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107話:サツキの中総体県大会、イダテン本領発揮?

さあ、ゲームカウントは0−1、今度のサーブはサツキからだ。


「せいっ!」


コースを的確に狙ったフラットサーブだ。いいコースだな。

しかし、レシーバーのテンマちゃんも速い。すでに回り込んで、無理してフォームを崩すこともなくフォアで返す。


「えいっ!」


おっ? 今回のは偶然かなかなか難しいコースだ。

サツキの足元でバウンドする。


「せいっ!」


難なく返すサツキ。

敵なら小憎らしくてたまらないだろうが、味方だから心強い。

相手のコートの浅めのところに入っていく。


「必殺! ショートクロス!」


……テンマちゃん、自分から方向を教えてどうする?

その叫びを聞いたサツキは、打つ前からショートクロスの対応に走った。


「ふりゃ!」


びゅっとサツキとクロちゃんの間を抜けるストレート……。


テンマちゃん。それはショートクロスとはいわない気が……


ちなみにショートクロスってのは


□□□□□□

□□□□□□

テ□□□□□

□\□イ□□

□□\□□□

―――\―――

□□□□\□

□ク□□□●

□□□□□□

□□□□□□

□□□□サ□


こんな球筋のはず。

だからサツキはさっさとボール方向に走ったんだけど、

なぜかテンマちゃんは


□□□□□□

□□□□□□

□テ□□□□

□□↓イ□□

□□↓□□□

――↓―――

□□□↓□□

□ク□↓□□

□□□↓□サ

□□□↓□□

□□□●□□


こんな球を打った。

フェイントというか……つられたサツキを馬鹿というべきなのか?


「やったね! イダちゃん、決まったよ!」


「……まあいいよ」


返答に困ってるなあ、イダちゃん。


「ゼロ・ワン」


「な、なんかずるい……」


「どうどう、サツキちゃん。抑えて抑えて」


ま、ありなのかなあ。


次もサツキのサーブだ。レシーバーはイダちゃん。


「もうひっかからないからね! せいっ!」


ちょっと怒ってるサツキのフラットサーブ。

相変わらずコースがいい。


「だっ!」


しかし、コースがどんなによくてもイダちゃんも回りこんでる。

やっぱ足が速いな、イダちゃんもテンマちゃんも。


サツキのバック方向へ返球が返る。


「せいっ!」


サツキは普通に返しただけなんだけど、テンマちゃんが割り込んできた!

テンマちゃん、そこまで入ってくるか!?


「スマッシュ!」


スコン! とボールを地面にたたきつけた。

サツキもクロちゃんもとれない……。

くそ、やられたか。


「ネットオーバー」


……………………。


「あれ? またやっちゃった?」


「テンマちゃん! いい加減前衛のとき、ネットオーバーしないでっていったでしょ! もう今までに何回してるの!?」


「あははー、ごめんごめん」


「さっきの球もぎりぎり追いついて打つからネットオーバーとかミスしちゃうんだよ! 無理だと思ったら任せてよ!」


「はーい」


「わかったのかなあ……」


頑張れ、イダちゃん。

ネットオーバーはその名のとおり真ん中のネットを越えちゃいけないってやつなんだが……。

やる人いるんだなあ。


「ワン・オール」


サーブは変わってクロちゃんだ。

豪速球サーブを決めてやれ!


「やっ!」


クロちゃんのスピードのあるボールがイダちゃんへ向かう。


「だっ!」


スピードをものともせず返すイダちゃん。

ほんとにどんな球でも返すな。イダちゃんは。

これは……狙うならテンマちゃんか?


「よっ!」


テンマちゃんの頭上を越えるロブ。

テンマちゃんも届かないから……


「残念無念! 届くもん! スマッシュ!」


うおい! 届くんかい!?

や、確かにかなりのジャンプ力があれば届きそうな高さにクロちゃんは打ったけどさあ。

……テンマちゃん、身体能力高いな。


届くと予想してなかったサツキとクロちゃんは反応できず、テンマちゃんのスマッシュが決まる。


「ワン・ツー」


くっ、この試合、テンマちゃんだけが活躍してる気がするな。

サツキ、お前も目立て!


さて、次はクロちゃんのサーブ、レシーバーはテンマちゃんだ。


「やっ!」


豪速球サーブ。フォールトも多いけど、入ればサービスエースになることも多いんだが……


「えいっ!」


鼻にボールをぶつけたり、ネットオーバーもしてたけど、さすがは浜松1位。

サービスエースはなかなか決まりそうにないな。


「やっ!」


ボールを返した後、一気に前進するクロちゃん。

ダブル前衛? でいいんだっけな。

さて、テンマちゃんはどう打つ?


「えいっ!」


サツキとクロちゃんの間へ返したか。

お見合いすんなよ。


「やっ!」


クロちゃんのボレー。

意外と打ちづらかったのか、ただ当てただけ、という感じのボレーだ。


「必殺! スーパーロブ!」


また叫ぶ。

スーパーロブってどんなロブだよ!?

ってかその叫びにつられて2人して後衛に下がるな!


「ふりゃ!」


シュッと球が駆け抜ける。

自分のコートから相手コートの浅い部分へ急角度に入るボール。


……それはさっき叫んでたショートクロスだと思う。


「ワン・スリー」


「へっへー、どうだ! 私のスーパーロブは! すごかったよね! イダちゃん!」


「はいはい、すごいすごい」


おざなりだ、イダちゃん。

あきらめの境地に入ってる感じがする。


「今のどう見てもロブじゃないし! 何で私はつられちゃうの!?」


「ど、どうどうサツキちゃん」


……頑張れ、サツキ。






さあ、サツキのサーブだ。

後1ポイント相手に取られたら、このゲームはブレイクされちゃうからな。

次のポイントは絶対取れよ、サツキ。


「もう、耳栓でもしてプレイしたい気分……せいっ!」


気持ちはわかる、頑張れ、サツキ。

今度のサーブはスピンサーブか。

レシーバーのイダちゃんもバウンドを予測してすでに打つ体制だ。


「だっ!」


サツキのバックの方向へ打ちごろの球を返すイダちゃん。

別にサツキはバックが苦手じゃないぞ!

いけ! サツキ!


「せいっ!」


テンマちゃんとイダちゃんの間を抜けるボールだ。

決まるか?

と、ここでまたテンマちゃんが割り込んできた。

反応が早いな、テンマちゃん。


「いっくぞー! スマッシュ!」


すかっ!


「だっ!」


シュッとイダちゃんのバックが決まる。

反応できないサツキとクロちゃん……。


「ゲーム、ゲームカウント、ワンオール、チェンジサービス」


「どうだー! 私とイダちゃんの『時間差アタック!』」


「テンマちゃん、本気でからぶったでしょ! 私任せようと思ったもん!」


「信じてたよ、イダちゃん……私のサインを受け取ってくれたんだね」


「いつサイン出したの!?」


「……………………あの空振り?」


「その『間』は何!? 何で疑問系なの!? やっぱりただの空振りなんでしょ!?」


「にゃはは、気にしない気にしない」


「……誰か代わって……」


頑張れ、イダちゃん。その子の相手ができるのはきっと君だけだ。

それにしても、今回のポイント、全部テンマちゃんが絡んだな。

こっちのポイントもテンマちゃんのネットオーバーだし。

……サツキ、目立て!


「あんなフェイントずるいよ!」


「ど、どうどうサツキちゃん」


「私たちも取り入れようよ!」


「こ、今回は時間がないね、また次回」


「うんっ! 練習だね!」


そんなめったに起こらないような状況の練習必要か?

まあ、ここで負けたら終わりなんだからな。

頑張れ、サツキ、クロちゃん。


これからお休みになる方もそしてお目覚めの方も、時刻は4時になりました(フジテレビ風に)

おはようございます、朝の4時に投稿しています。


今107話書き終わりました。

私はこれから寝ようかどうか困ってます。

今寝たら今日の仕事寝坊しそうだし、かといって起きていたら仕事中寝そうだし……。


夜更かしは危険ですね……気をつけてください。


ところで、テニスの『ジュース』は本来は『デュース』らしいです。いろいろ調べてて知りました。

ずっとジュースといっていた自分、はずかし!





下記、ちょっとした企画。


紹介文を書くのって意外と楽しく、ルシカ先生、zens先生にも結構好評だったので、またどっかで97話、98話のようなヤス君、ケン君、サツキちゃん達による紹介をしたいなあと思ってます。


もしこの小説を紹介してほしいという方がいたら、連絡いただければ、紹介をしていきたいと思ってます。


使わせてもらった小説にはリンクをはりたいと思ってます。


何かありましたらは「作者紹介ページ」の「メッセージを送る」からお願いいたします。


それでは!

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小説内で使わせていただきました。ありがとうございます
カカの天下
オーダーメイド
ええじゃないか
うそこメーカー
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