124話:サツキの中総体東海大会、ダブルス1
サツキの東海大会、一応組み合わせ表でも見るか。
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静愛三岐愛三静岐
岡知重阜知重岡阜
一四二三二三四一
位位位位位位位位
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___決勝___
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愛三岐静静愛岐三
知重阜岡岡知阜重
一四二三二三四一
位位位位位位位位
____★___
み、見づらい……何でノートの紙に書かれてんだ?
とりあえず、サツキ達の所には★をつけてみた。
……1回戦は愛知の三位とか。
……負けんなよ。
ダブルス1はいつも通り、サツキとクロちゃんだ。
「ダブルス1、サツキ&クロダ vs イツカ&カトウ」
……今勝ってるからここにいるんだろうに……。
まずはサツキからのサーブだ。
「せいっ!」
いつものフラットサーブだ。
「フォールト」
あれ? 今日は審判、辛目か?
サツキがフォールトするなんて珍しい。
「おっかしいなあ……せいっ!」
サツキ、落ち着けや。
そんなあわててセカンドサーブを打たなくてもいいのに。
パサッ。
次の球はネットにはまった。
「ダブルフォールト、ゼロワン」
あれ? サツキがそんなミスするなんて……。
ダブルフォールトなんて久々じゃね?
「サツキ! 落ち着け! リラックスリラックス!」
「わかってるよ! ヤス兄!」
ほんとかよ……気、張りまくってんじゃん。
「今度こそ! せいっ!」
りきむな、サツキ。
「フォールト」
くそ……サツキのやつ、さっきまでめっちゃ普通だったのに突然どうしたんだ?
「サツキちゃん、とりあえずのんびり打とう? 入れないとどうしようもないよ」
「そうなんだけど……」
「調子悪いのは誰だってあるからさ、いつもみたいにコース狙うのはやめとこ?」
「……わかった」
めっちゃ不満顔だな……サツキ。
まあ、いつもみたいに打てないだけでも腹立つよな。
「……せいっ!」
ようやく入った。でもいつもの球速もコースの正確さもない。
ただ入れただけって感じだ。
「たあっ!」
相手方のリターンが決まる。
……さすが東海大会に出場してきただけはある。
簡単なコースに打ってしまうと、もともとそんなにスピードのないサツキの球は簡単に返されてしまう。
……これは、サツキのサーブのときはこのままじゃやられたい放題だぞ……。
気負いすぎるなよ、サツキ……。
そっからも防戦一方だった。
とにかくサツキの調子が悪い。
気負いすぎてるって言うのももちろんあるんだけど、いつも以上に動きが重い感じがする。
……もしかして、練習の疲れが取れてないのか?
「なあサキちゃん、昨日って練習って何時に終わったの」
「え? 昨日は疲れ取るためって朝の11時には終わりましたよ?」
「……昨日、サツキが帰ってきたの19時近かったんだけど、何してたか知らない?」
「や、知りませんよ? 『ヤス兄が心配だから先帰るね!』って練習終わったと同時に帰りましたし」
いやいや、見てないし。
……サツキのやつ、こっそり1人で練習してたな。
俺が風邪引いてる間、サツキが家事してたんだからあんま寝てないだろうし……その間、練習量が減ったからその分を取り返そうとやったんだろうけど、前日でどんなにもがいても、そんなには伸ばせない。逆に疲れで動けなくなってる。
「……どうしよ?」
「サツキちゃんのことはヤス先輩が一番知ってるんじゃないですか? 何か一声かけてあげてくださいよ」
何かって言っても……。
今は0−2で負けてる。このゲームも完全におされ気味で、もう1ポイントとられたらこのゲームもとられてしまう。
今のサツキ、本当に体が重いのか、全然走れてない。
いつもは豪快なクロちゃんのサポートをちょこまかと走り回ってるのに、それがことごとく取れないでいる。
相手もさつきが動けてないのがわかるのか、集中的にさつきの方向を狙っている。
いま、サツキのほうへスマッシュが打たれた。
「たあっ!」
「わっ!?」
頑張って腕を伸ばしてとろうとしてるけど、いかんせん足が動いてないもんだから届かない。
「ゲーム、ゲームカウント0−3」
次のゲームとられたら負けか。
「ほら、何か声かけてあげてくださいよ!」
……ま、あれだな。
「サツキ!」
「……何さ」
「好きだ!」
…………………………………………………………。
「死んでしまえ! バカ兄!」
「笑ってるサツキのがもっと好きだ!」
「うるさいよ! ヤス兄」
「だから笑って! そんなぶすっとプレイすんなよ!」
「あーはいはい! 恥ずかしいから! 笑えばいいんでしょ! 笑えば! もう話しかけて来ないでよ!」
そうそう、笑ってくれればいいんだ……。
話しかけてくるななんていうなよう……。
「さすがヤス先輩です。見事な変態っぷりでした」
「……サキちゃんは褒めてるの? けなしてるの?」
「ご想像にお任せします」
……うわ、気になる。
その後も相変わらず、動きは重いままだったけど、どうにかクロちゃんにサポートしてもらいつつ、1ゲームは取り返した。
けど、結局反撃もここまで。
サツキたちは1−4で負けた。
「ごめんねクロちゃん、役に立とうと思ってこっそり練習して、それでへたれてちゃ意味ないね」
「気にしない、まだ勝負は決まってないんだから」
「うん、そだね。お願いね! キリ、マイマイ、サキちゃん、ミキミキ!」
そうだ。
負けたからって気にしすぎちゃ駄目だ。切り替えるんだぞ、みんな。
こんばんは、今日中に何とか投稿できました。
昨日飲みでつぶれ、朝起きたら出勤時間、帰ってきたのが21時。
……いろいろ厳しかった。
明日以降もきちんと投稿するつもりですので、よろしくお願いします。




