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171話:てるてる坊主

昼食後、ケンと2人で女子の部屋へ。

すでにユッチからは入ってもいいよって言ってもらってるし、今度はちゃんとユッチの了解を待ってから入ったぞ。

今、ポンポコさんとゴーヤ先輩、ミドリちゃん、ウララ先生はどこかへ行ってるみたい。

多分明日の練習について話し合ってるんだろう。

今、女子の部屋にいるのはキビ先輩、アオちゃん、ユッチ、サツキの4人か。


「はぁ……雨、ふっちゃったなあ」


……ここにもウララ先生と同様落ち込んでる人が1人。


「今まで、こういうイベントの時に雨降った事ないのになあ……」


「ユッチ、しょうがないですよ。天候には勝てませんよ」


「そうですよ? ユッチ先輩」


「そうかなあ? やっぱりボクのてるてる坊主へのお願いの仕方が足りなかったんじゃないかなあ? それとも鈴が気に入らなかったのかなあ」


てるてる坊主……確かに全部に鈴をつけてる。すげえ。

……けど、ちょっと思うのだが、隅っこの方で1個鈴の重みで逆さまになっちゃってる……るてるて坊主だ。きっとへこむから言うの止めよ。


「ユッチ、いい事教えてやろうか?」


「何さあ?」


「てるてる坊主の歌、知ってるか?」


「知ってるよお……てるてる坊主てる坊主明日天気にしておくれ〜♪ だろ?」


「その後は知ってるか?」


「いつかの夢の空のよに 晴れたら金の鈴あげよ♪ だろお? だから全部に鈴つけたんじゃんかあ。金色じゃなかったから怒ったのかなあ……」


確かにかかってる鈴に銀色の鈴が混じってるけど、あんま関係ない気がする。


「2番以降があるの知ってるか?」


「知らない。ってあるのお!?」


「実はあるんだな。2番は 甘いお酒もたんと飲ましょ♪ って酒で釣るんだよ」


「それでそれで!? それじゃお酒を上げればいいの?」


「いやいや、今までユッチはお願いしてばっかだっただろ? それでも晴れなかったんだったら最後は脅さないと駄目なんだぞ」


「ええ!? うそお! 何で脅すのさあ!?」


「ユッチ、てるてる坊主の3番は『それでも曇って泣いてたら〜 そなたの首をチョンと切るぞ〜♪』なんだぞ」


「ほんとなのお!?」


「ほんとほんと、だから今日は晴れてくれなかったんだから、脅してみ。明日は晴れるかもよ」


「何かいやだけど……分かったあ! やってみる! ありがとお、ヤス!」


おし、機嫌が直った。


「ヤス君、『もっけ』という漫画を読んだんですよね?」


「何の事? 知らんよ?」


「今の内容、『もっけ』の漫画そのまんまでしたよ?」


まじか……オリジナルだと思ってたのに。

ちょっとショック。


「なあ、俺もさあ……」


「何だケン?」


「これどうしよ?」


「なんだそれ……線香花火?」


「そうなんだよ! これ以外にも大量に持ってきてたんだよ! 打ち上げ花火とかもさあ! 何で雨降るかなあ?」


そういや何でかケンのバッグ、すごいでかかったけど、花火が入ってたのか。


「まあ、来年までとっとけば?」


「ちゃんと保存しとけば来年まで持つらしいけど、何か空しくね?」


それは知らん。せっかく持ってきてくれたのにお疲れっす。


「ま、雨なら雨の楽しみ方があるよな? ヤス」


「そだな、トランプでも十分楽しめるし、『めちゃ×2イケてるッ!』のコーナーの『七人のしりとり侍』とか『単位上等!爆走数取団』とか『只今参上 色とり忍者』とかでも十分楽しめるぞ?」


見てるだけでもめっさオモロイっすよ。


「ヤス兄、『IQサプリ』とかは? 問題考えるのが大変そうかな?」


ああ、あるある。


「他にも古いんだけど『マジカル頭脳パワー』の『マジカルバナナ』『マジカルチェンジ』『マジカル伝言ゲーム』とかあるぞ」


ちょっと古いが、確かにその辺りは面白い。


「さあユッチ、どれがいい?」


「ええとお……トランプ! ボクの家テレビないからテレビの内容言われても分かんないよ」


あ、そか。忘れてた。

……あれ?


「ユッチ、『作って遊ぼ!』のワクワクさんとゴロリ知ってただろ? テレビないのにおかしくない?」


「ああ、だって昔はテレビあったもん。ボクがずっとテレビ見てばっかりだったから、無くなっちゃったんだあ」


……可哀想に。


「んじゃトランプで行こか。ちなみにユッチが知ってるトランプゲームって何がある?」


「ババ抜き、七並べ、神経衰弱……あと、豚のシッポ!」


「お、豚のシッポ知ってるんだ? サツキとケンは知ってるし……キビ先輩とアオちゃんも知ってる?」


「私は知ってますよ」


「私も知ってるよ、おいしいよね」


……おいしいって何?


「え? あれでしょ? 豚のシッポ部分の肉でしょ?」


……知らねえ。そんなところ食った事ねえよ。


「キビ先輩、豚のシッポって言うのはトランプゲームの1つですよ」


「ええ!? 食べられないの?」


キビ先輩、トランプ食べるんかい。


「ま、まあいいや。豚のシッポやる?」


「やるやるう!!」


「それではキビ先輩のために簡単にルール説明しましょうか」


アオちゃん、お願い。


「まず、トランプを裏側にしてこんな感じに丸く並べます」


Q←こんな感じ


シャシャッと床の上に丸く並べられた。

上手いなー。俺必ずどっかにかたよるんだけど。


「この形が豚のシッポの様に見えるから、豚のシッポと言うゲーム名なんですね」


「あ、そうだったんだあ!」


ユッチ、知らなかったのか?


「このトランプの中からひとりひとり1枚ずつ取っていって素早く真ん中に置くんですよ」


「ふんふん」


「それで、真ん中に置いたカードが、前の人が置いたカードと同じマークか同じ数字の時、もしくはジョーカーだった時にみんな一斉に真ん中のカードめがけて叩く訳です」


「それでそれで?」


「一番遅れた人、すなわち一番上に手がある人ですね。その人が真ん中に置かれてたカードを全部もらわなければなりません。全てのカードが丸い部分から無くなったとき、一番多くカードを持っていた人が負けですね」


「わかった!」


「あと、お手つきをした場合もカードをもらわないといけませんから。慌ててお手つきをすると負けますよ」


「大丈夫! 反射神経なら負けないよ!」


お、自信満々じゃないっすか。キビ先輩。

そう言う人に限って負けるんだぞ? 目にもの見せてやるからな。

おはようございます、ルーバランです。


『もっけ』、戦闘描写のない妖怪漫画です。ネットで調べたらかぶってるのに気付き、立ち読みしに行きましたが、おもしろかったですよ(^^


ネタがかぶったのはへこみました……少し変えてそのまま使わせてもらいました。

小説等で、知らないだけで実はネタがかぶってるってどれくらいあるんでしょう?


それでは!

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小説内で使わせていただきました。ありがとうございます
カカの天下
オーダーメイド
ええじゃないか
うそこメーカー
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