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315話:ユッチのいる家

今日は1月4日、そろそろ冬休みも終わる。そして明日からまた部活だ。

しっかりと寝正月を楽しみたいと思ってたんだけど……。


「ねえねえヤスう、初詣行こうよ初詣!」


「ヤス兄ヤス兄、初詣行こう!」


……いまだにユッチが泊まっている。ユッチってば家に来てからずっと騒ぎっぱなし。サツキもユッチの元気っぷりに引っ張られているのか、普段よりはしゃいでる気がする。

ほんと、ユッチのいる家は元気な家になるなあ。なんか妹が2人になったみたいだ。


「それよりユッチ、そろそろ家に帰らなくていいのか?」


「大丈夫だあ。ちゃんとおねえちゃんには電話したもん。今日も泊まってっていいよって言われたもん」


そか。けどなユッチ、まずこっちの了解を得てからにしてくれよ。


「ってかな、サツキにもユッチにも言いたいんだけど、今日って何月何日だか分かってるか」


「1月4日だよ? ヤス兄」


「そうだ、1月4日だ。もう正月から4日もたっている。4日もたってから初詣って何かおかしくないか?」


「おかしくないよ、今年初めてのお参りだったら例え2月でも3月でも、12月でも初詣なんだよ。ヤス兄」


「そうだそうだあ、サツキちゃんの言うとおりだあ!」


言葉上は間違いじゃないのかもしれないけど……12月はおかしいと思う。


「ヤス兄も初詣行こうよ。今ならきっと全然人がいないんだから」


「それはその通りだと思うけど、伊勢神宮とか明治神宮みたいなでっかな神社じゃなければ、1月2日くらいに行ったってもうほとんど人いないだろ」


いまさらになって何故突然行こうと言い出すんだ? 俺はごろごろしたいのに。


「他にも私お守り買いたいんだよ。今年は『合格祈願』のお守り」


「ボクもボクも、おねえちゃんに『安産祈願』のお守り買ってあげるんだあ」


「や、俺は別に今年買いたいようなお守りが無いし」


しいて買うなら『健康第一』とか『身体健康』のお守りくらいだもんなあ。


「しかもお守りって結構処分に困るんだよな。あれってどうやって捨てればいいんだろ?」


去年、自分も合格祈願のお守りを買ったんだけど、合格してしまったら必要なくなるお守り。いまだに自分の机の仲に眠っている。燃えるごみで捨ててしまってもいいんだろうか。


「なんだよさっきからあ、ヤスはボクたちと初詣行きたくないのお?」


……というか俺、1月1日に実は1人で初詣行ってきたんだよなあ。サツキが全く起きる気配が無かったので、1人さびしく行ってきた。ほとんどの人が家族連れだったり友達同士だったりカップルで来てたり……何で俺1人で歩いてるんだろうと悲しくなったぞ。

そんなことを言えるはずもなく、どう答えようか悩んでしまった自分……ええとええと。


「そういえばお兄さんの結婚は認められそうなのか?」


「わ、ヤス兄ってばものすごい強引な話題転換」


うっさいわい。話題を変えないと自分の立場が悪すぎじゃんか。


「それでユッチ、どうなん?」


「ううんと、まだ取っ組み合いのけんかしてるって言ってたよお」


長いなー、1月1日からずっとけんかしっぱなしじゃん。


「でもねでもね、おねえちゃんが言ってたんだけど、多分大丈夫だって。犬同士がじゃれあってるようなもんなんだってえ」


そか、久々の再開に親子ともども喜んでるだけなのに、照れくさくてけんかしてるみたいな感じだろ。きっとこんな感じだろ。


「おねえちゃんはおにいちゃんのお嫁さんと今仲良くなって、いろんな話してるっていってたよお……それにしても、結婚って大変だねえ」


そだな……一生における最大のイベントだろうからな。いろんな人がいろんな事を言うさ。


「おねえちゃんのときの結婚も大変だったんだあ。だってね、家継がせるつもりだったおにいちゃんが家出てっちゃったから、おねえちゃんが家を継ぐって事になったんだあ」


……家を継ぐって話って、もう最近は廃れた話かと思ってたんだけど、今でもあるんだなあ……けど、家を継ぐってどういうことなんだろ?


「婿に来てくれる人じゃないと駄目だからって言われてたんだあ。けどおねえちゃんの旦那さんって一人っ子だったんだあ。家のお父さんとも、相手のお父さんともずっとずっと話し合いしてたあ。今のお姉ちゃんは幸せそうにしてるけど、あの時は大変だあって思ったよお」


そうなんだなあ……全く実感わかないや。


「そう言えばさ、もうお兄さんの奥さんには子供いるんだよな」


「うん、まだ生まれてないけどねえ。今4ヶ月なんだってえ」


へえ、4ヶ月か。ってことは出産は6月頃になるのかな。


「ってことはユッチって6月にはおばさんになるんだなあ。よかったじゃん、『ユッチおばさん』」


「……………………………………」


あ、黙った。


「どしたー? ユッチおばさん?」


「……お」


「お? おしっこか? ユッチおばさん、トイレならあっちだぞ」


「おばさんって言うなあ!!」


痛いっ!? すね蹴るな! 痛いから……歩けない……鈍痛があ……。


「ユッチ先輩、ヤス兄は置いといて初詣に行きませんか」


うんうん唸っていたけど、サツキが俺のこと無視してユッチを初詣に誘う……痛いんだ、無視しないでくれえ……。


「うん、いこおいこお!」


……待って待って、俺も行くから……けど、すねが痛い。歩けない……。



こんばんは、ルーバランです。


昨日は12時過ぎまで飲んでしまいました。

……頭が痛いです。


それでは今後ともよろしくです。

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カカの天下
オーダーメイド
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