#36 ファミレスでの勉強会
皆さん、こんにちは!アオです!
それでは「恋愛を成功させるには勉強を教えるのが一番です!?」をどうぞ!
家から歩くこと十分ほどするとファミレスの影で文乃が待っているのが見えた。
「ごめん、お待たせ。先に入っててもよかったのに」
「いっ、今来たところだから大丈夫……入ろ……」
文乃に促されて俺たちはファミレスへ入店する。
四人くらいのボックス掛けの席に案内されると早速文乃が
教科書やワークなどを広げ始める。
「あれ、恒一たちは?」
「……今日は誘ってないよ、ダメだった?」
「いや、誘わないのは珍しいなって思っただけだよ」
そう言って俺も勉強ができる準備を行う。
「ドリンクバーだけ取ってくるね。何がいい?」
「ありがとう。じゃあコーラでお願い」
グラスを二つ握ってすぐにドリンクを取ってきた。
「体育祭があった直後だったけど大丈夫?」
俺自身はそこまで問題なかったが文乃は大丈夫なのだろうか。
「大丈夫だよ!確かにちょっとだけ疲れているけどテスト週間も
近いから勉強しないとおいてかれちゃうし……」
「確かに授業スピードにはいつになっても慣れないからな」
「うん、せっかくここまで順位を上げたんだから落としたくないしさ!」
そう言いながらせっせとワークをこなす文乃。
お互い集中モードに入ったからか気が付けば二十分くらい
もくもくと各自で勉強していた。
文乃が伸びをしてコップをつかもうとした瞬間、勢いよく
滑って"ガシャン"という音とともにドリンクがこぼれる。
「あっ、やばいやばい!」
そう言いながら文乃は近くにあったおしぼりを使って机を拭き始める。
しかしこぼれた量はそこそこ多くすぐには片付きそうになかった。
「すみません、布巾をもらえますか?」
俺は近くにいた店員に事情を説明して布巾を持ってきてもらう。
「あっ、ありがとう」
机を拭きながら文乃はお礼を言う。店員さんから布巾を受け取った俺は
文乃を手伝う。数分後、やっとふき取ることができた。
「何とか吹き切ることができたけど……ノートは無事じゃないな」
俺の方は何ともなかったが、こぼれた方向が運悪く
さっきまで解いていたワークが濡れていた。
「仕方ないよね、とりあえず乾かしておこう」
そう言って文乃は日当たりが良い窓のところにワークを立てかける。
「小腹もすいてきたし何か食べようよ!」
すでに三時半を回っており文乃は店員を呼んで"ピザ"を注文した。
俺はアイスを注文した後で尋ねる。
「確認だけど文乃は"小腹"でピザを注文したんだよね?」
「うん、そうだけどどうして?」
「……いやなんでもない」
さすがに小腹で済ませれるような食べ物ではないと思ったが
そのことを口にするのはやめておいた。
注文したピザとアイスが届く。それを食べながら俺は教科書に目線を落とす。
「っ……り、理久と神谷さんって仲いいの?」
しばらく無言でピザを食べていた文乃が突然質問をぶつけてくる。
「仲がいいってわけでもないけどな、最近知り合ったばかりだし」
「……借り人競争の時に、神谷さんが理久と一緒にゴール
してたからてっきり仲がいいのかと」
「ああ、まあお題がお題だったからな」
恒一からの言葉が頭をよぎり苦笑いをしながら答える。
「……そうなんだ」
ファミレスに来た時よりも若干声のトーンが下がっているように感じる。
不思議に思いながらも俺は自分の勉強を進める。
「きょ、教科書見せてもらっていい?」
「ああいいけど」
俺がそう言って教科書の方向を変えようとすると文乃はそれを静止させ
「理久の方へ行くから大丈夫」
と言ってこちらのボックス席に移動してくる。
多少、戸惑いながらも少しだけ文乃の方に教科書を近づける。
「っ……ここってこのことを要約するとこうなるよってこと?」
一瞬だけ、動かした文乃の腕と俺の腕が当たる。
「それもあるけど前のページのこの部分の要約も含める要約に
なるからちょっと違うね」
軽く付け足す。
「なるほど」
そう言いながらもぐもぐとピザを食べる文乃。
……なぜかはわからないけど、今日あまり勉強に集中できていない気がする。
確かにお互いもくもくとやっていた時は集中できていたけど
それ以外の文乃と話している時間は全然気が散ってしまってできない。
てか、文乃めちゃくちゃ笑顔でおいしくピザ食べてるな。
文乃の顔を見ているとこちらに気が付いたのか"ん?"と言った表情で
こちらを見てくる。
「あっ、いや、なんでもない」
本当に集中できないのはなぜだろう。それどころか少し体温が
上がっているような感じがする。もしかして風邪をひいてしまったのか。
体育祭で汗をかいてそれが冷えたのが原因か?いくら何でもさすがにないか。
涼むために一気にコーラを飲み干して"ドリンク取ってくる"と言って
一人で席を立ちあがる。
ドリンクバーのところに来るとだいぶ落ち着いてきた。
はあ、一体今のは何だったのだろうか。
その後、俺が席へ戻ってくると濡れていたワークに慎重に破れないように
書き込んでいる様子の文乃がいた。
俺も同じようにワークを使って勉強する。
それから一時間程度気を散らさずに集中することができた。
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それでは次回お会いしましょう!アオでした~!




