#19 水族館デート~前編~
皆さん、こんにちは!アオです!
それでは「恋愛を成功させるには勉強を教えるのが一番です!?」をどうぞ!
翌朝、寝る時間が少し遅くなってしまったため大丈夫か心配だったが
そんな心配はしなくてよかったようだ。
いつも通りの時間に起きることができた。やっぱりこういうのって
体が覚えておいてくれているのだろう。
身支度を済ませた俺は時間を確認して家を出る。
集合場所に行く途中、恒一と合流した。高校に入ってからあまり
遊ぶ機会もなかったため恒一の私服姿を見るのはかなり久しぶりだ。
中学の時と比べて今日の服装は気合を入れたように感じる。
「おはよう、なんか今日の服装気合入ってるな」
「気づいた?鷹宮さんと会うのはいつも放課後だから制服や体操服だけど
やっぱりファッションのセンスが光る休日はね!」
しばらく休日で遊んでいなかったから忘れていたがこいつの
ファッションはそこそこ良かったはずだ。
「……で理久はいつもの服かぁ~、そんなんじゃかっこよくなれないぞ」
「恒一みたいに恋愛はしてないからこれで十分だよ」
軽く塩対応みたいな感じであしらえて俺たちは集合場所に着く。
まだ二人とも来ていないようで腕時計で時間を確認して顔を上げる。
「さっきの言葉だけど本当に恋愛関係の話ないの?何も?」
すごく何か言いたげそうな表情でこちらに詰め寄ってくる。
「何にもないって、合宿の時言ったはずだろう。
もし一条さんとの仲が気になるんだったらそれも説明した通りだ」
「ふぅ~ん……俺とくに一条さんの名前出していないんだがな~」
なんてウザがらみを受けているとちょうど良いタイミングで
鷹宮さんが集合場所にたどり着く。
「おはよう二人とも」
「おはようございます高宮さん」
俺が軽く会釈をして隣にいる恒一の様子を見ると棒立ちになっていた。
……ああ、おそらく鷹宮さんの私服姿に見惚れているのだろう。
そして数秒後結構遅いタイミングで恒一が"おはようございます"と言う。
それが面白くて思わず笑いそうになるのをこらえる。
「一条さんはまだ来ていないの?」
「はい、とはいってもまだ集合時間じゃないので」
家を出る身支度をしていたとき恒一にメッセージでせかされていたのだ。
鷹宮さんと早く会いたいということだと思うが、来てなかったら
意味ないじゃないかと思いながらしぶしぶ準備していたため
時間には結構余裕がある状況だ。待つこと数分、集合時刻ほぼピッタリに
息を上げながらこちら側に走ってくる一条さんの姿があった。
「おはよう一条さん、別に走ってこなくてもよかったのに」
「おはようございます……実は余裕を持って集合しようと思ったら
忘れ物をしてしまって」
苦笑いしながら一条さんは手に持っていたスケッチブックと色鉛筆を見せる。
「確か一条さんは魚の観察をする目的のためだったよね?」
「はいこれで夏休み中の宿題を終わらせるつもりです!」
ほんと、恒一には恋愛ばかり言ってないでこうやって一条さんを見習ってほしい。
「じゃあみんな集まったことだし向かうぞ!」
とてもうれしそうな笑顔を浮かべながら恒一は先陣を切って行く。
「なんか白川さんうれしそうですね」
恒一が鷹宮さんと話していると一条さんが俺にそういう。
「ああ、まああいつはあんな感じで単純だからな」
「白川さんだけじゃなくて鷹宮さんもとても楽しそうですよ!」
一条さんに言われてちらりと鷹宮さんを見ると確かに笑っている……
とはいってもおそらくこれは恋愛的な意味ではなく友達としてしか
見ていない気がする。あくまで恋愛経験のない俺の意見だが。
……ってなんでそんな脳が恋愛思考になってしまったのか。
やっぱり恒一に毒されてしまっているのかもしれない。
結局、水族館に着くまでずっと恒一と鷹宮さん、俺と一条さんという
二つのグループに分かれていた状態になっていた。
この場において本当に俺たちはお邪魔虫じゃないのか?
あれだけ恋愛は云々と俺は言っていたがここまで来ると
逆に俺たちがいるのが申し訳なくなってくる。
入り口には水の入っているタンクのようなものから光が放たれており
かなり幻想的な空間をイメージしているようだった。
最初のエリアでは体感温度がかなり下がった気がした。
思わず身震いをしながら隣にいる一条さんを見ると目を輝かせながら
周りの生き物をじっくりと観察していた。
早くも一人だけの世界に入っているようだ。
恒一たちはというと、さっきずっとしゃべっていたのが
うそかのように静かに周りを見渡していた。
もうあそこカップルってことでもいいんじゃないか……
少し進んで、次は海の奥深くに住んでいる生物たちが現れた。
海の奥深くということもあり周りはかなり暗い。
そんな中、一条さんは必死に何かをメモっている様子だった。
レポートにまとめるときに使うのだろう。熱心だな。
そんなことを思いながら一条さんを見ていると
こちらの目線に気が付いたのか一瞬、びっくりしたような表情になり
次の瞬間にはニコリと笑っていた。
なんか真剣からこういう無邪気な笑顔が見えると
心が現れるというかなんかいいな……どういうこと?
読んでいただきありがとうございました!
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それでは次回お会いしましょう!アオでした~!




