表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
58/442

58話:インターハイ県大会、厚き壁

あれから完全にユッチから避けられるようになってしまった。

アオちゃんから聞いたのだが、あの勘違いがあまりにも恥ずかしすぎて、顔を合わせるのが嫌らしい。

うん、確かにこの前の勘違いは俺がやっても絶対めちゃくちゃ恥ずかしい気がするな。

まあ、ほっとけばそのうちまた普通に戻るだろう。


ケンからのメールは最近さらに増えてきた。

もう数えるのも止めたのだが、一気に500件送ってきて、

「この写メールを組み合わせるとどうなるでしょう?」とか来た時があり、その時はまじで切れそうになってしまった。

ケンの兄貴のホームランを打った瞬間をとらえた写真を分割したものだったらしい。

そんな手間かけてんなよ……。





今日は5月31日土曜日、小笠山総合運動公園静岡スタジアムにてインターハイ県大会がある。


前日にも県大会があったのだが、金曜日で普通に学校があったため、応援に行く事は出来なかった。

昨日出場した110mハードルの先輩と100mハードルの先輩はどちらも予選落ちしてしまったみたいだ……。


今日は、男子女子400mハードルで大山高校の先輩が出場する。

ポンポコさんによると、県大会から東海大会に出場する為には、6位入賞を果たさなければならないらしい。

地区大会は12位まで上の大会に出場できたのに比べ、随分狭き門になったもんだ。


男子400mハードル予選は6組2着+4で10時50分から、女子400mハードル予選はそのすぐあとに行われる。

2着以内に入れば確実に準決勝進出、そうでない場合は3位以下の中で4番目以内のタイムに入れば準決勝に進出できる。

地区予選の時は予選、決勝の2回だけだったが、県大会は予選、準決勝、決勝の計3回行われる。









今から男子400mハードルの予選が開始される。


先輩は2組、6レーンだ。


1組目が走る。

……先輩のベストタイムより遅いタイムで1着の人がゴールしたし、これなら準決勝は余裕だな。


2組目。先輩の番だ。


スタートした。いい感じにスタートしているように見える。

このまま行けばトップでゴールする事も出来そうだ。


ゴール。タイムは57秒88。ベストではないけど、着順は2位、全体でもタイムでは6位で準決勝に進出できた。


うん、先輩なら県大会でも意外と行けるんじゃないか?

俺はそう思った。


次は、女子400mハードルの予選だ。

女子400mハードルは、県大会からはいきなり厳しくなるのか、地区予選では何とか戦えてた先輩だったけど、どんどん引き離されていった。


結果は70秒33で4位。準決勝進出は出来なかった。

やはり、地区予選と県大会は実力が違うようだ。

せめて地区大会で入賞できるレベルに無いと、県大会では準決勝にも残れなさそうだ。







400mハードルの他、800mや100m等も見ていたが、地区大会でぎりぎりで県大会に通った人たちはやはり準決勝に残れないまま姿を消していっている。


「ケン、やっぱり県大会になると、レベルが上がるね」


「そうだなー、地区予選でほとんどの人数が敗退する大山高校じゃ、相手にもならんな」


「大山高校って人材不足なんかな?」


「どうなんだろうな?……確かに1年では中学から陸上やってたのってユッチだけだもんな。でも、高校からでも十分通用するもんじゃん?それは俺が証明してみせる!」


「へいへい、頑張ってな」


「何を言う。ヤスも証明するんだよ!全国大会出場を目指そうって誓い合ったじゃないか!」


「誓ってねえよ!勝手に過去をねつ造すんな!」


「お前はあの誓いを忘れてしまったのか……ああ、ヤスはあの夕日に向かって叫んだ思い出を忘れてしまったのだろうか……『俺は全国大会に出場する!!サツキー!!見ていてくれー!!』って」


それ中学時代!もう妹ネタ暴露するのは止めて!









この後、400mハードルの準決勝だ。準決勝は2組3着+2で行われる。

先輩は1組目、先ほどのタイムを見れば、3着以内に入れるはずだ。


6レーンでのスタートだ。


パン!!


スタートした。いい感じで跳んでいっている。

100mまでは誰にも離されていない。

200mを過ぎた。ここまでは横1線だ。

あれ?他の人たちのペースがあがった……今まで温存してたのか?

やばい、300mを過ぎた時点で5位まで落ちてる!6位の人にも抜かれそうだ。

6位になってしまったら、次の組の結果を待たずして、準決勝敗退が決まってしまう。

最後のハードルを跳び越え、後はもう走るだけだ。

6位だった人とはもうほぼ横並びになっていて、どっちが前にいるか分からない。


ゴール。2人が走り抜けた。最後の最後でまくられてしまったように見えた……。


結果は……出た!やっぱり最後に抜かれてしまっていたようだ。

タイムは56秒78で自己ベストをマークしていた。


自己ベストをマークしたのに決勝にも残れないなんて……。というか予選では他の選手はすごく力を温存して走ってるんだな。やっぱり1日に3本も走るから、決勝でばてないようにという考えからなんだろう。














結局、県大会は誰も入賞どころか、決勝に残る事さえ出来ずに、大山高校の県大会は終わった。

うん、レベル低いな俺の高校。

というか、東海大会に出場するのってめちゃくちゃ壁が厚いんだな。

400mハードルだけでなく他の競技でも、強豪高校が上位を占めていて、大山高校のような弱小高校は全然勝てない。


……そういや、ユッチが東海大会出場するって歓迎会の時に宣言してたけど、東海大会出場を目指すってだけなら、もっと陸上部が強い所に行けばよかったのに、なんでこの高校を選んだんだろうな?


ウララ先生の挨拶を聞いて、その日は解散となった。

そう言えば、明日も大会あるんだよな。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

小説内で使わせていただきました。ありがとうございます
カカの天下
オーダーメイド
ええじゃないか
うそこメーカー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ