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293話:きっと受けてみたい英語の授業

今日は12月17日水曜日、そろそろ冬休みが近づいてきた。


朝からいつもの事ながらドタバタと何とかサツキを起こして、それぞれの学校へ行く。いつも通りの風景。そしていつも通りの授業。今日の1時間目はウララ先生の授業だ。

ホームルームからそのまんま英語の授業に移ってくから、何か長い気がするんだよなあ……。


「ふああ……」


「ヤス、寝不足?」


「いえ、全然ですよ? 昨日は珍しく9時間も寝ちゃいました」


父さんと母さん、すごく遅くなるって電話があったから、待たずに21時に熟睡。

24時に寝ても6時に起きる。21時に寝ても6時に起きる。人間って不思議。


「それだけ寝てて今眠いって言うのは、私の授業がつまらないって事かな?」


ええ!? そんな風にとられるの?


「いえいえ! そんな事ないですよ! でも授業って言うのはどんな子守唄よりも効果があるんですよ」


「……やっぱり私の授業がつまらないって聞こえるわね」


「いえいえ!? 全然そんな事ないですよ! むしろウララ先生の授業は教科書を使わないので面白いですよ!」


「今日は教科書使ってるんだけどなあ」


……まずい。どんどんドツボにハマってしまってる。


「しょ、しょうがないですよ。俺は自分の心に正直にしか生きられないんです」


「……開き直ったわね」


いいじゃないか、自分の心に正直に生きたって。


「だ、だいたい英語なんて日本にいたら、全然使わないんですよ。洋書も誰かが翻訳してくれたら読めばいいんですし」


英語なんていらないいらない。


「……開き直りすぎね、ヤス……はぁ、こういう生徒にも英語に興味を持たせるってどうすればいいんだろう……」


俺に愚痴らんといてください。


「やっぱり、英文和訳ばっかりっていうこの教え方がいけないのかもね、もっとオーラルコミュニケーションの授業みたいにリスニングやスピーチをやったほうが面白いと思うのに」


や、オーラルコミュニケーションのほうもなんでかリスニングもスピーチもやらずに文法ばっかり覚えさせられてます。俺はすぐに忘れていって全く覚えてないけど。


「……ふう、ヤスもナベリンもおじさんも、みんな眠そうにしてるから教科書の授業はとりあえずここまでにしましょうか」


……ウララ先生って雑談多いよな。そのせいで教科書の授業、遅れ気味。


「そう言えばさっきヤスが翻訳された本を読めばいいって言ってたよね」


うん、言った言った。


「授業だと、英文和訳、和文英訳ってすごく多いと思うでしょ? 前にも話した事あると思うけど、ジョークとかって訳しようがなかったりするんだよね」


ええと……1学期のどこかで聞いたような聞かなかったような。


「でも、そもそも単語自体が英語になかったりする日本語もあったりするんだよね」


へえ……ってそれこそ訳しようがないじゃん。


「だから英語を英語として頭で覚えるって言う事が出来れば、1番いいんだけど……まあ、むずかしいよね」


うん、それ無理。


「ウララ先生! どんなのがあるんですか?」


「うーん……例えば部活でよく使う『頑張れ』とか」


「へえ……頑張れって英語ないんだ。『ファイト』って違うのか?」


「ヤス、残念! 『ファイト』って言うのは英語だと『戦え!』とか『ケンカしろ!』みたいな意味になるんだよね」


……全然違う意味じゃん。試合中に選手に向かって『ファイト!』 ……ボクシングとかならありなのか?


「じゃあ、なんて言うんですか?」


「応援する場合だったら『Come on!』とかかな? 試合前には『Good Luck!』とかも使うよね」


へえ……そうなんだ。頑張れって言葉が1対1で対応してたら楽なのに。


「他には『もったいない』って言葉に完全に対応する言葉も英語にはないんだよね。状況状況によって使い分けないとダメなんだよ」


ふうん……そんなもんか。やっぱり他国の言葉覚えんのってめんどいな。


「こう言うのって歴史的なものもあるんだよね。例えば日本だったら『出世魚』って聞いた事あるでしょ?」


ああ、ブリとかスズキとかね。


「日本は魚を食べる習慣があったから、一回り以上も大きさが違って味も形も違う魚を、元は同じだからって一緒の名前じゃ、不便だよね」


それはそうかも。


「だから色んな名前が使われたりしてた。逆に肉は海外はロースホルモンレバーなどなど、色々な部位によって名前を変える。日本だと昔は『豚肉』『牛肉』とこれだけ」


ふむふむ。


「その国々によって大事にされてたものはやっぱり色んな名前を付けるんだよ」


……なるほどお。勉強になりました。


「はいはい! ウララ先生! 私日本語にあって英語にない言葉知ってます!」


「へえ、ナベリン。何何?」


「『包茎』と『童貞』!」


びくびくっ!!







……クラスのかなりの男子が反応してしまった……うん、同士達よ、頑張ろう。

おはようございます、ルーバランです。


童貞……男性も女性も『virgin』

包茎……一応、『phimotic』という言葉があるらしいです。ほとんど使われないそうですが。


http://www.chikawatanabe.com/blog/2005/03/post_3.html

↑ここから引用させていただきました。


それでは今後ともよろしくです。

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小説内で使わせていただきました。ありがとうございます
カカの天下
オーダーメイド
ええじゃないか
うそこメーカー
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