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102話:ユッチ、怒る

月曜日の部活では、アオちゃん、ポンポコさん、ウララ先生にまで大爆笑された。

この日焼け、どうにかならんか!?











その後からの1週間はきつかった……。

バイトって疲れるもんなんだな。かんかん照りの下ってのはきついもんだ。


そういや、この1週間、部活に全くヤマピョンが来なかったな。

……ほんとどうしたんだろ?









今日は7月26日土曜日。


ポンポコさんとの約束の日だ。

サツキと一緒に家を出る。サツキは今日も1日部活だ。


「頑張れよ! サツキ」


「ほーい、ヤス兄もね」


あいよー。














電車に乗って、御殿場陸上競技場に到着だ。

ってか、陸上競技場って200円で利用できるんだな。

立派な設備だから、もっと高いかと思ってた。

200円くらいなら、近くの人なら頻繁に通っても大した額にはならんな。


ってか定期で来れるとこにあったんだなあ。


「あれ? 何でヤスがいるのさ?」


「え? ユッチこそなんでいるんだ?」


駅から陸上競技場での道で、偶然ユッチにあった。

びっくりだ。ポンポコさんしかいないと思ってたのに。


「だって女子は毎週土曜日ここで練習してるもんね」


「へ? そうなの?」


「そうだよ。……そっかそっか、男子もついにやる気になったんだ。嬉しいね。……今まで男子は誰も来た事ないんだよ、ケンは来るかと思ってたんだけど」


ケンは予定が入ってないと週末は兄貴のアパートに行くからなあ。

……ああ、夏休みのバイト、ケンは土日、全部休んでる。兄貴のアパートに行くからって。

一緒に働こうって言ったくせに。


「ってか今日来るの俺だけだけど」


「へ? ……な、なんでだよ!? 他の男子連中はどうしたあ!?」


「や、俺に言われても……」


そもそも土曜日女子がどこで練習してるか知らんかったし。


「ほんとにヤス以外誰も来ないの!?」


「えと、そうだけど……俺も今週たまたま来ただけで……」


「はあ!? 来週以降は来るつもりないの!?」


「あ、えっと……」


……まずい事言ったかな?


「くそお……キングとかジャックとかアホな事言ってた1年生とか土曜日には練習来ない、他の男子の短距離連中も上の大会目指すって言ってた割にそんなに練習しないでいたりして何考えてるかよく分かんない、ケンもウララセンセーってへいこらして練習しようとしない、そもそも長距離は全然やる気ない……男共はそんな連中ばっかりかあ!?」


「……ごめんなさい」


確かに県大会、見に来てたのって女子しかいなかったよな。土曜日練習してるのも女子だけみたいだし。

男子陸上部に対してユッチが怒るのも最もだ。

……ただ、ケンだけはちゃんとやってると思う。ケンの兄貴のアパートに遊びに行った翌週の月曜日、たいてい筋肉痛になってんだから。ケンだけは責めないでやってくれないかな。


「くうう、今まで我慢してたけど、全部言ってやる! 部活って何なのさ!? 大会とかでいい記録狙ったり、上の大会目指したり、ひとりひとりが目標を達成しようと頑張るもんじゃないの!? 適当な気持ちでなあなあとやるもんなのかあ!?」


「……ごめんなさい」


適当な気持ちで入部した自分には耳が痛い。


「楽しく部活ってのはボクも全然構わないよ!? でもさ、楽しくの意味、はき違えてない!? みんなでただにゃははと笑ってるのもそれはそれで楽しいのかもしれないけどさ、試合で毎回1回戦で負けるとか、地区予選で勝負にもならずに消えてくとか。そんなんで楽しいかあ!?」


「……ごめんなさい」


……さっきから耳が痛い。


「低いモチベーションの人って周りにすっごい悪影響与えるんだよ! ゴーヤ先輩とかキビ先輩だって男子連中見て毎回やる気失せてるんだからあ! やる気でない理由、愚痴ったっていいし、文句言ったっていいよ! ボクだってやる気でないときあるから! でも、男子連中のやる気のなさ、限度ってもんがあるだろお!」


「……ごめんなさい」


たまに、すっごい目でゴーヤ先輩やキビ先輩が長距離を見てくるのはそう言う理由だったんだな。


「ヤスだってそうだよ! 最近は前よりちょっとはやるようになったけどさ、ボクから見たら他の男子連中と変わんないよ! アップもダウンもほとんどやらないでさっさと帰っちゃってさ、毎日ボクより先に帰ってるでしょ!? 夏休みに入ってバイト始めたのは知ってるけど、ケンもやってるんだろお!? ケンよりあんなに早く帰る理由がどこにあるのさ!? 毎回毎回長距離が短距離より早く終わるとかありえないよ!」


「……ごめんなさい」


「謝るだけかあ! 何か言い返してみろお!」


「……ごめんなさい」


「……くそお、ヤスなんか大っ嫌いだあ!!!」











……ユッチ、行っちゃったな。

はあ、完全に嫌われたかなあ……。


「おはよう、ヤス」


「あ、ポンポコさん、おはよ」


「……ユッチのやつ、完全にキレてたな。ほとぼりが冷めるには時間がかかりそうだ」


「ポンポコさん。全部聞いてたの? いやいや、お恥ずかしい」


「まあ、ユッチが怒るのも分かるがな」


ポンポコさんも怒るんかな?


「他の人が怒っても、やる気になるかどうかは本人次第だからな」


そか、そう言う考えもあるのか。


「ヤスも、言い訳ぐらいしたほうがいいぞ」


「や、まあ……ユッチの言う通りだし。……でも、謝るだけってのはよくなかったかな?」


「そうだな、ユッチの場合は逆効果だったかもな。……そういえば、話は変わるがサツキから聞いたぞ。今週月曜日、弁当腐らせたんだって? しかもちょっとだけ挑戦して食べて、バイト中ぎゅるぎゅるお腹言わせながらバイトしてたと聞いたぞ」


うわ、恥ずかし!

サツキ、そんな事をポンポコさんに言わなくていいから!




……まあ、まずは今日のタイムトライアル、頑張ってみますか。

おはようございます。


数話前の投稿にて、ジャンルの検索回数が……と書きましたが、


「ジャンル検索回数ですが、現在、人気ジャンルの集計はしておりません。

小説家になろうでは2008年末から2009年にかけサイトの大規模リニューアルを計画しております。

その際、人気ジャンルの集計を提供できないか検討させていただきます」


との事。

まあ、期待しましょう。


それでは。

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