第43話「掛ける味」
朝。
村道。
リアカーがゆっくり進んでいく。
今日はルナ牽引。
木輪の音。
荷揺れ。
朝光。
最近は、
この景色もかなり日常になってきていた。
シノは荷台側。
まだ少し揺れには慣れきっていない。
だが、
以前ほど怖がらなくなっている。
ルナも落ち着いていた。
一定速度。
一定歩幅。
かなり安定している。
その後。
村外れ付近。
前方から、
別の荷車が見えてくる。
最近増えた簡易荷車だった。
木輪。
板荷台。
かなり粗い作り。
しかも。
荷が片側へ寄っていた。
車輪も少し傾いている。
コウは少し眉をひそめた。
「……危ねぇな」
さらに近付く。
車軸も少し歪んでいた。
引いている男も、
かなり重そうにしている。
そのまますれ違う。
男がリアカーを見る。
特にルナ側。
「おお……」
かなり視線を向けていた。
最近。
こういう反応も増えてきている。
真似荷車。
増加。
だが。
見た目だけ真似している者も多い。
積み方。
荷重。
重心。
その辺はまだ雑だった。
コウは軽くルナの首を撫でる。
「まぁ、
急に増えたからな」
ルナが軽く鼻を鳴らした。
その後。
街道途中。
少し休憩。
水。
荷確認。
縄確認。
最近は、
この辺もかなり手慣れてきていた。
その時。
「あっ」
向こうから、
見覚えのある男が近付いてきた。
以前。
干し肉を買った客だった。
「干し肉の兄ちゃんじゃねぇか」
男が笑う。
「今日は痺れるのあるか?」
コウは少し笑った。
「あるぞ」
「赤いやつもか?」
「ああ」
横でリリアが少し笑う。
最近。
かなり増えていた。
山椒。
唐辛子。
味指定。
もう、
普通干し肉だけではなくなっている。
その後。
簡易販売。
葉包み。
その場渡し。
男はすぐ山椒掛け干し肉へ齧り付く。
「……あー、
やっぱこれだな」
かなり満足そうだった。
さらに。
「赤いのもくれ」
「両方掛けると4ルクだぞ?」
「いい。
やってくれ」
リリアが少し驚く。
本当に頼む客が増えていた。
その後。
男は一口食べる。
少し咳き込む。
だが。
笑った。
「変だなこれ」
「でもまた食いたくなる」
コウも少し笑う。
「最近そんなの増えたな」
さらに。
「前の痺れるやつ、
もう無いのか?」
別の客が聞いてくる。
「ああ?」
「なんかもっと、
肉側に匂い入ってたやつ」
コウは少し考える。
以前作った、
山椒干し肉。
「あー……
あれか」
「今回は無い」
「結構手間掛かるんだよな」
客が少し残念そうにする。
「また作ってくれよ」
「気が向いたらな」
コウが軽く笑う。
横でリリアも少し驚いていた。
以前の干し肉を、
覚えている客がいる。
最近。
ただ売るだけではなく、
好み自体が出来始めていた。
その後。
再び出発。
街道。
朝日。
人通りも少しずつ増えてくる。
やがて。
フェルド外壁。
門前。
最近は、
ここもかなり慣れてきていた。
門番がこちらを見る。
「ああ、
また来たか」
止められない。
確認も軽い。
かなり顔を覚えられてきている。
シノは少しだけ緊張していた。
人。
音。
匂い。
町はまだ刺激が強い。
だが。
以前ほど怯えてはいない。
ルナも落ち着いている。
その後。
工房側。
木材納品。
荷下ろし。
縄外し。
最近は、
この辺の動きもかなり早くなっていた。
職人側も荷を見ながら話す。
「最近、
荷車ほんと増えたな」
「だが壊れてるのも多い」
「荷崩れも見るぞ」
さらに。
「車輪割ってる奴もいた」
コウは軽く頷く。
「見た目だけ真似してる感じだな」
「重心おかしいの多い」
職人も苦笑する。
最近。
かなり増えているらしい。
その後。
荷台軽量化。
販売側準備。
リアカーを引いて、
いつもの露店場所へ向かう。
葉を敷く。
壺を置く。
干し肉を並べる。
最近は、
配置もかなり固まってきていた。
普通干し肉。
塩干し肉。
塩漬け魚。
さらに。
山椒粉。
唐辛子粉。
粉塩。
最近は、
壺側を見る客も増えている。
その後。
販売開始。
最初は普通客。
だが。
「今日は痺れるのくれ」
「赤いのあるか?」
かなり自然に注文され始めていた。
コウも少し笑う。
「最近変なの増えたな」
「お前が広めたんだろ」
客側が笑う。
さらに。
「前の痺れるやつ、
もう無いのか?」
別の客が聞いてくる。
「ああ?」
「なんかもっと、
肉側に匂い入ってたやつ」
コウは少し考える。
以前作った、
山椒干し肉。
「あー……
あれか」
「今回は無い」
「結構手間掛かるんだよな」
客が少し残念そうにする。
「また作ってくれよ」
「気が向いたらな」
コウが軽く笑う。
横でリリアも少し驚いていた。
以前の干し肉を、
覚えている客がいる。
最近。
ただ売るだけではなく、
好み自体が出来始めていた。
その後。
塩干し肉も売れていく。
最近は、
塩側人気もかなり強い。
「やっぱ塩あると違うな」
「酒欲しくなる」
「分かる」
そんな声も聞こえる。
さらに。
加工中側。
少し柔らかい干し肉。
これも意外と人気がある。
「硬すぎねぇのがいい」
「汁にも使いやすそうだ」
コウは少し反応した。
「汁?」
「ああ。
煮込みとかな」
そこで。
少し前の事を思い出す。
塩漬け魚。
汁。
山椒。
案外悪くなかった。
その後。
塩漬け魚側。
少し止まる。
「これ、
魚そのまま食うのか?」
客が聞く。
コウは少し考える。
「汁にも使えるぞ」
「汁?」
「ああ。
水に入れて煮る」
「塩も出るし、
魚の味も出る」
さらに。
「山椒少し入れると、
結構変わる」
「へぇ……」
客側も少し興味を持つ。
「魚臭くならねぇのか?」
「思ったより臭くない」
「身体温まるぞ」
客側も少し考える。
「……それ、
結構良さそうだな」
最近。
少しずつだが、
食べ方自体も変わり始めていた。
その後。
塩漬け魚側も、
少しずつ動き始める。
「汁に使えるなら欲しいな」
「家でも試してみるか」
そんな声も増えていた。
最近。
保存食そのものだけではなく、
食い方自体も広がり始めている。
コウも少し考える。
塩。
魚。
干し肉。
山椒。
組み合わせると、
思ったより色々出来る。
「……塩あると、
ほんと色々できるな」
横でリリアも頷いた。
「あれ、
結構美味しかったです」
「ああ。
案外悪くなかった」
ただ。
問題もある。
最近。
やる事がかなり増えていた。
森。
加工。
魚。
販売。
運搬。
塩漬け。
さらに今度は汁。
全部やるには、
まだ人手が足りない。
コウは少し苦笑する。
「増えすぎだな……」
「最近ほんと忙しいです」
リリアも少し笑った。
だが。
悪い忙しさではなかった。
少しずつ。
出来る事自体が増えている。
それはかなり大きい。
その後。
露店側もかなり落ち着いてくる。
葉片付け。
壺整理。
売れ残り確認。
最近は、
販売量もかなり安定してきていた。
シノは荷台側で丸くなっている。
町にも、
少し慣れてきている。
ルナも落ち着いていた。
その後。
コウがルク袋を確認する。
最近は、
ルク袋の重さ自体が変わってきている。
以前より、
明らかに増えていた。
ただ。
その分。
必要な物も増えている。
塩。
釘。
縄。
壺。
最近は、
欲しい物自体もかなり増えてきていた。
コウが立ち上がる。
「……じゃあ、
資金回収行くか」
「あ、はい」
リリアも荷を持つ。
最近は、
薬屋側との付き合いもかなり増えていた。
その後。
フェルド通り。
昼前。
人通りもかなり多い。
食べ物の匂い。
鍛冶音。
呼び声。
以前より。
この町へ来る事自体が、
かなり自然になってきていた。
コウ達はそのまま、
薬屋側へ向かっていく。
PL(第43話終了時)
通常収支
項目増減
開始114ルク
後掛け販売
内容数単価合計
普通干し肉(通常)339
普通干し肉(山椒)236
普通干し肉(唐辛子)133
普通干し肉(粉塩)133
普通干し肉(山椒+唐辛子)144
小計:25ルク
塩干し肉販売
内容数単価合計
塩干し肉2本セット2714
塩干し肉単品144
小計:18ルク
普通干し肉加工中A販売
内容数単価合計
加工中A(通常)236
加工中A(山椒)133
加工中A(唐辛子)133
小計:12ルク
塩漬け魚販売
内容数単価合計
塩漬け魚5735
薬草販売(露店側)
内容数単価合計
薬草21.53
通常収支合計
項目増減
収入合計+93ルク
支出合計0ルク
終了207ルク
依頼関連(別管理)
木材納品
内容増減
木材40納品+40ルク
依頼関連合計
項目増減
依頼収入+40ルク
食料変動
普通干し肉(葉包み)
開始11
* 通常3
* 山椒2
* 唐辛子1
* 粉塩1
* 山椒+唐辛子1
合計8売却
残3
塩干し肉(葉包み)
開始6
* 5売却
残1
普通干し肉加工中A
開始15
* 通常2
* 山椒1
* 唐辛子1
合計4売却
残11
普通干し肉加工中B
開始10
変動なし
残10
塩漬け魚
開始7
* 5売却
残2
粉類変動
山椒粉
開始39
* 山椒2
* 山椒+唐辛子1
* 加工中A山椒1
* 出汁試食用少量
合計-5
残34
唐辛子粉
開始30
* 唐辛子1
* 山椒+唐辛子1
* 加工中A唐辛子1
合計-3
残27
粉塩
開始41
* 粉塩掛け1
合計-1
残40
薬草
開始62
* -2
残60
BL(第43話終了時)
武器
コウ携帯
* 鉄製ナイフ×1
リリア携帯
* 鉄製ナイフ×1
森拠点保管
* 剣×1
* 木槍×1
* ショベル×1
* ツルハシ×1
* 斧×1
* ナタ×1
道具
コウ携帯
* 革手袋×1
* 革靴×1
* 水筒×1
* ルク袋×1
* 背負いカバン×1
* 肩掛けカバン×1
リリア携帯
* 革手袋×1
* 革靴×1
* 葉用カバン×1
* 採取袋×1
* 水筒×1
* 普通カバン×1
森拠点保管
* ロープ×2
* 紐×15
* 塩×20(中壺)
馬用品・運搬
移動中
* リアカー×1
* ルナ×1
* シノ×1
森拠点配置
* 一輪車×1
リアカー常備
* 木箱(大)×1(馬用品保管)
* 木箱(小)×1
* 水袋(小)×2
* 水桶(大)×2
* ブラシ×1
* 蹄掃除具×1
* 飼葉枡×1
* ロープ×1
* 葉包み用葉
* 荷積み用板
* 予備袋類
リアカー積載(販売終了後)
* 山椒粉
* 唐辛子粉
* 粉塩
* 壺類
* 葉予備
※木材40納品済
リアカー本体固定
* 縄×2
フリー縄
* 縄×3
吊るし構成
吊るせる君×4組
* 柱×8
* 細縄×4
* 仮縄 使用中
魚関連
魚罠
* 稼働中×2
* 交換用×2
* 予備×1
簡易生簀
* 魚×8
食料
完成品
* 普通干し肉(葉包み)×3
* 塩干し肉(葉包み)×1
普通干し肉加工中A
* 11
普通干し肉加工中B
* 10
塩漬け魚
* 2
素材・薬品
森拠点保管
* 薬草×60
* 山椒×55
* 唐辛子×0
葉管理
* クルム葉 多数
粉類
山椒粉
* 34(小壺)
唐辛子粉
* 27(小壺)
粉塩
* 40(小壺)
すり鉢
* 山椒用×1
* 唐辛子用×1
* 塩用×1
* 小型すり鉢×1(予備)
容器・収納
森拠点保管
* 木箱(大)×1
* 木箱(小)×1
木材保管
* 長丸太×12(乾燥中)
* 薪 多数
* 枝材 多数
* 細枝 多数
* 竹 多数
* 網用細竹 作成中
布・寝具
森拠点保管
* 厚手の布×2
* 干し草×2
* 簡易ベッド×2
* 棚×1
* 鉄板×1
* 中鍋×1
* 古い大鍋×1(塩漬け・加工用)
* 小鍋×2
* 竹食器2人分
* 犬用竹皿×1
* 子犬用寝床×1
設置・稼働
* 動物罠×5(設置中)
* 簡易生簀×1(稼働中)
同行・管理対象
* リリア×1
* ルナ×1
* シノ×1(子犬・保護中)




