疲れかがたまっていたのではなく、みんなに服を着させられて気疲れを起こしたのだと思いたい。


 因みに浴室は、外の風景が見られるようになっているので時折吹く風が心地良い。街の明かりも見えて夜の風景は最高だった。こんな場所があるなら早くこればよかったなと思いつつ体を洗い湯船につかる。“この場所は聖域だ”なんて言われていたけど何となく入れたのでメイド長が普通に使ってもらってかまわないとの許可が出たのでここを使っている。しかし話によると、特殊な結界が張っているので入れないとの事だがでも、何もなくても入れた。


「そろそろ部屋に帰るか」


 湯船から出て服を着て自分の部屋に戻り、“帰ります”と書いた置手紙を残し、帝国側の方へ帰った。

 帰ってきてクルスが突然きて、クルスが“お風呂一緒に入ろう?”と聞いてきたが僕の姿を見て何かを察したように帰っていった。しかし、ベットが目の前にあると飛び込みたくなる衝動はどこにいても来てしまうなと考えていたが、突然眠くなってきたのでベットん倒れ込むように横になった。すると、久しぶりにあの意識が持っていかれる感覚が襲ってきた。


 次に意識っていうのかな?目を覚ました時はやはり白い空間にいた。神は今日もいない模様だあれ?誰もいなさそうなんだけど。とか思っていると後ろから殺気がしたので振り返ると、ミーミルさんが立っていた。


「僕何かしましたか?」


「殺意ってどうやったら濃くできるか実験していただけなので、他意はないですよ」


「そうなんですか?」


「はい」


「ところでどうして僕を呼んだんですか?」


「暇だったので呼びました」


「そんなに僕たち仲が良かった訳でもないと思うのですが?」


「そうなんですけどね。まぁ、いいじゃないですか」


「読んだからには話を振ってくれるんですか?」


「一応ね」


「そうですか。で、何について話します?」


「そうですね……。手始めに、今あなたがいる世界をどう思っているのか聞きたいね」


「そうですね。これは難しい質問ですね。しかし、回答は至極単純ですよ」


「ふむふむ」


「答えは楽しいですねやはり」


「理由なんかはあるの?」


「はい、勿論あります」


「何があるのかな」


「まず、最初にファンタジーの世界である事ですね。後は、人間の関係性の良さですかね」


「へ~」


「なんですかその面白くなさそうな顔は!」


「もっといい答えを期待していたんだよ!」


 なんだそれは、自分勝手すぎる!まぁしかし、話相手になってもらえるし新たな知識も以前教えてもらったしなんだかんだでお世話になっているのかもしれない。


「ねぇ」


「なんです?」


「質問が2、3あるんだけどいい?」


「いいですよ」


「じゃあ、一つ目!私って何歳に見える?」


「10代と言っても通じそうですね」


「そう、なんだ」


「続いて2つ目!教えてほしい魔術なんてある?」


「そうですね…浮遊魔術を教えてほしいですね。一様今全属性の魔術は使えるのですが、風属性を高出力で出せば飛べると思うのですが、何しろ魔力の消費が激しいもので」


「馬鹿みたいにある魔力内包量でも?」


「はい、もしも敵が魔力切れを狙ってきて対処できなくなるのは死を意味しますので。でも、レイピアは使えるのでまだいいですけどね」


「そうね、あるにはあるけど……」


「何か問題でもあるんですか?」


「実は私もやりたかったのよ。でも、貴方が前回のように空間の生成から応用まで使ってくれたからね、その追い越されるのがいやなのよ」


 ミーミルは恥ずかしそうに顔を手で隠してうつむいてそういった。


「僕は教えてもらえれば良いですあとは、元の世界に戻ったときに練習しますので」


「そういう事ならいいよ」


 先ほどと比べ物にならないぐらいに明るい笑顔になって教えてくれた。やはり重要になるのはイメージらしいこれは、いつもと同じだな。と思いつつ帰る事にした。


「ほかに質問が無ければ帰りますけどいいですか?」


「そうね。後は新しい魔術を作ったらどうなるのか聞きたいかな?」


「それは……はい。教えてください」


「じゃあ、考えてみて。戦争が始まってそんな魔術が使える子どもがいると知った欲に目がくらんだ貴族を絶対あなたを探しだすために、何らかの部隊を作り出すし、確保しようとしてくると思うわ。もしくは、貴族の爵位を他の国から与えられて、無理やり結婚つまり政略結婚をさせられると思う」


「それはかなり魅力的な話ではありませんね。でも一通り体術と剣技、魔術を覚えているので大丈夫だと思いますがね」


 まぁそんな事になるようなら骨の1、2本は覚悟してもらうかと考え、その空間を後にした。


 そんな事になる前に王族だからねこっちも。


「ふぅ、やっぱりあの空間に行った後は極端に疲れるな」


「ふふ、何処に行ってたの?」


「え!なんでクルスここにいるの?」


「お風呂から出てきてイリスの可愛い寝顔を見に来たらあまりにも気持ちよく寝てたから私まで寝ちゃったわ。話を戻すわね、昨日のお風呂の時間呼びに折角来たのにいなかったから心配したのよ」


「ごめんなさい。でもちゃんとあ、張り紙したのはあっちだけだったかドラゴシアに帰って聖域のお風呂の方に入ってきたんだ」


「ぐぬぬ、あの場所は代々の王族しか入れないのに私は入れないのよね聞くところによれば穢れを持っているものは強力な結界ではじかれるらしいのだけれど、実際のところよく分からないわ」


「でも、なんで僕が使えるかだよね」


「そうよね。しかも、あそこから見える町並みの綺麗さは格別らしいじゃない!」


「すごく綺麗だよ!」


「そうなんだ。へ~」


「そんな薄い反応だけで済ませないでよ」


「だって分からない事を言われても分からないじゃない!」


「そんな事言ってもそれぐらいしか言う事しかないからね」


 こんな事を言いながら、今日が始まった。


 それから1週間したとき、ソフィーが学園に連れて行ってくれるというのだ。とても心が躍る。しかし、貴族や皇族が入学しているような学院だ。いくら権力を使ってはいけないと言えど、のちに権力を持つであろう子どもが通う教育機関なのだから、利口にしている方が賢いのは事実だろう。


「しかし、学校は楽しみにしてたんだ。皇族の人もいるのだから、粗相をしないようにしないといけないね」


「そうね、でもちょっかいを出して来たら力の差を見せればいいのよ」


 やめようよそんなダークサイドに自ら落ちに行くような行為を平然とやろうとしているのは僕としても見てて悲しくなるよ。なんでこんなに僕の力を信用しているのかな。僕より強い人なんてざらにはいないとは思うけどせめて1人、2人はいるでしょう?なのだからプレッシャーを掛けないでほしいな。


 そして、馬車に乗り込み広大な私有地の中を通り抜けて、町並みが急に馬車の行きかう場所に変わり、帝都本来の活気あふれる街になった。なぜか最初はクルスは来ない予定だったのだが、急に期待と言い出したので仕方なく連れていく事にした。馬車は街の中をどんどん進んでいき、帝都の城より質素だが立派な建物が見えてきた。特徴としては、修練場がとても大きい事だ。10000人ぐらいは入れそうな程だ。それはそうと、玄関に着いたようだ。玄関を開けると、木の温もりが全身を包みこの建物が歓迎してくれているような気分になる。学生だろうかみな同じ服を着ている。黒色の落ち着いた感じのブレザーとスカートだ。


「ここの学校は制服制なの?」


「大体はね。でも、皇族や大神官のクラスになると、制服じゃなくなるのよ」


「一様は身分が分かるようになっているのか」


「そうよ。無用な闘争は無いほうがいいでしょ?」


「そうだね」


「クルスは私の学院の感想はないの?」


「とても広いのに、管理が行き届いているはね。素直に賞賛するわ」


「そう?実は、ここの整備のほとんどは生徒会に任せているのだど、そこまで褒めてもらえるんだったら現生徒会長を呼んだ方が良かったのかもしれないわ」


「い、いやよ。恥ずかしい」


「なんでよ。いいじゃない、減るもんじゃないのに」


 そうこう言っているうちに教室に着いた。無駄を省いた感じの落ち着いた雰囲気が漂ってくる。周りの先輩の目線がここの学院長であるソフィーに行っているのか、興味があって僕を見ているのかわからない。しかし、みんなお淑やかなイメージができる。なので、表面上は虐めが無いように見える。貴族や商人などの様々な階級に人が通う学校なので裏の方面で虐めがありそうだ。その事はそっと胸にしまっておこう。


「それにしてもたくさんの生徒がいるね。何人いるの?」


「う~ん、確か4000人ぐらいだったかしら」


「えっ!そんなに生徒数が多いの?」


「そうよ。管理は生徒会の方に回しているからこっちの情報に疎くなる時があるけど大丈夫よ」


「そういえば、今年の生徒会は意見箱とかいう箱を設置して生徒の意見を取り入れていきたいと言っていたわね」


 まるで、現代の学校じゃないか!僕はびっくりしたよ。生徒会が意見を聞く事に回るなんて、意見を過半数占めるように生徒を何とか言いくるめて自分に有利なようにしようと思うのが人間じゃないのかなと思っていた僕が恥ずかしい。しかし、生徒の意見を聞くことは重要な事だ。


 そして、体育館、食堂、大講義堂をまわって帰るときになった。理由は馬車が来た事とソフィーの仕事をこれ以上邪魔したくないからだ。馬車の中でクルスとあの学校すごいねとか言いあいながら、帰途についた。


「いや~、学校に行ったら緊張して汗が出ちゃったから往路入りたくなっちゃった」


「じゃあ、わ」


「いや、大丈夫!」


 その展開は読めている。どうせ、一緒に入ろうとか言ってくる積もりっだたのだろうだがそんな事はさせない。クルスが言い終わる前に、言葉を遮った。メイドさんを呼んでお風呂の位置を教えてもらい、入った。


 中は案外広く露天風呂になっているようだった。これは夜景がきれいなんだろうと思っていた。で、いやな気配がしたので体や頭をさっと洗って上がった。

 ブックマークがなかなか増えないのが悩みです。時間帯のいい感じになるように調整したいのですがね?

今回も読んでいただきありがとうございます。よかったらブックマークや感想をよろしくお願いいたします。

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