わからない世界
ここはどこなんだろう、なぜ私はここにいるの?
ふと見ると、、一人の少女が座っていた。
「こんにちは、どうしてこんな所にいるの?」
私は少女に問う。
「あなたこそ、なぜこんな所にいるの?」
逆に問い返される。
「わからない。」
「うん、わからないね。」
二人はうなずきあう。
ふと、光が射した。
そこには小さな隙間があった。
「なぜあそこに出口があるの?」
私は少女に問う。
「あなたこそ、なぜあれが出口だと思うの?」
逆に問い返される。
「たしかに奥に続く道かもしれないし。 わからないね。」
「うん、わからない。」
そして二人はうなずきあう。
そして、2人はたちががると、手をつないだ。
「いこっか、わからないけれど。」
「うん、わからないけれど行ってみよう。」
二人は手をつないで仲良く隙間をくぐった。
私たちは、さぁ~っと光につつまれた。
そして、私は一人でここに立っていた。
「二人でくぐったのに、なんでひとりなの?」
私はそう独り言をつぶやいた後、ぼそりと言った。
「わからない。」
何もかも分からないのだけれど、その手にはぬくもりがあった。
私は、そのぬくもりが消えないように手をにぎりながら、歩いていった。