8話:昼休みの学校の屋上で
気が付けば本日のジャンル別日間9位に入ってました!
これも応援してくださった皆様のお陰です。
ありがとうございます!
※変更点があります。
四ノ宮の好感度が一気に跳ね上がり過ぎですので変更しました。
これからもよろしくお願いします!
俺の声に気が付いた四ノ宮は、振り返り口を開いた。
「あらこんなところで会うなんて奇遇ね。あなたもここでお昼を?」
「ああ。四ノ宮もそうなのか?」
今日も話さずに終わるかと思っていたが、こんなところで会うとは予想外であった。
「ええそうよ。ここなら人が来ないから」
たしかにこの場所、屋上はあまり人が来ない。理由はよくわからないけど……
「そうか」
取り敢えず適当なところに腰を掛け、弁当を広げ食べ始めた。
何となくだが視線を感じる。今、この屋上には俺と四ノ宮しかいない。
四ノ宮の方を振り向いたのだが……
「……何かしら?」
バッチリ俺と視線が合った。
「あなたは食べていていいわ」
「いや……」
その前に、だ。
「その、何か?」
「いいえ。何でもないわ」
そう言って四ノ宮は俺を見つめている。
俺以外の男子だったら、「俺に惚れているのか?」という勘違いをしてしまう事だろう。
だが、俺には人の好感度を数値として見る事が出来るのだ。
そして現在の四ノ宮の好感度は25%。つまりは俺には好感はあるが、惚れてはいないという事。……多分。だから――ラブコメな展開などありはしないのだ。
「そう。失礼したわ。そのまま続けてちょうだい」
「……は?」
四ノ宮の発言に、俺の口からそんな声が漏れた。
だが慌てて口を開いた。
「いやいやいや! 俺が食べづらいの! 見られていたら食べづらいの! ここ、大事だから分かって!?」
「……………………無理ね」
「その長い合間で出た答えがそれなの?!」
「ええそうね」
スマホで時間を確認すると……
「ってもう時間残り少ないんだけど!! 俺まだ一口も食べてないの!」
「私はもう食べ終わったわ」
違う、そうじゃない!
「お願い、お腹空いてヤバいの、もう食べさせてくれ!」
「残念ね。私と話すのが楽しくないの?」
「もう知らん! 俺は食べるからな!」
「仕方ないわ。私は教室に戻るわ」
一瞬だけあのクールな四ノ宮が笑った気がした。
気のせい、なのか……?
俺の前から去って行く四ノ宮の背中を見つめながらそう思った。そして最後にと好感度を確認すると――28%と、3%上昇していた。
そんな上昇に、俺は思わず心の中でガッツポーズを作ってしまうほどだ。
「っていけね! 早く食べないと昼休みが終わっちまう」
俺は急いで弁当を食べ始めた。
四ノ宮がここで何をしていたのか、結局分からなかった。
「ああ、空はこんなにも晴れているのに。何故、俺の心はこんなにも穏やかではないのだろうか……」
そう言って俺は、空を仰いだのであった。
昼休みが終わり教室に戻るが、四ノ宮は俺と視線を合わせようとはいてこなかった。いや、正しくは合わせる必要性がないからだろう。ただ黙々と読書をしていた。
俺もそのまま席に着き、次の授業の準備を始めた。
隣の席に座る夏姫をチラッとみるも、友達と談笑している。
一体俺に何の用があるのだろうか?
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『学校一美少女の聖女様が実は泣き虫だった件』
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こちらは焦れ焦れ甘々な作品です!