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15話:我が家の休日の過ごし方



土曜日、今日から2日間は休みだ。


土曜日はサツキと映画館に映画に行った。本当は朝一で観に行く予定だったが、サツキは午前中ずっと寝たままだったせいで、昼からのを観る事になってしまった。

というか叩き起こさなかったら絶対夕方まで寝てた、こいつは。


観に行った映画はアメリカのコメディ映画。

幸福なアニメの世界に住む姫は王子と出合ってその日のうちに婚約する。しかし彼女の運命は残酷な悪の魔女により一変する。このおっとりとした姫は、現代都市のニューヨークへと追放されてしまい、おとぎ話のような姿のまま、大都市で路頭に迷ってしまう。

ところどころにちりばめられたパロディが楽しく、セルアニメと実写が混ざっていて珍しい。2人でしっかり笑ってきた。


サツキは映画は基本的にはコメディしか観ない。映画だけでなく、テレビや小説、漫画も同様だ。

わざわざ作り話の中でまで、悲しい気分になりたくないからだそうだ。

できれば、思いっきり笑って、現実でのうつうつとした気分を吹き飛ばしたいのだそうだ。


俺はホラ―、サスペンス以外なら、大体観る。怖いのだけは苦手だ。

悲劇の話もついつい泣いてしまうのにも関わらず、観てしまう。

この日の夜もついつい、テレビの再放送を観てしまって、


「うううう……」


「泣くぐらいなら観なきゃいいのに……ヤス兄? よちよち、いい子いい子してあげましょうか?」


「うるさいっ……くっ……パトラッシュ……ううっ……ずっ……」


「汚いなぁ……ほら、鼻水ふいてよ」


「ありがと、サツキ……」


「って、ちょっと! なんでティッシュじゃなくて私の服で鼻水ふこうとするの! うわ、べとべと! あー、これ私のお気に入りだったのに……ヤス兄のバカ!!」


ドタドタとサツキは洗面所に行ってしまった……まずったな。機嫌を直すために何かしてやらないとまずいかもしれない。

結局その後、許してもらうためにゼリーを作らされることになった。そんな大変な事じゃなくてよかった。



日曜日は両親もたいてい休みなので、ほとんど家族で過ごしてる。平日は両親は朝は俺たちが学校行った後に起きるし、帰ってくるのは俺たちが寝る頃で、ほとんど話が出来ないまま終わるから、せめて日曜日くらいは家族で過ごそうというのが我が家の考えだ。部活の大会等がある場合は、家族全員で応援に行く。

前にケンにその事を話してたら、お前の家族は変だって言われた。

ケンによると、普通は高校生にもなったら、そんなに両親と過ごしたりはしないんだと。

いいじゃないか、家族の仲はいいほうが。


今回の日曜日は両親も入れて家族でドライブがてら花見に行った。桜で一番有名なソメイヨシノはもう散ってしまっているが、種類が違う桜ならば、まだまだ咲いている桜もある。

サツキが主食のおにぎり、両親がおかず、俺がデザートを担当して、それぞれが持ち寄って、桜の下で昼食を食べた。


「サツキ、梅干し入って無いのどれ?」


「うーんと、この辺がそうなんじゃない?」


「サンキュ……ってこれ辛い!! 辛い!!」


何が入ってるんだ!? 鼻がツーンとして涙が出てくる! きつい、この状態はきつい!


「ロシアンルーレットおにぎり。一つだけわさびがどっさり入ってます、ヤス兄が当てちゃったみたいだね」


「ばかか、お前! そんなどっきりいらんわ! それより水! 水!! 水!!!」


「はい、ヤス兄」


「ありがと! ……んぐっ! おえっ! 何これ!? 体が熱いんだけど、げほっ、ごほっごほっ!!」


「焼酎。ロックで飲むなんて大人だねーヤス兄は」


「未成年にそんなん飲ますなー!!!」


全く、サツキってヤツは、お母様お父様、なんぞ微笑んでみていないで、注意してやってくださイ。

ってか頭がカッカしてきタ。なんでかぼーっとすル。


「ごめんね、だってヤス兄をいじるの楽しいもん」


「許さんー、お詫びにヤス兄、大好きって言えー」


「……えっと……?」


「何だよー、言ってくれないのかよー俺の事嫌いなのかよー、俺はサツキの事大好きなのにー」


「どうしたの? ヤス兄、もしかして酔った?」


「あの程度で酔う訳無いだろー? それよりどうなんだよー、好きじゃないのー? お兄ちゃんは悲しいぞー、昔はあんなに可愛かったのに、いつの間にいたずらっ子になったんだか、これはこれでめちゃくちゃかわいいけどー」


「抱きつこうとするな! ……あの程度で酔うなんて弱すぎだし……絡み酒なんて最悪の酔い方だよ、ヤス兄……」


何言ってんダ? 俺が酔う訳無い。酔ってなイ。よってなイ。ヨッテナイ…………









気付いたら、家にいて、何故か布団で寝ていた。もう夜の23時を回っている。

うーん、頭ががんがんする。確か……家族で花見に行って……

ッ!! うわ……思い出してきた、俺ってやつは何妹に口走ってんだよ!!?


その後は、恥ずかしさで目が冴えて全然眠れなかった。


朝、鏡の前に立ってみると、クマがすごかった。いままで徹夜した事なかったので、1日徹夜するだけで顔にすごい出るんだな。

その日はバカな事を口にしたせいで、なかなかサツキを起こしにいけなかった。

まあ、サツキの部屋の前で、うろうろしてても仕方ないので、入る。

サツキを起こした後、妹は俺の顔見て言い放つ。


「ヤス兄の変態。死んでしまえ」


ちょっと、いや、すごくへこんだ。


「……あの後の事、ちゃんと覚えてる?」


「えっと、サツキに抱きつこうとした所までは覚えてるけど……そっから先は覚えてない」


「そっか……。思い出さないほうがいいよ……。恥ずかしくて悶死しちゃうから」


「俺何したの!? ってか妹に大好きって告白まがいをした時点で十分恥ずかしいんだけど! 夜全然眠れなかったし!」


「そんなんその後の事に比べたら……知らないほうが幸せってこともあるよ……ヤス兄……」


「気になるから! その言い方気になるから!」


「とにかく、今後は酒禁止、20過ぎても飲んじゃ駄目だよ。クラスの打ち上げでも絶対飲んだら駄目だから!」


「俺は何したんだー!!?」


結局何度聞いても何も答えてくれなかった。ケンからの経由で情報入ってこないかな。


今日からまた学校だ。高校に入学して1週間経った、今日の放課後からは仮入部の期間が始まる。


こんにちは、ルーバランです。


ちょっと話を書いてたら、思いのほか難しく、寝るのが午前4時になりました。眠いです。


きっと高校生になったら、あまり家族では過ごしませんよね?

私は部活動ばかりでしたが、どうでしたか?


今後ともよろしくお願いします。

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