エイプリアンフール
「ユタ君!私、今日、宇宙人と出会ったわ!」
私の突然の告白に、ユタ君は困った顔をして、
「ぼ・・・僕、そういうのにはだまされないからっ・・・!」
といって走っていってしまった。
「ジンやん!私、今日、宇宙人と出会ったわ!」
私の突然の告白に、ジンやんはいまにも噴出しそうな顔をして、
「嘘が下手でやんの~!コロはっずかし~~っ!」
といって男子の輪に駆け込んでいった。
「森先生!私、今日、宇宙人と出会ったわ!」
私の突然の告白に、森先生は笑いながら、
「なんだ?コロは地球の男に飽きたのか?」
といっていやらしい目つきをしていた。
「安芸君!私、今日、宇宙人と出会ったわ!」
私の突然の告白に、安芸君はとても普通な顔して、
「コロちゃん、知ってる?宇宙人っていうのは実は、未来からタイムスリップしてやってきた人間のことなんだよ。」
と、しっかり説明してくれた。
「ココロさん、どうでしたか?」
宇宙人は私に話しかけた。私は首を横にふって、
「だめね~、来た日が悪かったんだよ。誰も信じてくれないよ。」
と言葉を返した。
「そうですか・・・。」
宇宙人はしょんぼりといった顔をした。
そして
「では、また日を変えて地球征服しにお伺いします。」
と言い残し去っていった。