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135話:二重跳び特訓中

ただいま二重跳びの練習中。

さっきから何十回とやっているが、中々出来ない。


「腕を大きく振り回しすぎだぞ! もっとコンパクトにまわせ! そうしないと速く回せないだろ!」


了解、ポンポコさん。


……全然出来ん。


「ヤス、コンパクトにまわそうと思ったら、手首でまわそうとしないと駄目だぞ。腕でまわしてたら全然速く回らんぞ」


了解、ケン。


……やっぱり出来ん、手首でまわすってどうやんの?


「ヤス、コンパクトにまわそうと思ったら、肘を腰に当てるんだあ! それで腰から肘を離しちゃ駄目だぞ! そうすると嫌でもコンパクトに回るからあ! そうしたらできるから!」


なるほど、腰に肘をつけてまわすんだな。


……お、ほんとだ、回しづらいけど速く回る。

ナイスアドバイス、ユッチ。


「まだちょっと腕でも回ってるけど、いい感じだぞお! ヤス!」


びゅんびゅん!


……お?


「今、1回出来た?」


「うん、出来ましたよ。ヤス君」


おお、やった!


「や、でも1回出来て止めちゃ駄目じゃん。続けないと」


あ、そだった。


まあ、0回から1回になっただけでも進歩だよな!


さあ、こっからだ!










……さっきから何度も何度も挑戦してるんだけど、1回は出来るんだけどなかなか2回が出来ない……。


「ヤス、1回目ジャンプしてから次のジャンプが遅い、そこでいつも引っかかってる」


ポンポコさん、それはわかってるんだよ。

でも、どうすればいいかわかんないんだよ。


「ヤス、高くジャンプしようと思っても膝をそんなに曲げちゃ駄目だろ。 次のジャンプが出来ないじゃん」


了解、ケン。

あんまり膝を曲げないように高くジャンプ!


……やっぱり出来ん。


「ヤス、とりあえず縄無しで高くジャンプしなよ! ボクも昔そうやったから。それで、リズムを覚えるんだよ! 一重跳びは何となく出来るけど、二重跳びはリズムが大事なんだあ!」


リズム……リズムかあ。


んじゃ、ユッチに言われた通りやってみるか。


ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん。

……意味あるのか? これ。


「ヤス、着地から次にジャンプするときはあんまり時間入れちゃ駄目だぞ! すぐジャンプだあ!」


ういうい、了解。


ぴょんぴょんぴょんぴょん……。


「そうそう、そんな感じ。それで、跳ぶ時に2回拍手するんだよ」


拍手? 何で?


「二重跳びのリズムってそのリズムに似てるんだあ」


そうなのか……こうか?


ぴょん、ぱちぱち。

ぴょん、ぱちぱち。


「なんで、拍手すると着地の時にとまるのさ? さっきと同じようにジャンプしないと!」


あ、そっか。


ぴょんぱちぱちぴょんぱちぱちぴょんぱちぱちぴょんぱちばちぴょんぱちぱちぴょんぱちぱちぴょんぱちぱちぴょんぱちぱち……。


「そうそう、そのリズムだあ! ヤス、覚えた?」


「んー……なんとなく」


「じゃ、もう一回縄跳びもってやってみようよ! 縄跳び持ったからって今とジャンプの仕方も変えちゃ駄目だよ」


「あいあい、了解」


では、縄もって再挑戦。


ぴょんぴょんぴょんぴょん。


「よっと!」


ぴしっ!

あちゃ、1回も出来ずに失敗してしまった。


「ヤス、一重跳びの所からさっきと跳び方変わってるよ! さっきの跳び方を意識して!」


ういうい。


では、もう一回。




ぴょんぴょんぴょんぴょん。


「よっと!」


1回! すぐにジャンプ!

2回! すぐにジャンプ!


ぴしっ!


「あちゃ、2回か……」


でも、大きな進歩だ!


「すごいじゃん、ヤス! 2回跳べれば、コツをつかんだようなもんだあ!」


「そうなんか?」


「1回から2回の時とおんなじように跳べばいいだけだもん! 2回も20回も一緒だよ!」


「そうなんだ」


「そうそう! ハードルは0回から1回の所と、1回から2回の所で苦労するもんなんだからあ! 後は反復練習あるのみだね!」


「了解!」


じゃ、やるか!


「ヤス君、ユッチ。 もう14時ですし……今日はやめません?」


14時か。11時頃からやってたから……3時間も付き合わせてたのか。


「へ? 14時!?」


なんだ?

ケン、何を慌ててる?


「バイトあるじゃん! 時計してるヤスがのんびりしてるから大丈夫だと思ってたのに!」


「や、俺今日バイト休みだし、昨日言わなかったっけ? ってかシフト表見て無いのか?」


「聞いてねえよ! シフト表だって自分の入る日は覚えてんだから見ないって! 遅刻っていうか、もうバイト始まってるじゃん!」


「……御愁傷様、ケン」


「くそお! 覚えとけよ! ヤス!」


「や、俺のせいじゃないし」


「知ってるけど悔しいんだ! んじゃな! みんな!」


慌てて帰ってった……今日のバイト、上司怖い人だったなあ。頑張れ、ケン。


「と言う訳でナイスアドバイスありがと、ユッチ!」


「どういたしまして! サツキちゃんと一緒に練習してね!」


「ラジャ」


「はい、ユッチ先輩!」


「ポンポコさんとアオちゃんも付き合ってくれてありがと」


「うむ……教えるつもりだったのに、ユッチにいいところ全部とられたな」


「そうですね」


うん、出来てないって言われても具体的に何すればいいかわかんなかったりするんだよな。

その点ユッチの説明ってすごくわかりやすかった。


「前にヤスに、出来るようになると出来なかった人の気持ちがわかんなくなるって言われたから、出来た時何してたかなあって思い出しながらいろいろ言ってたんだあ」


ユッチって本当に素直だな。

……うん、ユッチには変な事吹き込まないようにしないと。


「それでは、帰りますか。みんなでどこかで昼ご飯食べていきます?」


「そだね、アオちゃん! ポンポコとヤスとサツキちゃんは?」


「えーと……」


どうしよっか。


「行こうよ、ヤス兄、帰って今から準備するのめんどくさいじゃん」


まあ、そだけど。

ちょっとよりたいとこもあるんだけど、みんなで昼食べてからでもいっか。


「んじゃ、行こか」


「あいあいさー、ヤス兄」


「サツキも変な返事がマイブームなのか……悪いが、私は二兄と三兄が昼食を準備しているのでな。申し訳ないがまた今度誘ってくれ」


「はい、わかりました」


今頃ポンポコさんが帰ってこないーって言ってるんだろうか?

……あの兄弟ならありえる。






ま、出来んくて嫌だった二重跳び、出来るようになってよかった。

帰ってからも練習しよ。

おはようございます、ルーバランです。


二重跳びが出来るようになったのは私も高校入ってからです。

ヤス君は3時間で出来るようになってますが、私は高校の時特訓始めて3日かかってました^^

小中高と運動部に所属しときながら、それだけかかってたりするんで、ちょっとやそっと練習して出来なくても、チャレンジを続ければ出来るようになると思います。


最近縄跳び跳んでないけど出来るかなあ?


それでは!

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小説内で使わせていただきました。ありがとうございます
カカの天下
オーダーメイド
ええじゃないか
うそこメーカー
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