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86話:サツキの中総体、地区予選決勝、開始

さて、団体戦は今1回戦が全部終了した所だ。


団体戦は元々中学校がそんなに多くないから、14校での対戦だ。

今、ベスト8が全て出そろった。


ベスト4へ進出へ向けて、頑張れ! サツキ!







ベスト4進出への準々決勝、準決勝の試合も、サツキ達は危なげなく勝利した。

ベスト4はダブルス1が4−0、ダブルス2も4−0、ダブルス3は4−1での勝利だ。

準決勝ではダブルス1が4−0、ダブルス2も4−1でこの時点で勝利だ。


……サツキ達、レベル高いな。

特にサツキとクロちゃんペア、1回もゲームを落としてないんだが……。いや、凄すぎ。

サツキに関しては、毎日19時近くまで家に帰らず、そのあと俺と個人練習までしてたからな。

頑張った成果だよな。


最近、サツキは家に帰って来てもバテバテっぽいし、俺が先に家に帰るようにしてるから火木のサツキの料理当番も俺が代わって作ってる。

土日も俺が基本作ってるし……今日の弁当も俺だったし……俺、最近本当に主夫してるな……たまにはサツキの作ったチャーハンが食べたいよう。


この辺りの地区予選は、2位以内に入れば県大会に進出できる。


「まずは県大会進出決定、おめでと、サツキ」


「ありがと、ヤス兄。まあでも、この調子で地区予選は優勝したいね」


「そだな、県大会への弾みにもなるもんな! このままの勢いで勝っちまえ!」


「うん! 頑張るからね! 応援よろしく!」


頑張れ。サツキ、クロちゃん。














さあ、地区予選決勝だ。

……ってか相手チーム、でかっ!

160越えしてるぞ、あれ。

いや、2人ほどちっちゃい子もいるけど……、全体で見るとでっかいなあ。

ふん、ソフトテニスは身長で勝負するもんじゃないんだぞ!


「7ゲームマッチ、ダブルス1 サツキ&クロダ vs タナカ&スズキ」


うん、やっぱりサツキだけ名前なんだなあ。


「よろしくお願いします!」


相手、ほんとでっけえなあ。

サツキ、背ちっさい方だから、相手が余計に大きく見えちゃうな。


まずは相手側からのサービスだ。


「さー!」


うん、でっかいだけあって、サービスもすんごいな。

……とれるか、サツキ?


「せいっ!」


おっ、ナイスリターン!

あの急角度ならバックでしかとれん!


「あっ!?」


おしっ、フワッとしたボールがあがったぞ。チャンスボールだ。クロちゃん!


「てやっ!」


おしっ! ナイススマッシュ!


ってか、1回戦のときは気付かなかったけど、サツキって相手のとりにくい球とりにくい球を打ってたんだな。

で、相手が何とか返したチャンスボールをクロちゃんが決める。


中々いいペアだ。


「ゼロ・ワン」


サツキ達にポイントが入った、いいぞ。


「さー!」


相手のサービスだ。

今度のレシーバーはクロちゃんだ。


「てやっ!」


おお、力には力で対抗って感じだな。

また豪速球のリターンを。クロちゃんは力強いな。


「さー!」


お、相手も中々の返球をする。


「てやっ!」


「さー!」


「てやっ!」


「さー!」


「てやっ!」


「さー!」


「てやっ!」


「さー!」


ラリーが続く。

……おい、サツキ。クロちゃんにばっかり打たせてないで、何かしろ。立ってるだけじゃん。


「てやっ!」


おっ、相手の前衛の隙間をぬった打球だ!

あれは、後衛の人もとれんだろ。

……なるほど、サツキのヤツ、ただ突っ立ってた訳じゃなくて、微妙に移動して、相手の打つコースを限定してたのか。ソフトテニス中々奥が深い。


よしっ、ポイントだ。


「ゼロ・ツー」


次はサツキのリターンだな。

相手も、サーバー交代だ。

……なんか不機嫌そうなんだけど。サツキ、大丈夫か?


「たー!」


うーん、似たような球を。

このペアは豪速球オンリーなんだな。


「ほいっと」


お、ロブか。サツキがロブ打ったのって、今日初じゃないか?

むこうの後衛が走ってる。


「たー!」


まあ、おいつくよな。

またかなりのスピードの球が返ってくる。


「ほいっと」


ま、またロブか。

おー、またむこうの後衛の人、走ってる走ってる。


「たー!」


お、また追いついた。頑張ってるな。むこうの後衛。


「ほいっと」


……サツキ、3連続ロブはやらしいだろ。

走ってばっかじゃん、相手の後衛。

……相手陣地もロブ攻めが嫌になったのか、2人そろって後衛に回った。

ダブル後衛という戦術らしいが……。


大変だからってそう言う事すると……、


「はいっ」


……クロちゃん、やっぱりやるよなあ。

前衛がら空きなんだから、前の方にぽこんと落とす球。「ドロップショット」ってやつだ。


「ゼロ・スリー」


圧倒してるな、サツキとクロちゃん。

しかし……相手チーム、決勝だけど大して強くないのか?

いや、去年この学校が地区予選優勝してたし、指導者も替わってないっぽいからいきなり弱くなるなんて事は無いよな。

サツキ達が凄く強いとか……よくわからんな。


ああ、ちなみにさっきサツキがやった事は、左右のコート奥深くにロブをあげてたんだ。

左右にボールを散らす事で、相手を走らせ、チャンスボールをかえさせるのが目的かな。

……図にした方が分かり易いか。誰に説明する訳でもないんだが。


□□□□敵□

□□□□□□

□□□□□□

□敵□□□□

□□□□□□

ーーーーーー

□□□□□□

□□□□ク□

□□□□□□

□□□□□□

□サ□□□□


これがテニスコートだ。誰がなんと言おうとテニスコートだ!

……下手で悪かったな。

ま、まあ、こんな風に陣取っている訳だが


●□□□敵□

□□□□□□

□□□□□□

□敵□□□□

□□□□□□

ーーーーーー

□□□□□□

□□□□□□

□□□□ク□

□□□□□□

□サ□□□□


●の所にロブをあげる訳だ。


●敵□□□□

□□□□□□

□□□□□□

□敵□□□□

□□□□□□

ーーーーーー

□□□□□□

□□□□□□

□□□□ク□

□□□□□□

□サ□□□□


後衛の人はボールに走る。このままだと前衛の人が打つ時邪魔だから


●敵□□□□

□□□□□□

□□□□□□

□□□□敵□

□□□□□□

ーーーーーー

□□□□□□

□□□□□□

□□□□ク□

□□□□□□

□サ□□□□


こんな感じに反対側に移動する。

で、敵さんがボールを返したら、サツキはまた


□敵□□□●

□□□□□□

□□□□□□

□□□□敵□

□□□□□□

ーーーーーー

□□□□□□

□□□□□□

□□□□ク□

□□□□□□

□サ□□□□


反対側の奥深くにロブをあげる訳だ。

また敵さんは走らなきゃならん。


□□□□敵●

□□□□□□

□□□□□□

□敵□□□□

□□□□□□

ーーーーーー

□□□□□□

□□□□□□

□□□□ク□

□□□□□□

□サ□□□□


で、またこんな風に移動する訳だ。この繰り返しが嫌になった敵さんは



□敵□□敵□

□□□□□□

□□□□□□

□□□□□□

□□□□□□

ーーーーーー

□□□□□□

□□□□□□

□□□□ク□

□□□□□□

□サ□□□□


こんな風に2人そろって後衛についたんだけど、



□敵□□敵□

□□□□□□

□□□□□□

□□□□□□

□□●□□□

ーーーーーー

□□□ク□□

□□□□□□

□□□□□□

□□□□□□

□サ□□□□


クロちゃんが前の所にポコンと落としたわけだ。

2人そろって後ろに回ったときは、このドロップショットに気をつけなきゃいけないんだけど、相手側はロブを警戒しすぎた訳だな。


以上、先ほどの攻防の解説だ。


攻め方が変わったのは気になるけど、負けるなよ、サツキ&クロちゃん!


こんにちは、ルーバランです。


今更ですが……キーワードに『陸上』『駅伝』と入ってますが、これって陸上小説? というつっこみは無しでおねがいします。私自身自覚してますので。


それでは今後ともよろしくお願いします。

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小説内で使わせていただきました。ありがとうございます
カカの天下
オーダーメイド
ええじゃないか
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