#38 恒一の幸せ
皆さん、こんにちは!アオです!
それでは「恋愛を成功させるには勉強を教えるのが一番です!?」をどうぞ!
それから数日、とうとうテストが始まった。
入学してから半年以上が経ったがいまだにテスト開始直後の
緊張感だけは抜けないのだ。
このテスト期間中は確かに集中できないことが多々あった。
それでもさすがに順位を上げないとまずいということで必死に食らいついた。
その日の放課後、やっと一日目が終わった俺たちは帰宅する。
「やっと終わったな~!手ごたえはあるか?」
理久に聞かれて俺はもちろんと答える。
前回よりも勉強時間は確実に上がったため手ごたえがあるのだ。
とはいっても中学みたいな高順位は夢のまた夢のような存在となってしまった。
「俺も今回は手ごたえがあるし久しぶりにレベルの高い戦いになりそうだな!」
自信満々に答える恒一。そういえば、鷹宮さんから過去問をもらったって
言っていたからそれが功を奏したのかもしれない。
二日後、計三日間のテストが終わって少しだけ肩の力が抜ける。
放課後、図書室に集まったのは俺と文乃の二人だけだった。
直前で生徒会の集まりがあるらしく二人は慌てた様子で
連絡を入れていたのだ。まあ生徒会だから仕方がないよな。
「お疲れ様!やっとテスト終わったね!」
「お疲れ、って文乃目の下に結構クマあるけど大丈夫か?」
「うっ、うん。順調に順位が上がっていたからこのままの勢いでやろうと
思って夜遅くまで勉強してたらこうなっちゃった」
苦笑いをしながらそう説明する文乃。
「前に言っただろう、睡眠時間だけは絶対に削るなって。
それで体調悪くなったりしたら意味がないから。とにかく今日は
帰ったらしっかり休んどけ」
実際、中学の時多忙を極めていた恒一が寝不足のせいで体育の授業で
倒れたことがあった。打ち所が良かったので問題はなかったが
もし打ち所が悪かったりしたらそれこそ今の生活はなかったかもしれないと
彼は語っていた。そのこともあって俺は絶対に睡眠時間を削ったりしない。
「でもこれでテストも終わったから文化祭楽しみ~!」
文乃はそう言いながらテストの解きなおしを行っていた。
この高校は他の高校の文化祭に比べて先生の執念が大きい。
クラスごとで行う出し物などについてはあまり時間がないのだが
校長先生を筆頭にして学校全体での大きな問題を解く謎解き風の
ようなものを作ったりしてたびたび、地元の新聞などに載ることがある。
しかも文化祭の二日目には一般公開もしており難易度を下げて
実際に来場者にも楽しんでもらおうとしている。
そっちがメインのようなものなのでクラスごとにやる出し物などは
よくおまけと言われることもあるようだ。
ただ俺もこの文化祭に関してはどれだけすごい問題が出るのか楽しみだ。
それにクラス協力やチーム協力ではなく完全個人戦のものと完全団体戦の
二種類に分かれており完全団体戦に関しては構図が生徒VS教師というものになる。
それもあって、この高校の色をうまく生かしている文化祭としてメディアに
取り上げられているというわけだ。
文化祭のことについて文乃と話し合っていると二人のスマホにメッセージが入る。
いつもより生徒会が早く終わったそうで図書室へ向かっているとのこと。
それとは別に恒一の方から帰るときに話したいことがあるとまで加わっていた。
どうせろくなことじゃないだろうなと思いながら"了解"と返す。
そして帰り道、文乃や鷹宮さんと分かれたタイミングで恒一はニヤニヤしながら
話始める。絶対、何か裏がある顔だなと思いながら。
「まず一つ目、神谷さんから理久の連絡先聞かれたから教えておいた」
こいつはいきなり何を言ってるんだ……百歩譲って別に神谷さんと
連絡先を交換することはいいとして、それでも先に俺に許可を取るべきだろう。
「あのな……許可くらいはとろうよ……」
俺はそう言いながらメッセージアプのホーム画面へ行くと
確かに見慣れないアイコンで"asari"と書かれた人が追加されていた。
「まあまあそんなどうでもいいことは置いといて!」
「何を許可なく連絡先を教えたことがどうでもいいことになるんだよ」
俺のツッコミも無視して恒一はうれしそうな顔で言う。
「鷹宮さんとお付き合いすることになりました!!」
……確かにそう言われるとさっきのことはどうでもいいことだったかもしれない。
「えっ!?まじで!?告白したの!?」
最近、恋愛関係に悩まされることが多くなったためこういった話も
前よりは少しだけ興味が湧くようになったのかもしれない。
「うん……というか口を滑らせて……」
苦笑いをしながら告白に至るまであったことを聞く。
どうやら生徒会の雑談中に"この先も鷹宮とずっと一緒にいたいです"的なことを
言ってしまったのがきっかけらしい……って生徒会の雑談の中で
話す内容がそのことに結びつくのかなんて思いながら話を聞く。
「まあ何はともあれおめでとう。なんだかんだで時間がかかったな」
恒一と鷹宮さんが出会ってから約半年。友人の恋が実ったことに関しては
恋愛に興味がなくてもうれしいことだ。
読んでいただきありがとうございました!
ブックマークや評価を付けてくださるとうれしいです!
それでは次回お会いしましょう!アオでした~!




