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158話:ユッチのおべんきょ、第2弾

もう夕飯食べ終わって、風呂にも入って、これからまた勉強の時間。

今日は昨日よりも起きてる……って言っても、勉強すんぞというより俺たちが何するのか見たいだけって雰囲気がすごくあるんだが……。

ゴーヤ先輩やキビ先輩に興味津々で見つめられてる……それ、めちゃくちゃプレッシャーがかかるんだけど。

キビ先輩、昨日みたいに寝ててくださいよ。


「ヤス君、今日はユッチに話す事何かありますか?」


「ええと……いろいろ考えたんだけどいいのが思いつかん、アオちゃんの方は?」


「1つ考えましたよ。それじゃ、今日は私が何かやりますね」


「結局何やんの?」


「秘密です、楽しみにしててください」


ってか前は詩って言ってたよな。

詩って何を読むんだ? ユッチが好きそうな詩……ユッチの趣味なんて知らないよ。


「ユッチ、今日もやりますよ」


「今日もお? またヤスが変な事言って終わりになるんだろお?」


こらこら、昨日だってまともにやっていただろうが。


「今日はヤス君は考えてないので大丈夫です! 全部私の案ですから」


「もっとやだあ!! どうせスパルタなんだろお!?」


……高校受験の時、アオちゃんはユッチにどんな教え方をしたんだろう……。


「大丈夫です。楽しめる内容にしたつもりですよ」


「……高校受験の時もそう言ってたもん、『つもり』にだまされたんだもん」


甘い言葉を最初は言って、実は違っていた……これだけ聞くと詐欺みたい。

勉強したがらん人に勉強させるときなんて大体そんなもんだ、甘い言葉か強制させるか洗脳させるか。


「でも、ほっといたら高校、落ちてましたから」


「うん、しょうがないんだけどね」


まあ、2人が納得してるならいいや。


「そう言う訳で、今日は『詩』をやりましょう!」


あ、やっぱり詩なんだな。

詩って言うと何やるんだろ。ってか詩人自体ほとんど知らないなあ……石川啄木とか?

『からころも きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる たびをしぞおもう』……あ、これは別の人の作品だ、ってかめっちゃ古い人のやん。

石川啄木は……『はたらけど はたらけど 我が暮らし……』だったな。


「詩? どんなのがあったっけえ……」


ユッチもやっぱりあんまり知らなさそうだ。


「例えば、中学のときの教科書には『名付けられた葉』等がありましたね」


「それなら俺は歌でも歌ったぞ。中2の音楽コンクールの時」


ってか思いっきり歌詞を間違えて恥ずかしかった……。

絶対替え歌のせいだよなあ……ケンと替え歌作って遊んでたら、その替え歌をまんま音楽コンクールで歌ってしまった。

合唱曲でケンと替え歌作って遊ぶの止めとけばよかった。


「……? 覚えてないやあ」


「ヤス君、歌ってください」


「何でそうなるの!? 別に歌う必要なくない!? そもそもちゃんとした歌詞覚えてないんだよ。替え歌しか覚えてない」


「替え歌でも私はいいですよ? 歌ってるうちにちゃんとしたのを思い出すかもしれませんし」


そんなもんか?


「でも、歌う必要は無いだろ」


「大丈夫です、絶対に下手でも笑いませんから。それに歌を聞いた方が詩の内容も覚えますって」


替え歌の内容を覚えてもしょうがないだろ。始まりすら覚えてない……。


「ヤス、歌って歌って! ヤスの歌まだ聞いた事無いしさあ」


ユッチ、そんな無邪気な目で見るな。その目で見られると断りづらい。


「……ええと……んじゃいきます、タイトルは『名付けられた屁』」


「題名変わってるじゃんかあ!?」


そりゃ替え歌なんだから。


「ぼくらの尻にー ぼくらの屁ー♪ 何千、何万、屁をこいてー♪ あの子の小さなー あの子の小さなー 鼻がまーがるー♪」


「うるさいい! もう歌うなあ!」


何で!? 歌えって言ったじゃん!


「ヤス君、替え歌でもそれはあんまりですよ?」


「いや、替え歌はめちゃくちゃにするもんだろ? かの有名な『コンクリートロード』だってそうじゃん」


『カントリーロード』の替え歌な。


「あの名作とヤスの適当な替え歌と一緒にするなあ!!」


「おい、適当とは何だ! ケンと1晩徹夜して作成した名作だぞ!」


「1晩しかかけてないじゃんかあ! 作詞家をなめるなあ!」


遊びくらいならそれでいいじゃんか。徹夜までしたこの意気込みを褒めてくれ。


「ヤス君、結局思い出せました?」


「いや全然。結局『名付けられた屁』しか思い出せん、屁でいいなら続き歌うけど」


「もう歌わなくていい!」


「こらユッチ。俺の歌、聴きたいってユッチが言ったんだぞ」


「うるさいい! ちゃんとした『名付けられた葉』が聴きたい!」


くっそ、俺とケンの合作『名付けられた屁』をバカにしたな。


「ヤス兄、そう言えば今私、国語便覧持ってるよ?」


「載ってんの?」


「うん、ほらここ」


……………………。


ほんとに載ってるやん。

って事は俺わざわざ替え歌を歌う必要なかったんじゃね?


「さすがサツキちゃん! 準備がいい!」


「いえいえ……ヤス兄、これで歌詞もわかるから歌えるね」


まじ? また歌うの?


「ヤス、歌って歌って!」


だからユッチ、その無邪気な目はやめて!









ええ、結局独唱しました。


「ヤス兄、何かところどころ抜けてたけど」


合唱曲だから独唱で歌えばそうなるって。しょうがない。

こんな場所じゃなくて、せめてカラオケで歌わせて……。


「そういえば、歌の話じゃなくて、詩の話でした。この後話しますね」


アオちゃん、最初からそれやって!

おはようございます、ルーバランです。


著作権、50年経てば無くなるんですね。

こんなページがありました。


↓著作権の消滅した作家名一覧

http://www.aozora.gr.jp/siryo1.html


何かをパロるときはここからにしようかなあ……。

すんごいネタが古くなりそ。


参考にさせていただいたページ一覧


東京書籍

http://ten.tokyo-shoseki.co.jp/text2006/chu/kokugo/top.htm


浜島書店

http://www.hamajima.co.jp/kokugo/kokubin-taiou-2006/


石川啄木 一握の砂

http://www.aozora.gr.jp/cards/000153/files/816_15786.html


在原業平ー平安大事典

http://heianjiten.fc2web.com/narihira.htm


名付けられた葉

http://www013.upp.so-net.ne.jp/chorus_at_home/songs/nazuke/nazuke.htm


それでは今後ともよろしくお願いします。


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小説内で使わせていただきました。ありがとうございます
カカの天下
オーダーメイド
ええじゃないか
うそこメーカー
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