釘2
ゴキ…
室内に響く骨が砕かれる音。
「「「キャァァァァ」」」
五月蝿い、周りにいた奴らが悲鳴をあげて鉄柵に張り付く。
「ここから出してくれ!!人殺しがいる!」
「おい!コイツ人を殺したぞ!」
「助けてくれ!」
「殺される!」
おいおい何それ…俺は利害が一致したから殺したんだぞ?何故「人殺し」って蔑称付けんだよ…
『うるっさいぞ!黙ってろカス共〜』
遠くから聞こえるハゲの声に静まりかえる一同。
そんなことより俺が思ってた不老不死は刺されたり撃たれたりすると死ぬが、何もされなければ永遠に生きると推測していたんだどなんか違うみたいだな。
さっき死んだ女に近付くと、知らぬ間に死んだ筈の女の手足が生えている。
「おぉ…すげぇなこれ…」
思わず感想が口から漏れてしまった。
「ふふ、凄いでしょ」
突然死んだはずの女の口が動き驚いた。俺が固まっていると彼女は続けて
「助かりました、あのまま放置されてたら本当に死んでましたよ私…」
「……」
成程、この不老不死というのは手足を切断したり通常の人間が絶命するような状態にされても死なないのか…で、状態を保存され放置されると死ぬのか…
「動き固まってますけど、なんか食べました?」
突然食事の話を振られた
「あ…うむ、まぁ食べてないけど、、」
起きてから何も食べてなかったな俺…
「じゃ、じゃあ…私の……××食べませんか?」
(/ω\*)
「え、ごめん…なんて言った?聴き取れなかったから、もう1回」
なに照れてんだコイツ
「えっと…あの…私の腕食べませんか?(照)」
「え、待って…ちょっと何言ってるかわかんない」
「えへへ〜」
女はニコニコしている
「腕??」
「はいっ」(_๑òωó)_バァン
「え?どゆこと?」
「女の子の肉は美味しいですよ?」
「いや、そいうこと言ってるわけじゃなくて」
「だめ…ですか?やっぱり可愛い子の方、食べたいですよね…私美人じゃないし」
哀しそうな顔をする彼女は
「すみません、助けてくれた恩返ししたかったけど…何も出来なくてごめんなさい…」
トボトボと隅に歩いて行った。
何だったんだろうか、腕??食べる奴いるんかなw
タッタッタッタッ
「な、何するんですか!」
五月蝿い、またか…
振り向いた先ではさっきの女が男3人に組み敷かれていた。
「「「食事…」」」
「やめてください!」
ペロペロと男達が彼女の汗を舐めて舌舐めずりをする
「っ…助けて…」
その一言は何故か分からないが俺の足を動かした。
ドスッ
「床に押し倒されて寝心地いい?助けて欲しいの?」
一人を落ちていた骨で串刺しにし、彼女に聞くと
「助けてください!」
助けに来て『いや、やっぱいい』とか言われたくないもんなw
「うああああああ!」
突然叫び出したのは、彼女の脇を舐めてほくそ笑んでた男。
「君お腹減ってるの?じゃあ、これあげる」
さっき串刺しにした男の耳を引き千切って口へ「はいどうぞ♪あーん」としてあげた。
「んぐぅ…がぁむん…うぇ…」
「お腹空いてるから襲ったんでしょ?んー?なになに?新鮮な肉が食べたい?」
ブチブチブチ…
逃げようとする彼女を取り押さえていた男の口に無理矢理両手を突っ込んで上唇から上と下唇からの胴体とに引き裂いて分けて
「はい、これ新鮮でしょ?w」
と笑いかけると白目を剥いて灰となった。
彼らの体はビクビクと痙攣していたがすぐに止まりそのまま灰になってしまった、この事から自分が死ぬと何も残らない事を知った。
「あ、あの、また助けられちゃいましたね…お返しに腕を…」
「だからなんで腕?普通食べさせるなら腹とか胸でしょ…」
また来た彼女。
「む、むむむ、胸?変態ですね!?体目当てですか!」
「はぁ…もう疲れるからどっか行きな。」
「別に食べてもいいんだからね!!」
「どっちなんだよ!あとうるさい。」
疲れる。
「はいっ!はいはいっ!はーいっ!」
「もぉ〜やめて?うるさくて寝れんよ…」
手上げてピョンピョン跳ねながら俺を呼ぶ。とても五月蝿く疲れる。
「あーの!」
「おやすみ」
「聞けぇぇえ!」
「うるさぁぁあいっ!」
「はいっ」(≧∇≦)/
「黙れ」
「……」
「寝る」
「……」
やっと静かな眠りにつける…
「ねえねえ(小声)」
「なに?」
「食べられてるよ」
「何が」
「貴方の足」
「ふぁ!?」
見ると俺の足を無我夢中で口に入れようとしている女がいた。
「ね?」
「『ね?』じゃねえよ!止めろよ!」
( '-' )ノ)`-' )べし
「いたたた…何するんですか痛いですよ」
「じゃあ助けてやったからコイツどうにかしろ。それでチャラな」
「えー」
コイツは何が不満なのか理解できない。そうしているうちに俺の足に歯が刺さった
「いったぁ!」
「んん、じゃあ!」
「なに?次また腕とか言ったらもうお前と話さねえからな」
「むぅ…」
「そのつもりだったのかよ…」
「てへ」
あぁもう自分で何とかしよ…
食われてない方の足で顔面に蹴りを入れ突き飛ばす。
「あ、因みに他人の唾液とか血とか体内に入るとその人専用の生きる食料になりますよ。治す方法とかは無いけど上書きは出来るみたいです。新しい人のが入るとその人、次の人って感じだそうです」
「は?」
じゃあ俺は一生この見知らぬ人の足を平気で食う奴と一緒にいなきゃいけないのか?それは生理的に受け付けない。
「がんばれ!」と親指をあげて笑う此奴はムカつくが生理的に受け付けない奴といるよりはマシだ。
「おい」
「はいっんっんんぁ…はぁはぁ」
俺に呼ばれて彼女が口を開けた瞬間すかさず手を捻じこみ彼女の唾液を指につけ抜いて舐めた
「はぁ…これでお前は俺しか食えないし、俺の事を食おうとしたら俺が食ってやる」
「なっ、何するんですか!?も〜!嬉しいですよっ」(*•̀ᴗ•́*)و ̑̑
「嬉しいのかよ…」
「はいっ」(`・ω・´)キリッ
「俺の以外から食われんなよ?」
「御意!」
なんだそれ
ニコニコして俺の横に座り俺の肩に噛み付く。
「ひゃへてひぃれすか?」
「口に物いれて話すな」
ガブッ
「痛っ!!」
もう遅い。
…ツヅクトイイデスネ。