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397話:始業式、両手に花?

今日は4月8日水曜日。始業式の日。昨日、サツキが宣誓をしたのは入試のテスト結果が学年トップだったかららしい。よくもまあ、あの成績から学年トップまでいけたもんだ。

始業式が終わった後、生徒指導室に連れて行かれて延々と怒られた。『西森先生、今年からヤスの担任なんですから、ウララ先生みたいにこいつを甘やかさないでくださいよ』と言われてしまい、先生を知る楽しみすらなくなってしまった……学年主任さん、ひどいっすよ。


今はサツキとアヤと3人で学校に行くところ。今日は学校が午前中だけで、ウララ先生も忙しいみたいで今日の部活は中止になった。

午前のみの日ってのはなんだか嬉しい。


「ヤス兄ヤス兄、まさに『両手に花』だね。みんなに羨ましがられるよ」


「妹と従妹の両手に花なんて聞いたことない」


「またまたあ、嬉しいくせにー」


まあ、確かに嬉しいけど、それはサツキには言ってやらない。


「ヤス兄、そう言えばうちのクラスにヤス兄の事知ってる人が2人いたよ」


「あ、あたしのクラスにも1人いたー。お兄ちゃんってば有名だねー」


「俺を? 誰だろ? 俺も知ってる人?」


「あ、知ってる知ってる。ヤス兄会って話したことある人だよ。女子女子」


……誰だろなあ……サツキの友達?


「ミキミキとマイマイ? ほら、中学時代、テニス部にいた2人」


「違うよー。ミキミキとマイマイは2人揃ってテニス推薦で有名な私立に行ったよ」


「んじゃ……誰だ? クロちゃんとサキちゃんも確かテニスの推薦でどっかの高校に行ったって言ってたもんな。サツキと同じ中学のやつじゃないのか?」


「うん、今年はうちの学校で大山高校に来たの、私の他にはもう1人の、計2人だけって聞いてるよ」


「……誰かいたっけ? 俺の知り合い」


「まー、いつかのお楽しみってことで」


なんじゃそりゃ。そんなに溜めないで教えとくれよ。


「アヤの方は?」


「男の子。『俺は向こうのこと知ってるけど多分、あっちは知らないんじゃないかなあ』って言ってたよ」


……ううん、誰だろ? 気になる……。






サツキもアヤも、ちょっとくらい誰だか教えてくれればいいのに、何べん聞いても教えてくれなかった。分からなくってウンウン唸っている自分を見るのが面白いみたいで、全然教えてくれず、ヒントもくれない……こいつら……。

そのまま学校に到着。クラス発表があっても分かってる時点で、なんかあんまり盛り上がりがない……。


「それじゃヤス兄、また後でね」


「おにいちゃん、一緒に帰ろうねー!」


「ん、またなー」


んー……結局俺の事知ってる3人って一体誰だったんだろう?


「オーッス、ヤス! 朝からお盛んだなー!」


……ケン、何でそうなる?


「おっす、ケン。とりあえず、お前の頭の中をのぞいて見たいと思った」


「何でだよ? お前なあ、女2人を両手に連れて歩いてたら、誰だってそういう反応するぞ」


「とりあえず妹と従妹だ。近親相姦が世間一般で許されるならいいかもしれんけど、別に羨ましくもないだろ?」


「従妹となら結婚できるぞ。アヤちゃんだったっけ? ヤスのお嫁さんになる気満々な発言してなかったか?」


大丈夫だよ、きっとそんな事はないから。アヤのこと全く覚えてなかったような冷たいやつですから。すぐに自分の事好きじゃなくなるって。


「よかったなー、シスコンのヤスにもついに春が来るぞ。しかもめっちゃかわいい子だったじゃん」


「うるさい、だまらっしゃい。俺のことはどうでもいいだろ。自分のことを心配しろよ。ウララ先生を諦めて、次は誰を狙うんだ?」


「…………ま、それは置いといて、ヤスは何組だった?」


……こいつ、都合が悪くなって逃げやがったな。


「1組、ケンは?」


「俺は3組。陸上部ではアオちゃんとヤマピョンとポンポコさんがいたな。他、」


……多いな。なんかそのクラスに固まってんなあ。


「ま、体育祭とかは勝負だな。修学旅行は別になっちまうけど、そっちはそっちでうまくやってくれよ。ちゃんと1組で友達作れよー」


「うるせえよ。大丈夫だって」


言われんでも、今年は去年とは違うっすよ。


「そういや他の陸上部員はどのクラスになったか知ってるか?」


「ん? んーと……文系しか見てねえんだよな。3組がさっき言った俺、アオちゃん、ヤマピョン、ポンポコさんの4人。4組がマルちゃん、ノンキ、エースとジャックの4人」


「んーと……エースとジャックって誰だっけ?」


「短距離の同級生じゃん。忘れたんか?」


うん、忘れた。忘れてても問題ない。1年生の時1回も話した時ない2人だし。


「後は……ユッチか」


同じクラスかな……どっちなんだろ、うん、クラス表見るの楽しみだ。


「やほほーい、ヤスう! ボクとヤス、同じクラスだったよお! これから2年間、よっろしくう!」


「……………………」


「あ、あれえ? ヤス、ボクと同じクラス、嫌だったあ?」


…………いや、そういうわけじゃなくてね。クラス決めを見る楽しみがね。ホントに何もないんすよ。

……ユッチに何か言ってもしょうがないし。ユッチが悪いわけじゃないし。


「ん、ユッチ。2年間よろしく」


「うん、よろしくう!」


おし、これから1年間、がんばろー。

おはようございます、ルーバランです。


大山高校では2年と3年はクラス替えはありません。


2年間、ヤスとユッチは同じクラスです。


それでは今後ともよろしくです。

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カカの天下
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ええじゃないか
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