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207話:English speech contest

9月20日土曜日……いやな日だ。

今日は俺たちが住んでる静岡の右端の駿東地区から、浜松まで来てる。


「全国高校生英語スピーチコンテストは、2つの目標を掲げています」


そう、今日は高校生英語スピーチコンテストの予選なのだ。ウララ先生がクラス全員分を応募したため、今日はこんなところにきてる。

開会式、司会の声。


「1つ目の目標……それは、英語で、自分の考えを伝えられる力を身につけていくという事です。英語が話せる事で世界中の人が友達になれます。高校生の英語教育は、書く事、読む事が重視されています。最近ではセンター試験の英語でリスニングテストも加わりましたが、唯一、話すという教育がなされていません。読む事も出来る、書く事も出来る、英語を聞く事も出来る……でも『話せない』、これではこれからの国際化の波に飲み込まれてしまいます。このスピーチを通して、皆さんが世界に目を向け、自らの可能性を伸び伸びと追い求める気持ちをはぐくんでいただけたら幸いです」


司会の声が右の耳から入って左の耳から出て行く。何も頭に残らない。


「2つ目の目標……それは、家族のきずなに思いを向けることです。今日、家族の大切さが見過ごされています。『家族』をテーマとした、このスピーチをとおして、あらためて家族の大切さを思い出していただけたらと思います」


「サツキ……何を話せばいいんだろね。『家族って大事だよ』、この一言で済む話なのに、4分も話できないっすよ」


「お父さんはこんなにのんびりやさん、お母さんはこんなにポヤヤヤンとしてるとかでいいんじゃないの?」


「父さん、母さんの事を語れと言われりゃ、1時間以上語れるぞ。」


4分でおさめろなんて無理だ。


「ちなみにサツキのかわいらしさなら1日以上話せるが」


「ありがと、ヤス兄」


む、今日は素直だな。こんな素直なサツキも可愛い。









今、マルちゃんが発表してる、次が俺の番。英語が苦手な俺にとっては本当にいやな日だ。

こんな時、アオちゃんみたいに英語が得意だったら、もうちょっと気楽にこの日がのぞめただろうに。


「ヤス兄、緊張しすぎ。この前の陸上新人戦の時より緊張してない?」


「そんな事は無いぞ、サツキ」


「……ヤス兄、手と足が同時に出てるよ」


……。


「絶対緊張してるでしょ、もっとリラックスしないと。深呼吸深呼吸」


スーハー、スーハー……深呼吸って緊張がとけるものなのだろうか?

あまり緊張がとけないっす。


「こういう時はユッチにみたいなやつが子供みたいにワーワーはしゃいでくれると気がまぎれるんだけどな」


「ヤスう! だれが子供だあ!」


……ユッチがなんでいるんだろう……確か参加するのは俺んとこのクラスだけだった気がするのに。


「せっかくアオちゃんとヤスの応援に来たのにい! そんな事言うんだったらボク、ヤスの応援なんかしてやんない!」


ごめんなさい、まさかこんな遠くまで応援に来てくれるとは思ってませんでした。


「ユッチ先輩、ケンちゃんの応援は?」


「ええと……ケンはどうでもいいやあ。きっと適当にスピーチするだけでしょお」


ケン、ひどい言われようだぞ、頑張ってユッチを見返してやれよ。






と、とうとう俺の番が来てしまった……審査員も観客も静かに俺のスピーチを待っている……そんな身構えないでくれ。

……なんでそんな冷たい視線を送るんだよ。もっとあたたかな目で見守ってくれよ。


「ハ、ハロー。エブリワン?(Hello , everyone?)」


……なんで俺は疑問系で挨拶してんだ。


「ア、アイム ヤスアキ コンドー. アイ アム ジャパン(I'm Yasuaki Kondo. I am Japan)」


「……プッ」


あ、あれ? 何か間違えたか?


「マイ ファミリー イズ フォー パーソン ファミリー。ファーザー、マザー、ヤンガーシスター、アンド ミー(My family is four person family. Father, mother , younger sister , and me)」


ふう、一言一言にすごく緊張してしまう。


「トゥデイ、アイ ワント トゥ スピーク ア デイ オブ マイ ファミリー(Today , I want to speak a day of my family)」


おし、だんだんと落ち着いてきた。こうやって人前で話すときは、ゆっくりと大きな声で元気よくしゃべると緊張しないって何かで読んだ。


「マイ シスター イズ レイト ライザー.ソー、アイ ノック アップ エブリデイ(My sister is late riser. so I knock up everyday)」


「……What!? really!?」


「He is abnormal!」


「He is dangerous!」


……なんだかすごい観客席がざわついてるんだけど……変な事言ったかな。

『俺の妹はねぼすけで、毎朝ノックし、叩き起こしてます』って言ったつもりなんだけど……こんなにざわつく言葉をいったつもりは無いんだが。 


「アイ ワント トゥ ビー ウィズ マイ シスター.ビコーズ シー イズ べリ キュート アンド ベリー ホームリー.(I want to be with my sister. Because she is very cute and very homely)」


「……He is contradicted.」


「He is the lowest.」


……なんでこんなにぶつくさ言われなあかんねん。『妹といつも一緒にいたい。だって可愛いし、家庭的だから』……間違ってないやろ?


「フォー イグザンポー、ホウェン アイ フォーゴット ラバー ,シー デリバリー イット(For example , when I forgot rubber , she delivered it)」


「Is he having the younger sister what done!?」


「He should die!」


……今、誰かがdieって言ったぞ? 死ねって言われたのか? ……何で?


「アイ ワズ ベリー プリーズド.ソー アイ ユーズド イット アト ワンス(I was very pleased. So I used it at once)」


「……What!? Who!?」


「His sister!? It is incestuous!」


俺のスピーチ、審査員や観客がよくざわめくな。

もしかして俺、さっきから何か間違えてんのかなあ……ちゃんと辞書で調べて書いたはずなんだけど。


「アイ アム」


「Wait! Wait!」


……なんで止めんねん、まだ確実に4分もしゃべってないだろ。


「Come here now!」


「ホワイ? っておいおい!? 何で連れてかれんの俺!? ストップストップ! 引っ張らないで!?」


まだ大事な事言ってない!


「マイ シスター イズ ザ ハイエストーーーーーーーーー! (My sister is the highestーーーーーーー!)」
















なぜか、こってり怒られた。

サツキとケンには大爆笑された。ウララ先生からもすごく笑われた。アオちゃんからは同情の目で見られた。ユッチは何故俺が追い出されたかが分かってなかった、俺も未だに分からない……誰か教えてくれ。


こんばんは、ルーバランです。


TOEIC300点台の自分が書いたものです。間違ってたら教えていただけると嬉しいです。


以下、ヤス君の言おうとしてた事と審査員が受け取った事を比較してます。


I'm Yasuaki Kondo. I am Japan

ヤス:私は近藤康明です。私は日本人です。

審査員:私は近藤康明です。私は日本です。


My sister is late riser. so I knock up everyday.

ヤス:妹は寝坊助です。私は毎日叩き起こします。

審査員:妹は寝坊助です。私は毎日妊娠させます。


I want to be with my sister. Because she is very cute and very homely.

ヤス:妹といつも一緒にいたい。妹はとっても可愛いし、家庭的だ。

審査員:妹といつも一緒にいたい。妹はとっても可愛いし、ださい。


when I forgot rubber , she delivered it.I was very pleased. So I used it at once.

ヤス:私が消しゴムを忘れたとき、妹が持ってきてくれた。とても嬉しかった。すぐ使った。

審査員:私がコ◯ドームを忘れたとき、妹が持ってきてくれた。とても嬉しかった。すぐ使った。


イギリス英語とアメリカ英語で意味がかわるそうです。

イギリス人とアメリカ人で会話をしたら、意味のとり違いでケンカになりそう……。


↓参考にさせていただきました。

http://www.eigotown.com/ryugaku/longstay/special/uk_vs_us.shtml


それでは。

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小説内で使わせていただきました。ありがとうございます
カカの天下
オーダーメイド
ええじゃないか
うそこメーカー
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