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357話:幹事のヤス

2月23日月曜日。


「と言う訳で、静岡の伊東市にある、下田屋と言う旅館に決定いたしました!」


「ヤス兄、何が『と言う訳で』なのかサッパリだよ?」


いいじゃん、説明するのが面倒だったんだよ……けど、みんながきちんと説明しろと睨んでくる……しゃあないな、ちゃんと説明するか。


「以前みなさまにアンケートをとって、春合宿について色々意見をいただきました。それをもとによさげな旅館を探したところ、静岡の伊東市にある、下田屋がいいかなあと言う結論になりました」


「ヤスう……ボク北海道か沖縄がいいって言ったのにい」


「そんな時期に北海道に行ったらまだ寒いだろ。ってか北海道も沖縄も遠いし、金がかかるし、飛行機が怖いので却下」


「飛行機が怖いってなんだあ!」


怖いじゃん、鉄のかたまりが空を飛ぶなんて、想像しただけでも怖いじゃん。

俺は本州で一生を過ごしたい人間なんだよ。


「そこで、4泊5日で静岡の伊東市にある下田屋と言う旅館で合宿しようと思います! 1泊6500円、4泊5日だと26000円。交通費はここ大山高校からだと片道1400円くらい。3食付き、温泉あり、混浴なし、旅館から1キロのところに土のグラウンドだけど練習場所あり、海の近く……こんな所っす。下見は全くしてませんので、もしかするともんのすごいおんぼろかもしれないし、実はめっちゃきれいかもしれないし……それは行ってのお楽しみです」


「伊東市なんてすぐ近くなんだから見てくればいいのにー」


……サツキ、お前、俺が下見行くけどって言っても、絶対ついてくる気なかっただろ。それに近いって言っても電車で1時間半かかるんだから、結構遠いんすよ。


「日時は3月27日から31日、参加者はウララ先生、ボーちゃん先輩、マー君先輩、ゴーヤ先輩、キビ先輩、ユッチ、アオちゃん、ポンポコさん、ケン、ヤマピョン、ミドリちゃん、サツキ、俺の計13人。部屋割りは5人部屋1つと10人部屋1つを予約してあるので、女子が10人部屋に、男子が5人部屋に泊まる事になります。細かい事は今度また合宿のしおりを作成して渡しますんで、それ見て行動してください」


「おお、ヤス兄が仕切ってるー。びっくりだね」


ちゃかすなよ、サツキ。俺だってやるときゃやるのさ。


「何か質問のある人ー?」


「はいはいはいはあい!」


ユッチ、『はい』は1回でいいよ。


「はいユッチ、どうぞ」


「ヤスう、15泊16日計画はどこいったあ!?」


「ユッチ……無理なもんは無理なんすよ。15泊16日っていうと、約4倍の金が必要なんすよ。そうすると、10万円必要になるんすよ。ユッチ、それぞれの家庭で10万円準備できると思うか? アオちゃんの家や俺の家だと、2人参加するから20万円必要になるんすよ。そんな金、うちにはないんすよ」


「うううう……みんなでわいわい騒ぎながら、思いっきり練習して、楽しい春休みにしたかったのにい……」


諦めてくれ、15泊16日とか、無謀な計画を立てる訳にはいかないんすよ。


「それじゃそれじゃ、卓球場はあるのお?」


「ええと……確か旅館の中にあるって書いてあったぞ」


「おお、ヤスナイスう! 絶対卓球やるんだからあ!」


……ええと、俺とケンは遠慮しときたいなあ……卓球の球がラケットに当たらないし。そんなんじゃ勝てないの分かりきってるし。


「ヤス、混浴計画は?」


「却下」


「何で!?」


「探すのめんどくさい」


「ヤスってば枯れてんなあ……混浴と言えば男のロマンだろうが!」


……ケン、周りを見てみろ、そして女子部員の冷たい目線を感じるんだ。


「ケンちゃんさあ、そんな風にじろじろ見る男がいたらさあ、混浴風呂になんか入れないよ、もともと入るつもりもあんまりないけど」


「そうだぞ、そう言う人がいるから混浴風呂が流行らないんじゃん。つーか、なんでケンにサツキの入浴シーンを見せないと行けないんだよ」


「ヤス兄、一言余計」


……すみません。


「んじゃ、他に質問ある人ー?」


「あ、ヤスう」


「ん? 何だユッチ」


「海って泳げるのかあ?」


「3月に泳いで風邪引きたかったらどうぞ泳げば?」


「……ヤスってば冷たいなあ、一緒に泳ごおとか言えないのかあ?」


いや、そんな寒中水泳みたいな事なんかしたくないし。


「ユッチ、泳ぐ事は出来ないが、砂浜で何かする事ぐらいなら出来るぞ。砂浜でランニングは足痛めないし、いい事尽くめだな……うむ、ヤス、いい場所を選んだな。どんな練習をさせようか今から楽しみだ」


ポンポコさん……やめてくれい……なんだか合宿が憂鬱に思えてきたよ。


「ちなみにウララ先生からの伝言なんですが、『学年末テストで赤点をとった人は合宿に参加させないからね』って言ってました」


「ええええ!? そんなの無理だよお!」


……ユッチ、既に諦めモードなのか? ダメだろそれじゃ。


「ヤス、それまじなのか?」


……ケン、お前もか。


「ねえ、こっそり見逃してもらえるってないかなあ? 私にとっては最後の合宿になると思うし」


……キビ先輩もですか……頑張ってください。俺にはそれしか言えません。


「ま、まあ……危険な人は一生懸命勉強してください。ちなみにサツキも高校受験で落ちたら参加させないって母さんが言ってたから。頑張って合せえよ」


「大丈夫大丈夫、ヤス兄、まっかせといてよ!」


……サツキ、その自信はどこからくるんだろう? その性格が羨ましいよ。

まあ、合宿に向けてみんな頑張りましょう。

こんばんは、ルーバランです。


今週号のマガジンの『あひるの空』で、6日を2回だと、脱落者が続出……なるほど、確かになあ。と納得しました。

つらい記憶があると、同じ事を繰り返しやりたくなくなるんですよね……(-.-;


それでは今後ともよろしくです。

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