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137話:N、H、K

とりあえず、全員分の飲み物を持って来てっと。


「ほれ」


「……何、ヤス兄?」


「お茶お茶。飲め飲め、愚痴ならお兄ちゃんが聞いてやるぞ」


「私はまだおばさんじゃないもん!」


や、気にしすぎ。

そう怒りながらもお茶を受け取り飲むサツキ。


「……ふぅ! ヤス兄、おかわり!」


「……その飲みっぷりはおじさん臭いぞ、サツキ」


「おばさんに間違えられるなんて、飲まないとやってられないじゃん!」


「……どこぞの中年サラリーマンだ」


まあ、とりあえずおかわりを持ってくるか。











「ふぅ、やっと落ち着いたあ……」


「何杯飲めば気が済むんだよ……」


というか、何で俺が何往復もしなきゃいけないんだよ。


「じゃ、そろそろ乾杯しよっか?」


「既に何杯も飲んでるやつが言うな」


「あははは、気にしない、ヤス兄」


……まあいいや。

よし、アオちゃんとユッチも立ち直ったな。


「……ってかサツキ、何に乾杯すんの?」


特にお祝いする事もお疲れ様ってする事も無い気がするんだが……。


「それは決まってるさあ!」


「なんだ? ユッチ」


何も無いだろ?


「もちろん、ヤスがとうとう二重跳びを出来るようになった事を祝って!!」


『かんぱーーい!!』


おいこら! そこの3人!


「ユッチ、そんな事大声で言わないでいいから!!」


「なんでだよ? 出来なかった事が出来るようになるっていい事だぞ?」


「や、そうなんだけどさ!」


この年で二重跳びが出来るようになったって言うのを大声で言われるのは恥ずかしいんだ!


「んぐっ、んぐっ……ふう……おかわりよろしく、ヤス兄」


「何で!? サツキ速すぎだろ!」


「ヤス兄、乾杯と言う字は『(さかずき)を乾かす』って書くんだよ? だから一気に飲むんだよ」


「や、それ将来アルハラになるぞ」


「大丈夫! 私が飲みたいから飲むんだよ! 人には強制しないよ」


「……ならいっか?」


……いいのか?









さてさて、続々と頼んだメニューも来て、食事開始だ。

……うん、この『ほうれん草のソテー』、中々上手い。


「ところで、ヤス君はきちんと準備できてますか?」


「ん? 何の?」


「合宿ですよ、明後日からですよ?」


「ああ……お金も払っといてなんだけど、行こうかどうしようか……」


「なんでですか?」


「サツキが心配」


「……どこまで妹好きなんですか……」


妹の授業参観が観たくて学校を抜け出したアオちゃんも似たようなもんだろ。


「大丈夫だよ! ヤス兄! 『ひとりでできるもん!』」


「……サツキ、それは小学生だ」


……懐かしい。


「あのシリーズ、面白かったのにねー」


「あれ見ながら、真面目に料理の練習したりしたよな」


「あの時のヤス兄の包丁の持ち方は怖かったー……なんで終わっちゃったんだろ?」


「やっぱりせっかく面白かったのに、視聴率を狙うばっかりに奇抜なのを狙うからいけないんだろうな」


「そうそう、昔ながらのでいいのにね」


「だいたいN、H、Kなら視聴率を気にしすぎなくてもいいじゃん、毎月徴収してるんだから」


「だよね! 大河ドラマでもわざわざあんなに俳優を豪華にして狙わなくてもいいのにね」


「まあ、一応それで視聴率が上がってるらしいけど」


「関係ないよ。N、H、Kはそもそも視聴率を目的をした局じゃないんだよ!」


「そうだな」


なんだっけ? 公共放送? 公共の放送をしてるかは疑問だよなあ。

そもそも公共放送ってどんな放送なんだろ?


「でも、N、H、Kが視聴率稼ぎに走るのも『毎月支払ってんだからちゃんとしたの作れよ!』みたいな投書がバカバカきてるからなのかもねー」


「いやいや、そう言う人に限って『うちは見てませんから!』って追っ払って金は払わないんだよ」


「さすがにいないよ! 払わない人は無干渉だよ!」


「そんなもんか?」


「そんなもんそんなもん」


……ほんとか?


「それより、払わないと罰則ってあるの?」


「ケンが言ってたけど、無いらしいぞ。なんか家にテレビ置いてて、N、H、Kの徴収を16年間未払いだった人がついに支払う事にしたらしいんだけど、その16年間分の支払いは無いんだって」


「ええ!? ならうちも払うの止めよーよ。そもそも最近テレビ自体ほとんど見ないじゃん!」


「や、まあ払うかどうかの決めるのは父さんと母さんだし」


でも父さんも母さんもテレビ見てないし、俺もサツキも見なくても別に平気だしなあ。

……あ、でも日曜朝の『ゴーオンジャー』が見れなくなるのやだなあ。

……『ゴーオンジャー』のために受信料を払うのか? うちの家族は……。


「私の家、払ってませんよ?」


「ボクの家もお」


「え? なんでさ」


「テレビありますけど、映りませんし」


「……アオちゃん、それって何に使うんだ?」


「ビデオとかDVD見るのに使うんですよ」


「……なるほど」


……何かそれで十分な気がしてきた。

ニュースは新聞があるし、ラジオもあるし。


「ユッチ先輩の家は何で払わないんですか?」


「テレビ無いもん」


「あれ? ユッチって映画好きじゃなかった? テレビで見ないのか?」


「映画はパソコンで観るから大丈夫だあ!」


「……なるほど」


パソコンでもDVD借りて観れるし、無料で観れるサイトもあるし、それでいいんかも。


「こんな感じにみんな払わなくなったらどうなるんでしょうね?」


「さあ? 民間放送になるだけなんじゃない」


俺らが気にするこっちゃないさ。


「それで、結局ヤス君は合宿どうするんですか?」







……あ、そだった、その話だったな。

なんでこんなに話がずれたんだろう?

おはようございます、ルーバランです。


……全く別の話にするつもりだったのに、何でこんな話になってしまったんだろう?


別に受信料払うと損って話じゃないですよ?


でも、最近は携帯電話でもテレビ見れますし、パソコンでも地デジのチューナーつければ見れますし……今の集金基準ってなんなんでしょう?


ちなみに16年間未払いの人の話のネタはここから。

http://news.ameba.jp/special/2008/07/15417.html


それでは、今後ともよろしくお願いいたします。

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