#40 焦り(視点:文乃ver)
皆さん、こんにちは!アオです!
それでは「恋愛を成功させるには勉強を教えるのが一番です!?」をどうぞ!
定期テストがあった日の帰り道、理久たちと分かれた私は無言で歩いていると
「実は恒一君と付き合うことになりました」
と静かに鷹宮さんが告げる……えっ!?うそ!?
びっくりしすぎて私は自分事のように鷹宮さんの周りを飛び回る。
「本当ですか!?おめでとうございます!」
私がはしゃぎながら鷹宮さんに伝えると笑いながら
「まさかそこまで喜んでくれるなんてうれしい」
「当然ですよ!やっぱり私の勘は間違っていなかったんだ!」
少し前から二人の仲が怪しいと思っていたのでまさかそれが叶うなんて。
「で、でも一条さん私が彼のこと好きなの知ってたの?」
嬉しそうな表情から一転少しだけ圧を感じるような表情になっていた。
「ま、まあ少しだけ。とはいっても生徒会で距離は縮まるだろうな~とは
思っていましたけどまさかこんな早くに効力がでるなんて」
そう話すと恥ずかしいのか頬を赤くしながら
「し、知ってたんだ……なんかごめんね」
「いやいや何を謝っているんですか!めちゃくちゃおめでたいことですよ!
ところでどちらからどのようなシチュエーションで告白したんですか?」
感情が高ぶっている今の鷹宮さんならいつも聞いても絶対に
答えない筆問すら答えてくれると思っている、すると案の定
「え~……向こうからなんだけど~。生徒会の雑談でいきなり恒一君が
"鷹宮さんとずっと一緒にいたいです"みたいなことを言って
えっえってなって生徒会が終わった後に改めて告白してくれた」
「やば!!何そのシチュエーション!?ずっと一緒にいたいです!?
めちゃくちゃいい言葉じゃないですか!」
私の恋愛スイッチが入ってしまったのかいつものテンションの何十倍も
良いテンションで鷹宮に質問攻めを行う。
「鷹宮さんは白川さんのどんなところを好きになったんですか?」
今の鷹宮さんなら押せば押した分だけ解答が得られるような気がする。
「言うの恥ず……なんか最初は普通に元気のいい後輩だな~って
思ってたんだけど勉強教えてあげたりとかしてたらなんか
気がついたら……好きになってた。まあ一条さんと同じ感じかな!
それと最近ちょっとリードしてくれるようになって
なんか大人びた感じが好きなのかもしれない!」
いつもの鷹宮さんとはテンションが大違いだ。
学校ではしっかりしている委員長系の人(前図書委員長で現生徒会長だけど)が
ここまで彼氏について熱く語っているのは驚いた。
それほどまでに白川さんのことが好きなのだろう。
顔を真っ赤にしながら鷹宮さんは"あとあと……"と続けていた。
「わかりました!もう大丈夫です!」
さすがにこれ以上聞くとのろけ話に変わりそうだと思った私は強引に止める。
「鷹宮さんが白川さんのことが大好きで大好きで仕方がないことはわかりました。
おそらくですけど鷹宮さんが好きになる前から白川さんは鷹宮さんの
ことを好きだったと思いますよ」
「えっ!?うそっ!?」
「……気づいてなかったんですか?結構アプローチしていましたよ」
鷹宮さんの恋心に気が付いたのはつい最近だったが白川さんの恋心に
気が付いたのは出逢ってからそこまで経っていなかったはずだ。
それにさっき鷹宮さんの話にもあった"リード"についても
最近になってさらに強くアプローチをかけていたように感じたのだ。
「うそ~、恥ずかしい……」
「白川さんも鷹宮さんと同じくらい鷹宮さんのことを愛していると思いますよ」
「も~!はい、この話はおしまい!それよりも一条さんは!」
目を輝かせながら私の方へ少しずつ近づいてくる鷹宮さん。
「わ、私は特に何もないですよ。さっきだって普通に勉強しただけですし」
「前一条さんが言っていたけど勉強できるだけでも幸せなんだよね?」
うっ、痛いところをつかれる……確かに前言ったけど
「それ以上のことなかったですから仕方ないですよ……
それに完全に脈がない気がするので」
こう話しているとなんだか気分が下がるな。
「でも水族館のあれは~?」
"水族館のあれ"というのは前に言った水族館で私の色違いの
メモ帳を買っていたことだ。私がうれしくて鷹宮さんに報告したのだ。
「それは別にたまたまだと思いますよ。メモ帳だったらなんでも
良かっただけだと思います。あの場で話題を出したのも私ですし」
「そっか~……でもそろそろ何かアクションをしないととられちゃうかも?
ほら特に今の生徒会の一年生の子」
もともと私と生徒会選挙で対立していた女子……神谷アサリだ。
前に聞いた告白のようなもので私は正直泣きそうになっていた。
それに加えて体育祭でもひと悶着あり結構アプローチがうかがえる。
理久がどんな返事を返して今二人はどんな関係なのかは全くわからない。
「でも神谷さんの方がかわいいし、奥手の私よりガツガツ行くような
子が恋愛を制するってことですよ……」
「そう!不条理にもこの世界はそれが定め!だからこそ、一条さんも
ガツガツいって好きになってもらうのよ!」
諭されて私は苦笑いをしながら分かれた。
読んでいただきありがとうございました!
ブックマークや評価を付けてくださるとうれしいです!
それでは次回お会いしましょう!アオでした~!




