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81話:漫画談義、アオちゃん編

アオちゃんが少女漫画について語ってくれると言っていたんだが、さて、何を語るんだろう?


「少女漫画は確かに恋愛漫画が多いです。その辺りで、ヤス君、サツキさんが敬遠するのも仕方ないかもしれません」


うむうむ、よく分かっているじゃないか。


「しかし! 少女漫画だからといって、別に恋愛一筋の漫画ばっかりじゃありません!」


ほほう、何を言い出すかと思えば。俺を本当に納得させる事ができるかな?


「例えば、『スケバン刑事』! 刑事ものです!」


まあ、確かに恋愛色は低そうだな。しかし、古い作品だな。


「例えば、『アタックNo.1』! スポコンです!」


まあ、確かに。しかし、また古い作品を。


「例えば、『エースをねらえ』! スポコンです!」


えと、さっきと説明が一緒だぞ。またまた古い作品だし。


「例えば、『ガラスの仮面』! あれは恋愛色は弱く、演技の話が中心です!」


まあ、確かに。

しかし、やっぱり古いな。後、あれだけ主人公を不幸な目に遭わせるのは個人的には嫌なんだが。……ああ、姫川亜由美は大好きだ。


「例えば、『あさりちゃん』! ホームコメディです!」


あれは面白いな。……やっぱり昔からのだけど。

あの暴れっぷりがホームコメディというかは疑問だけど……確かサツキが全巻持ってたんじゃないかな?


あれって少女漫画になるのか?


「例えば、『プリキュアシリーズ』! 戦いばっかりです」


今見てるけど、漫画じゃないし。アニメだし。


「例えば、『セーラームーン』! タキシード仮面なんてほとんど出てこず、戦いばっかりです!」


……新装版、ついに最終回って聞いて立ち読みしたら、最終回はベッドシーンな上に妊娠宣言だったんだけど。勘弁してよ。


「例えば、『彼氏彼女の事情』! ホームドラマです!」


……………………あれって、そうだっけ?


「例えば、『NANA』! あれも、バンドの話が中心です!」


ちょっと待て、あれはばりばり恋愛だろ。しかもドロドロ。

大人気と聞いてコンビニでちらっと見たけど、あれってエロ漫画じゃね?

本気で年齢制限いいんか?


「どうです? なかなか少女漫画もよくないですか?」


「……昔はよかったなあ」


「なにじじ臭い事言ってるんですか!?」


「……いや、昔の少女漫画なら読んでもいいかなと思ったから。ってか最近の少女漫画ってエロ漫画しかないの?」


「え?何でそんな風に思うんですか?」


「いや、『セーラームーン』『彼氏彼女の事情』『NANA』ってエロ漫画でしょ?」


「そんな訳無いじゃないですか。ヤス君、何言ってるんです?」


「いや、ちらっと読んだんだけど、全部ベッドシーンあるじゃん。俺は漫画にそう言うのは求めてないんだけど、勘弁してって感じなんだが」


せめて会話内で下ネタ入れるくらいにして欲しい。

……そういや『YAWARA』にもあった気がするなあ。


「ヤス兄はそういうのはエロ本で。だもんね」


「サツキ! 言わなくていいから!」


妹よ、そう言う事をはずかしげも無く宣言しないでください。


「それを言うなら、『マガジン』の『涼風』だってそうじゃないですか。あれ、本当に少年誌に連載していいんですか?」


俺に言うな。その漫画を持ってるのはケンだ。……ケンの方を向いたら、知らん顔してる。……あの野郎。

しかし、言われてみれば少年漫画にも載りまくってるよなあ。


「それに少女漫画でも『ちゃお』はそんな雰囲気はゼロです」


『ちゃお』か。……えっと、今やってるのは『こっち向いてみい子』とか『きらりん、レボリューション』だったかな?

確かに面白いのもあったな。『ぷくぷく天然回覧板』とか。

でも……


「あれって小学生向きじゃない?」


さすがにもう読んでないんだが。サツキが昔母さんに買ってもらってた頃は読んでたなあ。


「え? そうなんですか? 今でも妹と一緒になって読んでますよ?」


ああ、妹とかいると、一緒になってみるもんだよな。

ちっちゃな頃、サツキに合わせて『おジャ魔女どれみ』とか、少女アニメをよく見させられたもんだ。

……いつの間にか俺も一緒になってはまってたけど。


「『ちびまる子ちゃん』やサツキさんの持ってる『アニマル横町』はリボンの作品ですし」


ああ、『リボン』もそう言うのはなさそうだな。


「他にも、『花とゆめ』は全然そんな事ないですよ」


そういや、俺の持ってる『赤ちゃんと僕』『動物のお医者さん』も『花とゆめ』の作品だった気がする。


「別に他の雑誌だって、そんな作品ばかりじゃないですよ。一部ですって」


一部でも、雑誌を買う人は全部読んじゃう気がするんだけどなあ。

……何か、考えてみたらエロ本の年齢制限って意味ない気がしてきた。


「どうです!? 読んでみたくなりませんか!?」


「ええっと……? どうよ、サツキ」


「うーん……やっぱり笑えなそう? ……えと、少女漫画ですと、『桜蘭高校ホスト部』は面白いって友達から聞いた事あるんですけど」


「ああ、あの作品は楽しいですから是非読んでください。私持ってますから、今度お貸ししますよ」


「え? あ、はい、ありがとうございます」


今度ってこの2人、いつ会うんだろ? 

会う機会って無くないか?


「ケン君はどうです!?」


な、何かアオちゃん、いつもの余裕さが今日は無いな。

よっぽど少女漫画好きなんだな。ちょっとは同意した方がいいんかな。


「……うむ、結論を言ってやろう!」


おお、なんか堂々としてるなあ。何言うんだろ?


「漫画本 好きなの読めば それでいい!」









「……」


「……」


「……」


ケン、全員あぜんとしてるぞ。わざわざ5・7・5にするとかアホだろ。

どうするんだこの空気。


「おいっ! 身もふたもない事言うな!」


アオちゃんの今までの必死な説明は何だったんだ?


「ん? ヤスは今の俺の結論に反対なのか?」


「あたりまえだろ! 紹介してたアオちゃんが馬鹿みたいじゃんか!」


「そうか?」


「そうだって! あれだけ力説してたって事は面白いって事だろ? じゃあちょっとは読んでみようと思うだろ? 普通!」


「ヤスはそう思ったのか?」


「もちろんだ! ものすごく読んでみたいさ!」


「うむ、じゃあ貸してもらえ。楽しかったら俺にも教えてくれ」


「………………………………へ?」


あれ?何か変な事言ったような。


「ヤス君、ありがとうございます。今度学校に持っていきますね」


「え?ああ、うん」


「うわ、ヤス兄。そこで『うん』って言っちゃってどうするの?」


え? なんで? 返事するってまずいのか?


「……」


「……」


「……」


「……あああああああっ!!!」


失敗した!

ケンにはめられた!


「あんな誘導に引っかかるの、ヤス兄くらいだよね。そこが面白いんだけどね」


「……くぅ、もういいよ。アオちゃん、面白いの頼むな! 恋愛色は出来る限り薄いのをお願い!」


「ええ、わかりました。ヤス君にもサツキさんにも楽しめる漫画持ってきますね」


うん、アオちゃんの感性に期待しよう。

そんな感じで大山祭お疲れさま会は終了した。

ってか、お疲れさま会っていうより、ただの漫画談義だったな。


こんにちは、やりすぎた気分でいっぱいなルーバランです。


ヤスとサツキの持っている本が私の好きな漫画ですね。

他にもありますが。

ケンとアオちゃんの持っている漫画もほとんどは読んだ事ある漫画です。


……『スケバン刑事』だけはないですね。


それらの漫画、もちろん読んでなくても全く問題ないです。

それではまた。

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カカの天下
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