表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
322/442

322話:1年3学期開始

今日は1月8日。

短かった冬休みも終わり、今日から3学期……ねみい。


「ヤスう、学校にいっくぞお!」


「……」


「ヤッスう! いっこおよお!」


「……」


「ヤスう、何やってんだよお。早く早くう!」


「……うるさい、動く騒音機」


というかまだ5時半だ、まだサツキも起こしてない。ここからなら家を7時に出ても学校には余裕で間に合うんだ。こんな時間から学校行こうとすんな。


「な、なんだよお……なんかヤスってば機嫌悪い?」


「ああ、とっても悪いっす。ここまで機嫌が悪くなったのは久々だ」


「えええ!? ヤスってばひどいなあ! ボクなんかしたあ?」


ああ、ものすごいした……俺はひどくない。ひどいのはユッチだ。


「ユッチさんや、こっちは夜中の1時まで起きてたんだよ。んでいつもどおり6時に起きるつもりだったんだ」


「うんうん、それがどうかしたあ?」


『どうかしたあ?』じゃないだろう。


「それをいきなり朝の4時に『朝だあ!』ってたたき起こされてだな。『今日から学校だあ!』って耳元で叫ばれてだな……機嫌が良くなるはずないじゃん」


まだ外は真っ暗で、布団から出るとものすごく寒い。そんな時間に布団をひっぺがえされて無理矢理起こされて、機嫌が良くなるやつがいたら見てみたい。


「だってだって、お弁当作る時間が必要じゃんかあ」


「……4時に起きる必要はなかった。昨日のうちに準備しておいたから6時に起きても十分間に合った」


まあ、ユッチみたいに作りこまれたお弁当を作るのは無理だけど。お手軽弁当ならそれぐらいの時間で十分だ。


「なんだよさっきから文句ばっかり言ってえ……そもそも1時まで起きてるヤスが悪いんだよお! ちゃんとボクみたいに10時前には寝ないと!」


えっへんっと胸をそらせて自慢するユッチ……しょうがないじゃん、父さんと母さんが家に帰ってきたのが12時回ってたんだから。やっぱり家に帰ってきたとき誰かが起きてた方がほっとするって言うかうれしかったりするもんじゃない?

そもそも、10時前に寝ることって別に自慢にはならないと思うんだけど……まあ、健康的だからいいのか。


「と言うかユッチって10時前に寝てても6時とか遅いときには8時過ぎまで起きてこないじゃん。何で今日に限って4時に起きんの?」


「ええとお……なんでだろお? なんか今日は早く目が覚めちゃったんだあ。きっと学校が楽しみだからだよお!」


ユッチ、お前は遠足が待ちきれない小学生か! 別に早く起きてもいいけどそれに俺をつき合わせるのはやめてくれよ!


「ってかユッチ、何でそんなに学校が楽しみなんだ?」


「え? ええとねえ……ないしょお!」


……なんだそりゃ。そんなに学校が楽しみな理由がユッチにはあるんか。


「ってか今日は始業式の後に、ユッチの大嫌いな課題テストをやるんだが」


「え……あれ? あれあれ? ………………………………………………………………………………ええええ!?」


反応鈍いぞユッチ。そこまで完全に忘れていたか。


「そ、そうだったっけえ?」


そうだぞ。ユッチって家に泊まりに来始めてからテスト勉強どころか宿題すら広げようとしてなかった気がするけど。ほんまに大丈夫かいな。


「ヤスう! 今からテスト問題を教えて!」


「今回のテスト問題は8割が宿題から出るって先生が言ってたじゃん。宿題丸暗記すれば点数取れるぞ」


俺が教えられることなんて何もない。


「ボクまだ宿題終わってないんだもん! そんなの無理だもん!」


……知らんよ、どうすればいいんだ。


「ユッチ、昨日で冬休みは終わりだぞ。何で宿題が終わってないんだ?」


「ヤスってば知らないのお? 宿題って言うのはどうやってやらずにすませるかがポイントなんだぞお!」


んなわけないじゃん。どんな言い訳だよ。


「いいかユッチ、宿題って言うのはいかに楽に終わらせるかがポイントなんだぞ。今回も俺はポンポコさんに全部社会系はやってもらって、英語系はアオちゃんにやってもらってる」


「うわあ、ずっるう」


なんもやってないユッチよりましだろ。俺は数学と理科を担当してるからいいんだよ。


「だったら1時間でなんとか赤点取らずにすむように何とかしてよお」


無理無理。そんなカンで俺、ヤマを当てたためしがないから。


「……はああ……なんか突然憂鬱になっちゃったあ」


「頑張れユッチ。心の中で鼻で笑いながら応援だけはしておく」


「えええ!? なにそれえ!」


「そしてほんとに赤点取ったら心の底から大笑いしてやろう」


「ヤスのバカあ! サツキちゃん、ヤスがいじめるよお……」


そういい捨てると2階に駆け上がってサツキの部屋へ消えていった……悪いが協力なんてしてやんねえ、4時にたたき起こされた恨みはまだ消えちゃいないんだ。


「うっるさあああああい!」


「ご、ごめんなさああい」


ユッチが部屋に駆け込んでから数秒後、サツキの怒鳴り声とユッチの悲鳴が聞こえてきた。

ユッチ、お前はサツキにどんな起こし方をしたんだよ……年下にまで怒鳴られるってユッチが不憫に思えてきてしまった。

……やっぱりちょっとは協力しようかな。

こんばんは、ルーバランです。


ようやく1年の3学期です(^_^;

進行が遅くて本当にすみません。


それでは今後ともよろしくです。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

小説内で使わせていただきました。ありがとうございます
カカの天下
オーダーメイド
ええじゃないか
うそこメーカー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ