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行商人から王国騎士まで  作者: 割月
1章〜王都までの長い道のり〜
6/6

6話-災厄と最悪の騎士-

敵キャラ出ます〜

セシル全然出ません!


--------------------


「ハァハァ、くそっ!どこにいるんだよ……」


もう10分は走っただろうか。

いつまで経っても見つからない魔族、それを見つけられない自分にも苛立ちを感じていた。


あれから何度か轟音は鳴り響いたが移動しているのだろうか、どれも違う場所から聞こえてくる。

「これ以上被害増やすなっての……」

そう呟くと、アルバートは足を止めた。


目を閉じて周りの音に耳をすませる。

轟音、悲鳴、家屋が崩壊する音。

そして---


「っ!こっちか!」

確かに聞こえた声、明らかにこの現状を楽しんでいるような声。


音の方へと全力疾走する。心臓が限界だと訴えるように鼓動が高鳴るが、構ってなどいられない。

音の方へと近づく程に、身体中が締め付けられるような感覚に囚われる。


「……こりゃ確定だな」


強くなる感覚に苦笑しながらアルバートは無意識に走る速度を下げていた。


--------------------


直感で、本能でわかった。魔族はこいつだと。

人にはない角、全身を漂うオーラ、漆黒の鎧を纏っているそれは典型的な人外。むしろ人だと言われたら自分の目を疑う程だ。

「話し合いで済めばいいんだがな……」


何も無いのが一番だ。既にこちらに被害は出ているがこれ以上無用な被害は避けたい。

「おい、そこのあんた。魔族……なのか?」

とりあえず聞いてみた。言葉は通じるのだろうか。

そんなことを考えていると魔族はこちらを向いて口を開いた。

「はい?あぁ、まだいたのですね。おや?……あなたは龍の加護って知ってますかねぇ?」

何を言っているのかさっぱりだった。龍の加護?なんだそりゃ。

「龍の加護なんて知らねえよ。アンタは魔族なのか、そう聞いている」

相手に1歩も譲らずに冷たい声で問い詰める。

「あぁ、すみません。申し遅れました、私は十二魔神柱、「後悔の番人」ルフェネールと申します。一応高位魔族ですので。以後、お見知りおきを」

淡々と語る魔族は胸に手を当て、自己紹介をする魔族はニヤリと笑った。

なぜこんなにも余裕があるのか。こちらは今にも殺気に押しつぶされそうだというのに。



「……へぇ〜。それで早速本題だが、なぜここに来た」

あまりの殺気に言葉がつまり、少し話すのが遅れたが何も無かったかのように装った。

「そうですねぇ、頼まれたと言えば納得して頂けますかね?」

「頼まれた?」

「えぇ、頼まれたんですよ」


「頼まれて村の人達を殺したのか?」

「まあ、結果的にはそうなります」

アルバート怒りを噛み殺し、冷静を装った。

「何も感じなかったのか……」

「ええ、どうせ無価値の魂など昇華される必要もありませんので。まあついでですよ」


アルバートは血が滲むほど手を握り締め

「お前はどれだけ人の命を軽く見ているんだ!」

「軽く、ですか。価値のないものに軽くも重くも無いと思うのですが?」


「ぐっ、黙れ!お前は…」

ルフェネールに対する憎悪が増すにつれて、殺せ、壊せ、滅ぼせ、と知らぬ声が頭の中で反響する。

頭を手で抑え何とか耐えようとする。が

「命なんて、安いものですよ?」

その一言でアルバートは怒りに身を任せた。


「お前だけは……お前だけは殺す!」

「どうぞ。出来るのでしたらそれはとても興味深いですねぇ」


アルバートは口元を歪めて笑うルフェネールを睨みつけ、両手を前にかざした。

「輝剣、召喚」

すると、アルバートの手には剣の形をした光が握られていた。

「あぁ、やはりあなたがそうだったのですね」


「全てを薙ぎ払え」

アルバートはルフェネールを無視して、光をゆっくり横薙ぎに振った。


刹那、ルフェネールを含めた全てのものが割れた



ルフェネールも村も森も何もかも横に真っ二つにされ、ルフェネールの傷口からはおびただしい量の血が出ている。





「ガハッ!…フフフ…これで確証が…持てましたねぇ…」


ルフェネールは血塊を吐き出し、苦しみながらも指をパチンと鳴らした。

すると刹那、真っ二つだったはずのルフェネールの体は繋がっており、血も吐いた形跡はない、

村も一つも壊れておらず、全て元通りになっている。


「何?なんでお前……」

ルフェネールは戸惑うアルバートを見て、心底楽しそうに笑った。

「やはりあなたでは私には勝てないようです。フフフ、とても残念ですねぇ」

とても残念と言いつつも嬉しそうに口元を歪めて再び、指を鳴らした。

「何を……がっ!」

直後、アルバートは後方からの衝撃を受けた。

数十メートル程吹っ飛び家屋へぶつかると、アルバートへ衝撃を与えた主が現れた。


「おいおいおい龍の加護受けてんだろ?弱すぎじゃねえのか!」


ルフェネールとは違い角も無ければ鎧も着けていないその者は、まるで騎士の様な制服に身を包んでいた。

「おい、生きてんだろ。さっさと起きろよ」


「いきなり不意打ちとは騎士としてどうなのですかねぇ」

「はっ、知ったことかよ」

「…騎士……?」

「おやおや、自己紹介は大事ではないですか?」

「あ?ちっ、めんどくせえ」

騎士と呼ばれる人物はめんどくさそうにため息をつくと頭を乱暴に掻き

「あぁ〜、グラド・ホルム王国騎士隊所属、シグルス……」



「お前を殺す者だ」

そう言い放った。





どうでしたでしょうか。6話!

十二魔神柱とか騎士とか出しましたけど、やっつけ感が半端じゃないですね。

作者は風邪で喉がぶっ壊れかけました笑

ここ3日くらいは「マジで風邪めんどくせえ」と思いながら布団に潜っております

皆さんは風邪をひかないように気をつけてくだされ!


それでは次ですがあと2話くらいで戦闘は終わるかと!

そして新たな何かだします!

ではでは、また次回でお会いしましょう!

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