#49 恋とは
皆さん、こんにちは!アオです!
それでは「恋愛を成功させるには勉強を教えるのが一番です!?」をどうぞ!
何とか平常心を保ちながら俺は文乃を出し物に案内する。
「ふっ、理久やっぱり一条さんのことめちゃくちゃ意識してるね」
ニヤニヤしながら恒一が言う……確かにその通りだ。
「なっ、なんでかわからないけどいざ文乃を目の前にすると
緊張していつも通りに話ができないんだよ」
「いいね~、恋に振り回されている子羊みたいで」
「……恒一ってこんな気持ちで恋愛をしてたんだな」
「今の理久は恋愛に関しては生まれたての小鹿みたいな能力しかないから
そう感じて一条さんと上手く話せないけど好きって気持ちをうまく
抑えられると結構いい感じに話せれるぞ。とはいっても理久の場合は
本当に意識しすぎてるのかもな、ここまで変わるとひょっとしたら
一条さんの方もどこかで気がつくかもしれないぞ」
恒一にそう言われて俺は生唾を飲み込む。いわゆる"好きバレ"っていう
やつだろうか。ずっと勉強ばかりで恋愛をしている恒一を見下している
自分がいたのも事実。だけどそれがまさかこういった形で裏切ってくるとは。
「それにしても理久がこんなかわいい恋愛をしてると
めちゃくちゃ面白くて二やつくな~」
こいつ、二やついていることは自覚していたのか。
俺たちがそう話をしていると昨日の男子たちがやってくる。
「それじゃあ昨日の続きといこうか」
ひきつった笑顔で俺は笑い返す。頼むから恒一余計なことはしないでくれよ。
「悪い、昨日聞き出してみたけどまじでそんな気ないらしい」
俺が思っていたのとは全くの正反対の言葉を言い出す恒一。
「えっ……そうなのか。まあ確かになかなか勉強で忙しくて恋愛なんて
できないからな~。悪い昨日はあそこまで問い詰めて」
そう謝って男子たちは各自の持ち場へ戻った。
「あ、ありがとう」
「いいってことよ!まあ俺もわかるけど周りからの茶々入れって
本人にとっては嫌なこともあるからな~。まあその分鷹宮さんに報告かな」
前半の部分はお前が言うな状態だったが
「えっ、ちょ……なんでそうなる?」
「別にいいじゃないか!それに鷹宮さんと一条さん仲が良いから
結構アシストしてくれそうだよ。恋愛も好きって言ってたし」
他の人に自分の好きな人をばらされて恥ずかしいって思う気持ちが
やっと理解できた気がする。しかし恋愛については初心者の俺は
「……わかった、それは恒一に任せるよ」
「おう!これで二人で一緒に入れる口実ができたしサンキューな」
まさかそこまで考えていたとは。本当に恋愛は頭が切れるな。
その後、午後の人の客もさばいて無事文化祭二日目も終わりを迎えた。
「理久、この子道具類をまとめて資料室に持っててくれ」
先生から数個の小道具を受け取り静かになった廊下を歩く。
足音が廊下に鳴り響き、少し前まであったあの楽しそうな感じは
もう消えていた。そう思うと少しだけ寂しいような気がした。
高校に入ってだいぶ変わったな。恋愛もそうだけど勉強以外にも
たくさん楽しいって思えることが見つかったし、こうやって
文化祭も結構楽しめたし。昔の俺からなら全く想像がつかないだろう。
資料室の扉を開けると、神谷さんがいた。
「Shinomiya-san!(篠宮さん!)」
「Hello, is this student council work?(どうも、生徒会の仕事?)」
「Yes, cleaning up after the school festival.(うん、文化祭の後片付け)」
神谷さんはそう言ってもくもくと道具類を整頓していた。
俺も先生から受け取った子道具類を棚にしまう。
「好き」
ふいに後ろから声がする。もちろんこの場所には俺と神谷さんしかいない。
神谷さんが俺のことを好きなのは知ってる。もちろん恋愛的な意味で。
俺は少しだけためらった後、神谷さんに質問する。
「Is love fun?(恋愛って楽しいのか?)」
神谷さんは少し驚いた表情をした後に笑顔で返す。
「of course! I'm so happy just talking to you like this
(もちろん!こうやって話しているだけで幸せだよ)」
「Even in difficult times, seeing and spending
time with loved ones can be exciting.
(辛いことがあっても好きな人と一緒にいたり見かけるとテンションが上がる)」
「そう……なんだ」
しばし沈黙が続く。
「Is there anyone you like?(好きな人いるの?)」
その言葉に目を見開く。
「Yeah, but I won't give up(そっか、でも私諦めないからね)」
俺は何も言っていなかったが何を察したのかそう言う。
「I'll become even cuter and win
(もっとかわいくなって、勝ってみせるから)」
そう語る神谷さんの目は真剣で今の恋愛状態の俺では不思議だった。
どうしてそこまで好きな人を追いかけれるのか……
なんて質問をする資格は俺にはないよな。
「See you later!(じゃあまたね!)」
読んでいただきありがとうございました!
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それでは次回お会いしましょう!アオでした~!




