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115話:ヤス、16にして走志す?

今日はサツキの中総体県大会が終わった翌日、7月30日だ。

今日は県大会個人戦の日だから、サツキ達は見に行くのかと思ったけど、それより完全休養して、明日からの練習に備えるのだそうだ。

ちなみに昨日、『明日から特訓だ』ってサツキが言ってたけど、なんだかんだ言って大会って疲れるからな。今日は休みだ。

さ、俺は部活に行ってくるか。

……せめて16時にはおきろよ、サツキ。













お、駅で電車を待っているあの姿は、ケンか。


「おはよう、ケン」


「おう、おはよ。サツキちゃんから聞いたけど、昨日は惜しかったな。また2位か」


「だな、しかも今回は決勝はサツキ、でられないまま終わっちゃったからな。リベンジに燃えてたから、かなり悔しかっただろうなあ」


「……そっか」


「でもやっぱり、悔しそうだったとか言ってもサツキたち、楽しそうだよな。やっぱり部活ってああいう風じゃないとな」


「ふむ、それでそう思ったヤスはどうするんだ?」


「タイムトライアルで、自分の現状もわかったことだしな。ちょっとは頑張ってやってみようかと」


「ほう、あのやる気無い長距離集団でどこまでできるか見ものだな」


「なんとかするさ、1人で練習するためのアイテム『ネコミミ』もあることだし」


……これに頼るのは本当に別の何かを失っている気がしてならない……。


「最近『猫娘』が定着してきたな! その調子で頑張れ!」


そんなの定着したくねえ!















お、偶然だな。

電車に乗ったらユッチとアオちゃんがいる。


「おはよ、ユッチ、アオちゃん」


「へ?」


「あ、おはようございます、ヤス君、ケン君」


「ういっ! おはよっ!」


「……おいユッチ、何でお前は『へ?』なんだ?」


「な、なんでもない!」


「さっきからユッチ、嬉しそうにヤス君とサツキちゃんの話ばっかりしてたからびっくりしたんじゃないですか?」


「あ、アオちゃん、そうなんだ?」


「はい」


どんな話してたんだろ。気になる。


「うるさいうるさいい! 仲良くしとくのは昨日だけだからなあ! 今日からまた話しかけてくるなあ!」


「今、話しかけてるのはユッチなんだけど」


「ううううるさいい!! 揚げ足取るなあ!」


あ、別の車両ににげてっちゃった。


「一昨日までは文句しか言って無かったですけど、何かしたんですか?」


「さあ? 昨日はサツキの応援しかしてないけど」


ま、多少は緩和されたっぽいな。よかった。


「そういえば、ヤス君はインターハイの結果知ってます?」


「へ? 何それ?」


なんかあったっけ?


「ヤス、昨日からインターハイの陸上が始まったんだぞ」


「え? そうなの?」


最近バイトとか、サツキの事ばっかりだったから、全然知らない。


「どこでやってんの?」


「……ヤス君、陸上部なんですから、ちょっとは興味持ちましょうよ。埼玉の熊谷(くまがや)市です」


「くまがやって……あの『あついぞ熊谷!』がキャッチコピーの?」


「そうですよ」


「何でそんな暑いところでわざわざするのさ!?」


「陸上競技場内は照り返しでどこだって暑くなりますよ、静岡の陸上競技場でも40度超えることありますし」


「いやいや、それでも熊谷だぞ。去年最高気温を突破したようなところだぞ? 日本で一番暑いところなんだぞ! そんな暑いところで競技すんの? 死ぬだろ? 俺この前のタイムトライアルでも死にそうになってたんだけど」


どうせなら涼しいところでやればいいのに。


「インターハイは毎年県をかえますから、しかたありませんよ。それに、ちゃんと5000mは考慮して17時とか18時に試合ですよ?」


……あ、そうなんだ。いろいろ考えてるんだな。


「でも、5000mウォークの決勝は14時からですけど」


「死ぬだろ! あれって速い人でも20分以上かかる競技じゃなかったか!?」


確か県大会では22分とちょっとだった。

炎天下の中そんな時間競技してたら……日射病になりませんように。


「決勝は明日ですから、曇ってくれることを祈りましょう……」


アオちゃん……その祈り方、すでに倒れてしまった人が出たみたいだぞ。













さ、学校だ。


「さてと……と」


練習前にだ。


「ポンポコさん、ちょっといいか?」


「む? なんだ?」


「ポンポコさんって実は結構陸上競技詳しい?」


「……『実は』とつけるのが少し腹立たしいが、ヤスよりは知ってるつもりだぞ」


お、やっぱり。

タイムトライアルのときもいろいろアドバイス叫んでたからな。


「じゃさ。現状の俺の練習方法ってどんなのがいいんだろ?」


「……ふむ、やる気になったか?」


「ま、ね」


「孔子は15にして学を志すと言ったが、ヤスは16か」


「別に学じゃないけど」


「そういういらんことは言わんでいい」


あ、怒らせた?


「……遅かった?」


「いや? どんなに遅くたっていいじゃないか。極論すれば60過ぎてからでも何かを志してもいいと思うぞ。顔は老けてるが、ヤスは若いんだからな。全然遅いということは無い」


わざわざ老けてるいわんでいい!


「よし、私が明日までに一兄とヤス用のメニューを考えてやる! 覚悟しておけ!」


……お手柔らかにお願いします。

おはようございます。


熊谷(くまがや)、行った事ないのですが、どれくらい暑いんでしょう?


また、5000mwとか5000mってなぜか15時とか14時とか暑い時間にやったりするんですよね。 朝9時とかじゃいかんのかなあ……。


そして、孔子、15にして学志す、これって2倍説があるんですよね。

……実際に学志すのは7歳の事ですか。

それに基づくと、15歳のときは「30にして立つ」なので、立ってないとです。

私は全然無理でした。 ……ま、どんな事でも遅すぎると言うことはないと思います。 気にせずいろいろ試してみるのがいいのではと。


偉そうに言ってしまいました、不快になったかたすみませんm(_ _)m


それでは今後ともよろしくお願いいたします。

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