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11話:部活紹介、パート1

休み時間になってケンとともに、体育館へ移動する。


この学校の部活は、計19の部活がある。


運動部は11個だ。具体的には


野球部、バレー部、剣道部、バスケ部、ハンドボール部、ダンス部、テニス部、弓道部、サッカー部、陸上部、卓球部、


がある。文化部は8個で、


吹奏楽部、美術部、茶道部、家庭科部、書道部、華道部、写真部、英語部


だ。


必ずどこかに入らないと行けないかと思うと、気が滅入る。


「ケン、どこの部活に入る?」


「うーん、俺高校では水泳部に入ってみたかったんだけど、この高校にはないんだな。しょうがないから運動部のどれかに入る事にするよ」


「俺は楽なのでいいや、この中だと茶道部とか、写真部なんかが楽そうだよな」


「いや、お前は俺と一緒の部活に入るの! 昨日サツキちゃんとも約束したしな。無理矢理にでも入れてやるよ」


「……律儀に守んなくてもいいよ、そんな約束」


ケンがその言葉を聞いて黙り込む。何かを考えているようだが、その後俺の顔をじっと見つめて言う。


「……なぁ、この学校には中学の奴らなんかほとんどいないし、そんなに人を避けなくたっていいんじゃない? 中学の時の事を気にし過ぎじゃないか?」


「……別に、結局の所あの時の事は最後まで謝らなかった自分も悪かったんだし……気にしてはいないと思う。でも、あの時に人付き合いって面倒だなって思ったのも事実だ。ちょっとした事で、すぐに壊れるもんな。人間関係なんて作っても壊れちゃうんだから、高校でも人付き合いは最低限でいい」


「それを気にしてるって言うの! 中学とは違うって! 高校になったら周りの人だって変わってくるって!」


「そんなん分からないだろ? 俺なんて気にしないで、ケンだけでも楽しめばいいんじゃないかな。……ケンは野球部には入らないのか?」


「俺ももういいや、兄貴みたいに才能ないし。さすがにバントだけじゃこれからどうしようもないだろ? 野球は兄貴の応援で満足する事にするよ。だから、新しい部活を探すんだ! お前も絶対俺と同じ部活に入ろうや!」


ケンが野球を辞めるのは、明らかに俺を気にかけてのセリフだというのは分かったが、何を言っても聞き入れてくれなさそうなのは分かった。

なので、その言葉を受け取る事にする。


「その考えは変わらないんだな……わかったよ」


確かにケンがいたほうが周りを気にしなくてすむから楽だしな。ケンと同じ部活に入ってもいいだろう。




パッと壇上にスポットライトがついた。どうやら今から始まるらしい。


「新入生のみなさん、お待たせいたしました! ただいまより、部活紹介を始めたいと思います!」


いつの間にか壇上には先輩っぽい女子生徒が立っていた。腕章をつけてるし、生徒会の人かな。


「今日の司会進行を行う、私の名前は生徒会長<セイト カイチョウ>と申します!」


それ役職名! 絶対そんな名前じゃないだろ!


「生徒会メンバーも随時募集中。今、会計と副会長と書記が空いてます!」


それ、全部だろ! というか、横に並んでいるあの人達も絶対生徒会役員だろ!腕章つけてるじゃん、わざわざ嘘つくなよ!


「今から各部活毎に、自分たちの部活について語っていってもらいたいと思います」


やっとちゃんとした司会になった。


「大山学校は定時制もあるため、毎日19時までしか部活を行う事が出来ません。その分、どの部活も密度の濃い練習を行っております」


定時制か、そういえばこの学校の要項にそんな事が書いてあったな。


「来週1週間から仮入部期間ですが、全部の部活を回る事はできません。なので、今日じっくりと聞いて見に行きたい部活を決めて下さい。部活によっては、パフォーマンスがあると思いますので、約2時間という長い時間になりますが、楽しんでいって下さいね」


2時間もあるのかよ!長いな……。


「初めに吹奏楽部の発表を行い、そのまま運動部の紹介にうつります。休憩を挟んで、最後にまた、残りの文化部が紹介します」


多分、休憩の間に、文化部が色々準備をするんだろう。


「では、エントリーナンバー1、吹奏楽部の発表になります。既にこの垂れ幕の裏では吹奏楽部のみなさんが準備しています。どうぞ!」


垂れ幕がゆっくりとあがっていく。

既に全員が配置していて、女子生徒がこちらを向いてマイクを握っている。

あれ? 3人くらい楽器もってないんだけど、なんだあいつら?


「こんにちは、吹奏楽部です! 私たちは現在、2年生13人、3年生6人の計19人で活動してます」


そんなに多くないな。むしろ少ないくらいだと思う。


「では、私たちの演奏を始めます! 『Are you ready?』」 


『Yeah!!!!!』


後ろの人たちが一斉に叫んだ。な、なんだ?


「ヘーイヘイヘイヘーイヘイ!」


『ヘーイヘイヘイヘーイへイ!』


学園天国か! 普通にクラシックを演奏すると思ってたのに、意外とノリのいい曲を選曲してる。

結構古い曲だが、何度もカバーされているので、知っている人も多いだろう。


楽器持ってない3人はステージの前に立って、踊り始めた。ストリートダンスって言うのかな。

ってかお前ら、楽器演奏しないのかよ! 吹奏楽部なんだから、演奏しようよ! しかも何でそんなに無駄に上手いんだよ!

3人が手拍子を始めると、新入生達も手拍子をし始めた。

隣ではケンが大声で歌っている。お前、ホント恥ずかしがらないのな。


バックの演奏者達も、ただ演奏するだけじゃなくて楽器を上に下に動かしてパフォーマンスしている。

チューバ吹いてる人がきつそうだ、顔真っ赤になってるんだが。


曲が終わると、新入生の手拍子が大きな拍手に変わった。なるほど、パフォーマンスとしてはクラシックよりも効果が大きそうだ。

2曲目が始まった。これも誰もが一度は聞いた事があるであろう、『天国と地獄』。運動会でよく流れているヤツだ。

踊っていた3人が今度は曲にあわせてパントマイムで寸劇を始めた。


2人が画策して、最後の1人を落とし穴に落とすというイタズラを仕掛ける。

まともに落ちた人が怒って2人を追いかけ回す。

途中、袋小路やら谷やらマキビシやらの障害をよけながら、2人は逃げる。

最後は2人が2手に分かれて、どっちを追えばいいか分からなくなった1人が頭を抱えて立ち尽くし、2人はまんまと逃げきってハイタッチで喜び合うという話だった。


やっぱり無駄に上手いな。結構ドタバタしてそうなのに、静かにパントマイムして演奏の邪魔をしてないうえ、音楽に合わせてリズミカルに動いてる。ってかホントにあの3人は演奏しないのか……。

この高校に演劇部が無いのが惜しまれる。せめてダンス部に入った方が活躍できそうだ。

素人なので実際の所は全く分からないが、吹奏楽部の演奏はとても上手に感じた。


吹奏楽部の発表が終わり、運動部の紹介が始まった。


こんにちは、ルーバランです。


部活紹介はもともと1話の予定でしたが、ふざけていたら長くなったので、二話に分けました。


吹奏楽部の紹介も、結構楽しみました。

このペースで書き続けるのはいつか無理が来るでしょうが、頑張りますので、よろしくお願いします。


追記:

部活数23から19に直しました。

男子バレー部と女子バレー部のように男女わけると23だったんですが……。

ボケてました。

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