#58 イルミネーション
皆さん、こんにちは!アオです!
それでは「恋愛を成功させるには勉強を教えるのが一番です!?」をどうぞ!
昼食を食べ終えた俺たちは謎を解くことに成功して次のスタンプの
箇所へ向かった。残るスタンプは二つ、これならすぐに終わりそうだ。
「次の謎は……ってめちゃくちゃ長い!」
スタンプ台に貼り付けられていた紙の謎は十行近くあり
とてつもなく長いものだった。しかし長いだけで最初の部分だったり
最後の部分は不必要な情報で、さらには全てひらがなということ
だったので見た目だけがすごいものだった。
「びっくりした~、ひらがなだけって読みづらいよね」
「そうだな。だからこそ漢字で文字数を減らしているのかもな」
思わず何の面白みもなく返してしまったがよかったのだろうか。
「でっ、でもひらがなだけってかわいさない?」
「確かに、かっ……かわいいよね」
……めちゃくちゃ恥ずかしすぎる。そりゃあ話題としては
文乃のことを言っているんじゃないけどこうやって二人で会話していると
直接"かわいい"みたいなことを言っているようで恥ずかしい。
いやいやこんな時こそ、平常心平常心。自分自身に言い聞かせるが
つい早歩きになってしまって文乃を置いていってしまった。
「ごっ、ごめん!」
「大丈夫、いきなり早歩きになってどうしたの?」
やばい、意識しすぎて早歩きになったなんて絶対に言えないし……
「そっ、そう!あっ……あの本屋をちょっと見たくて!」
近くにあった本屋を利用して俺はとっさにウソをつく。
幸いにも午前中に言った本屋ではないため大丈夫そうだ。
「そっか。それなら早く行ってくれれば急いだのに」
そう言いながら文乃は早くも本屋に入る。
ウソをついたのにここまで優しくされると胸が傷つく。
とっさのウソで入った本屋に三十分程度滞在した後、俺たちは
再び謎を解いたところへ向かう。さっきの謎の答えは最上階にある
芝生広場だ。屋外のため着くと冷たい風が俺たちを襲う。
「寒いね、すぐに謎解いて店の中に戻ろう!」
そう張り切った文乃。最後の謎も無事すぐに解くことができて
数分後、最後のスタンプ台が設置されているエレベーターに
着きスタンプを押す。
「これで全部のスタンプが集まった!景品もらいに行こ~!」
全部のスタンプが集まると先着順だが景品があるらしい。
景品交換所で景品をもらう。その景品とはすぐ隣の県でやっている
イルミネーションまでのチケットだった。
「じっ、時間もあるからさこのイルミネーション見に行かない?」
自分で言っている言葉が信じられなかった。今俺なんて言った。
言い間違え出なければ文乃をイルミネーションに誘ったよな。
落ち着け俺……そもそもでイルミネーション見に行こうとは
言っていたけど帰り道にやっているところのはずだったろ……
俺が自分の頭の中で状況を整理していると
「い、いいよ!わっ、私も見たいし、ちょうどいいし!」
そうだよな、ちょうどいいから大丈夫だよな。ふぅ~良かった。
でも"ちょうどいい"からか。別になかったら行かないよな。
そして少し早いが俺たちは電車に揺られて隣の県へと移動する。
俺たちが住んでいるのは県境付近だったため気軽にこうやって
県を移動することができる。とは言っても日常的に他県へ移動するという
ことはない。それにいつもなら勉強しているためそんな暇がないのだ。
移動中、隣で文乃が眠そうにしていた。
「っ、寝ててもいいよ、着いたら起こすし」
「……うん、そうする」
……やばいやばい、眠たそうな声がかわいい。何思ってんだ俺。
同級生の女子にかわいいとかきもすぎるだろ……
思っているだけはまだしもそんなことを口に出したら嫌われるぞ。
そんなことを考えていると顔が熱くなってくる。
も~、やばい。そうこうしていると文乃はすでに眠っていた。
それもとても気持ちよさそうに。その顔を見ると自然と頬が緩む。
こんな時間が永遠に続いてほしいなとも思った。
しかし現実はそううまく行かず二十分後、目的地の駅に到着した。
着いても文乃が起きる気配はなく俺は意を決して肩をたたく。
「ん~、もう五分ねかせて~」
「ふっ、文乃もう着いたよ」
「ん?……あっ、電車の中だったごめん!」
すぐに電車を降りてイルミネーションがあるところまで歩いて行く。
時刻はまだ五時くらいにしかなっていなかったが、すでに辺りは暗く
イルミネーションの光が周りを照らしていた。
「きれい~」
思わず俺は声をあげる。イルミネーションで一色の辺り。
「私、こういうところ好き」
隣にいる文乃が言った"好き"という言葉に反応する。
俺に向けられた好きではないことは十分わかっているはずなのに
なぜかとてもドキドキするのは好きな人の言葉だからだろうか。
それとも周りの雰囲気も相まってしまっているからだろうか。
どっちにしろ俺の目にはカラフルに光るイルミネーションと
それを見ている文乃の姿が交互に移っていた。
しばらくその場で立ち止まっている。見ている文乃の目は
まさに輝いていて俺はそれに目が釘付けになっていた。
鼓動がうるさい。こんな時間が俺は文乃と過ごせて幸せだ。
読んでいただきありがとうございました!
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それでは次回お会いしましょう!アオでした~!




