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12話:部活紹介、パート2

吹奏楽の発表が終わり、次からは運動部の紹介だ。

めんどくなってきたのでダイジェスト版で紹介していく事にする。


野球部:

「我々野球部は弱小だ! 去年は甲子園県予選3回戦止まりだった! 俺たちを甲子園に導いてくれる輝かしい選手を期待している! 双子の弟がいたら、是非野球部に入部してくれ!」

そんな堂々と宣言すんなよ! しかも1年生頼りかよ! しかも双子の弟って危なすぎだろ! 決勝戦前にひどい事になるだろうが!


……ツッコミを心の中でたくさん入れたけど、実際問題はどうでもいいや。

野球部には興味がないし。


バレー部:

「私たちは若いファイトで、レシーブにトスにスパイクと頑張ってます! だけど、涙が出ちゃう。男の子だもん……」

キモイわ! 男が『だもん』なんて言うな! せっかくの名曲のはずなのに、なんか汚された気分だ……。


剣道部:

「私たちの突きにはブレードブレイバーが憑いている! 最終必殺技『アトミックファイヤーブレード!!』」

そのネタが分かってしまった自分はオタクだろうか……。


テニス部:

「てめえら、見学にきて、俺様の美技に酔いな」

お前は、そんなに上手いのか! あの漫画のレベルは異常だぞ!


バスケ部:

「お前達はバスケットをやる…バスケットマンだからだ」

やばい、さっきから全部のネタが分かってしまう。っていうか、何でこの学校はネタばっかりなんだ?


ハンドボール部:

「ハンドボール部は、バスケットとサッカーをまとめたような部活です。女子19人、男子19人でコートを反面ずつ使って練習しています。合同練習もよくやる仲のいい部活なので、一度見に来て下さい!」

まともだ……。初めてまともな紹介があった。よかった、全部が異常な紹介だったら、ちょっとひくぞ。今年はハンドボール部の入部が多そうだな。


ダンス部:

「私たちのダンス、見ていって下さい!」

総勢9人が出て、ダンスを踊り始めた。ダンスの種類が違うから比べられないのだが、吹奏楽部の時に踊った3人が上手すぎて、どうしても見劣りしてしまう。なんか可哀想だ。


弓道部:

「こんにちは、山王丸ミカエルです! ほとんどの人は弓道をやった事がないと思います。仮入部期間では実際に打つ事ができますので、試しにきてみてください」

まともな紹介だったが、その名前、絶対に偽名だろ……。ネットで調べたら絶対に別な人でヒットするぞ。お前が名乗ったら、その作者のファンが怒るぞ。


サッカー部:

「俺たちサッカー部は「平成のサカベンこと、谷田太郎! サッカー部に入部します!」」

あー、新入生代表のヤツがいきなりステージに乱入したな。リフティングしてた奴らがびっくりして失敗してる。

サカベン……もうちょい自重しようぜ……。


陸上部:

「我々陸上部の顧問はなんと、ここにおられる、この学校一番の美人先生、室井先生だ! こんな可愛い先生に教えてもらえる部活は他にはないぞ! だからこそ陸上部はまじおすすめだ!」

顧問しか利点がないのか?陸上部は。

後ろで、陸上部の連中がモモアゲをしてる。球技に比べてずいぶん地味だな。球技の人たちはいろいろな技をしてたのに。

ってか、うちの担任陸上部の顧問だったのか。ステージ上で手を振ってる。


「ヤス! もう決めたぞ、俺は陸上部に入る!」


「ケン……いくら室井先生の犬でもちゃんと見学くらいはしような……」


ヒートアップしているケンを尻目に、つまらなそうにステージを見てる俺。


「ヤス、いくらお前が貧乳好きだからって、そのローテンションはないだろ」


「お前がハイテンションすぎるんだよ! 大体貧乳好きって言うな!」


周りの視線が痛い。部活紹介、さっさと終われ!


卓球部:

「俺の事はペコちゃんと呼べ! 俺はこの星の一等賞になりたい! 卓球で俺は! そんだけ!」

おかっぱ頭の人、ペコちゃんが叫んだ。あの頭はいつもなんだろうか? それとも今だけそうしたのだろうか? そうだったらどんだけ体張ってるんだ、あの人は。




……やっと休憩になった。長かったな……このあとの文化部の準備のために10分間、休憩を入れる。

ちなみにここからはステージ上ではなくて、それぞれにブースを設けて1年生は好きな所を回るという方針だ。

仮入部の簡易版みたいな物だな。

で、これが終わったら今日は自由解散になる。


「ケン、どっかまわるか?」


「ああ、俺たちは陸上部に入る事決定してるからどっちでもいいぞ」


「まだ決定してないから! 俺は楽そうな部活選ぶの! 写真部とか茶道部とか!」


「はー、わがままだな。しゃあねえなあ、見るだけだからな」


「別にわがまま言ったつもりは全くないんだが……」


俺はとりあえず写真部を見に行った。

写真部は、それぞれの部員が撮った写真を展示していた。


……なんというか、圧巻だった。素人だから詳しい事は分からないが、『猛吹雪で、前も見えなくなるんじゃないかという中の雪山』『暗い夜が明けて山頂からうっすらと出てきた日の出』『雪がやんで、日の光に当たりキラキラ光る銀世界の山』という、冬の山をテーマにした連作。この人は一体何日冬山に泊まり込んだのだろうか?


『眼前に迫ってきている馬』『ボクサーのカウンターパンチを決めた瞬間』といった、臨場感あふれる写真。こんな決定的瞬間をとれるなんて、なんて腕だよ。


『ラーメンをいかにも上手そうに食べる人々』『料理長の技を何とか盗もうとこっそりのぞき見ている新人』といった、人々の感情が作品からにじみ出ている写真の数々。今にも写真の中で人が動きそうだ。


さすがに一緒に見ていたケンも、これらの作品に圧倒されたのか、言葉もなかった。

目を大きく見開いて、食い入るように見つめている。


無言で俺たちはその場から去った。




「あれは俺たちには無理だ……」


「同感だ……」


しばらくして、お互いに確認し合い、次の目的地、茶道部のブースを目指す。


茶道部をのぞこうとして…………俺はきびすを返し、すぐに引き返した。


「どうした? そんな青ざめて」


「悪魔だ! 悪魔がいた!! 入ろうとした瞬間ギロッとにらまれた! ここから中には入ってくるなってオーラが出てた!!」


「バカ言うなよヤス。そんなんいるわけ……」


同様に茶道部をのぞいたケンも、慌ててくるっと向きを変えて、こっちに逃げてきた。


「いたよヤス! ホントに悪魔がいた! 俺、何もしてないのにクワッと目を見開いてガンつけてきた! めちゃめちゃ怖かった!!」


やはり、俺の目に間違いはなかったようだ。

大山高校茶道部には、悪魔がいる! 大山高校7不思議のその一つに違いない……。


「はぁ……茶道部も写真部も駄目か……他の文化部はちょっときついし……」


吹奏楽部はそもそも全員で力を合わせなければならない。そんなのはごめんだ。

華道部……男子生徒が入る部じゃなさそうだ。実際誰も男子がいなかったし。家庭科部……料理だけならまだしも、刺繍やミシンは全く駄目だ。

英語は5教科の中で、一番苦手なんだ、英語部もやだ。美術部……俺の中学の美術の成績は3年間ずっと1だった。


「あっ! 書道部があるじゃん! よし、書道部にはいろ!」


「ヤス、書道部は全員経験者だ。小学校の時から書道を習っているようなヤツばっか入ってる。そして小学校時代ずっと書道教室に通っていたにもかかわらず、一向に上手くならなかった俺たちが入部してもつらい物があるぞ」


「……確かにな……」


「だから俺と一緒に陸上部に入ろう! そして室井センセに手取り足取り腰取り胸取り……」


「変なのが混じってる!! せめて手取り足取りまでで止めとけ!! ってか、なんかこのまま陸上部に入るのはお前の思惑通りに動かされているみたいでやだ!」


「別に、そんな嫌がらなくてもいいだろ!? ……しょうがない、仮入部してみてそれでもどうしてもお前が嫌だったら、別の部を探そう」


「うん、まあそれならいいか」


それぐらいなら妥協してもいいだろう。それによくよく考えれば陸上は個人スポーツ。

チームプレイを考えなくていいというのは俺にとっては魅力的だ。


「よし! じゃあ今日はもう帰るか! 俺ん家また今日も誰もいないんよ。だからヤスん家にお邪魔していいか?」


「いいよ、昼はどうする?」


「うーん、そうだな。またお前んちに昼食いにいくか!」


「そうか……では、3000円になります」


「たけえよ! お前んちは高級料理店か!」


「サツキの料理をただで食おうなんぞ、ケンにはもったいなさすぎる」


「ひどっ!!」


そうして、俺たちは家に帰った。

また、サツキとケンと3人で遊んだのは言うまでもない。

明日は木曜日で、課題テストがある。金曜日には今度は体力測定だ。

受験のせいでなまった体でどれだけの記録が出るのかは微妙な所だ。


こんにちは、ルーバランです。


部活紹介第二弾です。これには、漫画アニメに関する物をかなり入れました。

私が漫画大好きなので、こんな物になりました。

ちなみに主人公ヤス君も漫画大好きな高校生です。


読んだ方々は全部見つけられましたか?


これって、ファンフィクションにはなりませんよね??

もしくは、著作権等に引っかかったりするのでしょうか?


知っている方がいたら教えて下さい。

調べたんですがよく分からなくて……。


今後ともよろしくお願いします。

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小説内で使わせていただきました。ありがとうございます
カカの天下
オーダーメイド
ええじゃないか
うそこメーカー
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