150話:サーキットリレー、パート3
サーキットリレー、11時も回ったしそろそろ終わりだろ。
もう全身が悲鳴を上げてる状態なんだが……。
特にタイヤ押しがしんどい。
途中からくじじゃなくて好きなのでって言ったらケンがまずでかいタイヤでやり始め、その後男子の先輩2人がでかいタイヤでやるもんだから、なんか男子1人だけやらないのは……と言う事で俺もデカタイヤ。
ズズズズズ……。
よいしょ! これで20メートルじゃ!
こっからジョグかあ。
……はあ、やっとサツキチームに追いついたな。
サツキは現在背筋中。
俺は今から腕立て……。
「……どえりゃあえらあ……もうようせえへんわい!」
「ヤス兄、方言混ざりまくりだよ。どこの人?」
えーと……。
「……とてもきつい……もうできない!」
「なんかさっきより大変そうに聞こえないね」
……知らんがな、それじゃあなんてしゃべればいいんだよ。
まあいいや、腕立て腕立て。
おいしょおいしょ……。
「20!」
……な、なんとかできたあ。
「はあ、はあ……どだ! 追いついたぞお!」
「……ユッチ、ジョグの所をそんなスピードで走ってくるなよ」
「はあ、はあ、ま、負けたくないもん!」
ユッチめ、ほんとに負けず嫌いなやっちゃな。
だが、こっちこそ負けねえ!
「さあ! ラスト5分!」
後5分か。今二重跳びが終わった。
「ヤス、おっさきい!」
くっそ、ユッチに必ず二重跳びで抜かれる。隣でサツキがバービージャンプ中だ。
んが、俺もバービージャンプ!
「ヤースー!! いーそーげー!!!」
「ヤス君! 早く早く!!」
わかってるっす!
「ヤス兄、お先に!」
うわ、やば。
「あと4分!」
……よし、終わった!
キビ先輩のとこまでダッシュ!
「お待たせしました!」
「お待ちしました! ヤス君! 行くよ!」
「ういっす!」
今から手押し車。
今、アオちゃんとユッチが20メートル辺りにいるな。
だがアオちゃんはもうバテバテだから抜ける!
キビ先輩もかなりばててるけど、アオちゃんほどじゃない!
「あと3分!」
……時間がない!
「あと2分!」
あ、ゴーヤ先輩&サツキがアオちゃん&ユッチを抜いた。
ゴーヤ先輩がタイヤ押しに入ったな。あのチームを越すのは無理そう。
アオちゃんも今手押し車が終わった。
「あと1分!」
よしっ、俺らも終わったぞ。
「キビ先輩! 後は任せました!」
「まっかせなさい!」
キビ先輩、タイヤ押し開始!
徐々にアオちゃんとの差が詰まってく。
「10秒前!」
追い越せるか?
「9!」
「8!」
「7!」
「6!」
「5!」
並んだ?
「4!」
「3!」
「2!」
「1!」
『終了!!』
結局よくわからん……勝った? 負けた?
「ごめん! 抜けなかった!」
キビ先輩、負けたか……残念!
「みんなー! お疲れさまー!! 動けるー!?」
『むー・りー!!』
今、みんなの心がひとつになった……。
動けないなりによたよたとみんなで集まって、ウララ先生の話を聞く。
「それでは結果発表!」
はいはい、もうわかってるけどな。
「1位はボーちゃん、ゴーヤさん、サツキちゃんのチーム!」
くっそ、結局サツキに負けたわけか。
「2位はマー君、ユッチ、アオちゃんのチーム。3位はケン君、キビさん、ヤス君のチームね」
ういうい、結局最下位か……残念。
「みんな、お疲れ。それにしても……しまったなあ……こんなにきつい練習になると思わなかった」
「そうなんですか?」
ウララ先生、勘弁してください。
「みんながまじめにやってくれたし。勝負が白熱したせいで、みんなヒートアップしたもんだから余計だね。ごめん」
いえいえ。
「今日の午後の練習開始は30分遅らせますから、お互いにマッサージをしっかりして疲れをとってください」
『はーい』
「では、ダウンを開始してください……解散!」
『ありがとうございました!』
ウララ先生が去った。
「ところでヤス兄、今日1回は私の命令を何でも聞かないとだめなんだよね」
「あ!」
勝負に熱中してて忘れてた。
「まあ、私はヤス兄には命令しないでおこっかな」
「あれ? そなの?」
「ヤス兄はそんなことなくても、私のお願いなんでも聞いてくれるもん」
「…………」
なるほど……そういう目で見てるわけか、サツキは。
そういや後、命令できるのは誰だったっけ……。
「ボーちゃん先輩とゴーヤ先輩は誰に何をお願いするんですか?」
ああ、そだそだ。ボーちゃん先輩とゴーヤ先輩だったな。
後はウララ先生か。
「後のお楽しみでしておいてくれ」
「俺も教えない」
くそ、わからないとは残念だ。
俺には何も言わないでくれよ。
おはようございます、ルーバランです。
4日連続の飲み会が昨日終わりました。
デレンデレンに酔っ払って電車に乗りこんだらメッチャ乗り過ごして終点まで行っちゃいました(−_−;
がんばれ、じぶん。
それでは!




