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7-2.くたばれ、初恋



「リッド! 先程の戦い、さながら物語に出てくる英雄のような強さだったぞ! 眷属でありながら、私と同等の強さとはやるではないか!」


「あ、ありがとうございます......」


 迎賓館内。

 オレとザロードは横並びで廊下を走っている。

 向かう先はダンスホール。

 時折現れるヴァンパイアの強さは、外にいた雑魚と対して変わらない。

 たまに学園指定の制服を着ている者がいて、少し心が痛む。


「リッド、この戦いの後、特別に私の仲間にしてやる。眷属では初めてだ。誇りに思うがいい」


「は、はあ......」


 あの戦い以降、ザロードに認められたようで名前で呼ばれるようになった。なんか気持ち悪い。


「しかし、たまに出てくる黒いローブのヴァンパイア。あれは中々の強さだ。特に迎賓館内のやつらは精鋭のようだ。二人がかりでないとやられる可能性がある。気をつけろ」


「わかった」


 ザロードはそういうが、特に差は感じられない。

 というか予想以上に弱い。ザロードでも斬り結べている。

 この程度のレベルの相手なら何十人と束になって仕掛けられても、万が一にも遅れを取ることはないだろう。


「リッド。お前、さっきから突っ走り気味だぞ。アイラ様とシャルロット様を救うためとは言え、焦りが見える」


「すまん」


「謝るな。大丈夫。お前には私がついている。そろそろダンスホールだ、警戒しろ」


 偉そうに仕切るザロードに面倒だから頷いておく。

 ピスコと一緒にいた黒ローブは十人。

 さっきの乱戦で五人、迎賓館内で三人屠った。

 残りの二人はおそらく、主要な場所を守っていると考えるのが普通だ。そしてーー


 前を走っていたザロードがダンスホールの扉の前で足を止めた。

 出迎えたのはやはり黒ローブの二名。両名ともオレの身の丈ほどある巨大な斧を構えている。


 雰囲気がある。

 この二人、他のローブのやつらより強そうだ。


 この先にアイラとシャルロット、そしてピスコがいる。こいつらに構っている暇はない。

 剣を抜刀し、前に出ようとしたところをザロードに手で制された。


「ここは私に任せて、お前は先に行け」


「でも......」


 おまえじゃこいつらには勝てんし、足止めにすらならないと思うけと。


「いいから行け。お前はアイラ様の従者だろ?」


 まあいいか。こいつに構ってる時間がもったいない。

 こいつが死のうがオレには関係ないし。


「ザロード、頼む」


「任せろ。すぐに駆けつける。おまえも死ぬなよ? っておいっ!」


 ザロードが話してる間に黒ローブの二人の間を駆け抜け、ホールへ続く扉を蹴破った。








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