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100話:雑談という名の登場人物おさらい

終業式の後の部活も終わって、今はもう夜だ。

サツキとケンの3人でババ抜きをしつつ、のんびりしてる。


「ま、なんとか1学期乗り切ったなヤス。今だから言うけど、入学当初は怖かったぞー。いつヤスが不登校になるか」


「なんでだよ!? 俺、そんなにひきこもりになりそうに見えるか!?」


『うん』


サツキ、ケン……声を揃えるな。


「きっとケンちゃんがいなかったら、高校やめてたよね」


「サツキ、それはない!」


「はいはい、そう言う事にしとこっか」


なんか、気になる言い方をするなあ。


「それにしても、高校入ってケンちゃん以外の人とそんなに仲良くなるなんてね。ポンポコ先輩、ユッチ先輩、アオちゃん先輩……3人も家に遊びに来たよ」


「ああ、そういやそうだったな」


なんだかんだ言って陸上部だけだけど。


「しかもみんな女の子!」


「……言われてみれば」


「何かつまんない反応だなあ……ま、いいや。ちなみにヤス兄とケンちゃんは3人の事どう思ってるの?」


「友達」


「右に同じ」


「その返答、つまんなさすぎだよ! 普段のヤス兄とケンちゃんなら、滑ってでもネタを披露するとこでしょ!?」


サツキ、俺とケンは漫才コンビじゃない!


「もういいから、せめてもうちょっと詳しく言ってよ。それじゃ面白くないよ」


えと、そんな所にまで笑いをもとめるのか?


「まずはアオちゃん先輩についてどうぞ。はい、ケンちゃん」


「アオちゃん、本名『木野あおい』、二つ名は『天然』、一人称は私、外見の特徴としてはポニーテールをしていて背は高め、可愛いと言うよりは綺麗と言うイメージ。その他の特徴として『です』『ます』と言った敬語で話す。家族構成は母、本人、妹の3人暮らしでアパートに住んでいる。誕生日は11月11日。成績はとても良く、今回の通知表でも体育以外はオール5。中学時代の部活は吹奏楽部で、高校はユッチに誘われ陸上部になった……こんなとこか? ああ、あと趣味はぬいぐるみ集めと言っていたな。学年主任と気があったりするかもな」


『……………………………………………………』


「ん? どした?」


「いや、おかしいだろ!? 何でそんなに知ってるんだよ!? 家族構成とか、ありえねえだろ!?」


「ふっふ、企業秘密だ」


嘘付け!? わざわざ隠す必要がどこにある!?


「睨むなって。いつも部活が終わってヤスが先に帰ってる時に、アオちゃんとユッチと帰るからな。色々話してるだけだぞ」


あ、そか。


「うわ、ヤス兄、ケンちゃん置いてってるの? それはかわいそじゃない?」


サツキより早く家に帰る為だ。

ケンには犠牲になってもらおう。


「で、ヤス兄はアオちゃん先輩の事はどう思ってるの?」


「……変人?」


何故か王道好きだし。そういえば、俺に最初にちょっかいかけてきたのもアオちゃんだったなあ。


「うわ……ヤス兄に言われたらおしまいだね」


ひどっ!? 俺はどこまでもノーマルなのに!


「後は、妹さんをすごいかわいがってたな。あれはかなりのシスコンだぞ」


「それこそヤスが言ったらおしまいだな」


サツキ、ケン……俺を怒らせようとしてるのか? そうなのか?


「じゃ、次。ユッチ先輩は?」


「ユッチ、本名『ユウ』、二つ名は『黒の弾丸』、覚えてるか?」


ごめん、忘れてた。ついでにそういや俺も名字は知らねえや。


「一人称はボク、外見の特徴としては色黒、ショートカット、そしてなんと言ってもちびっ子。時々小学生低学年に見えるのは俺だけか?」


大丈夫だケン、俺もだ。


「その他の特徴として叫ぶ時『だあ!』『るう!』と語尾を伸ばす。誕生日は12月9日。家族構成は現在父、母、義兄、姉、本人の5人暮らしで5LDKに住んでいる。この他に実の兄もいるらしいけど、今は別に暮らしてるらしいぞ」


ほう、義兄の他に実兄もいたのか。 義兄の事、おにいちゃんってよんでたけど、実兄のことはなんて呼ぶんだろ?


「成績は悪い、学年でしたから数えて1番目だ」


あれ? ケンが最下位だって……。


「俺とユッチが同率最下位だったからな」


おまえら!? もっと頑張れよ!!


「今回の通知表でも体育だけ5。中学時代の部活は陸上部で、高校も陸上部になった……こんなとこだな。趣味は料理だ。うまかったよな」


確かに。今度レシピを色々教えてもらおうかな。


「で? ヤス兄はどう思ってるの?」


「面白い、いじりがいがありすぎ、最高」


「……ケンちゃん、ユッチ先輩はヤス兄のおもちゃにされてるの?」


変な言い方をするな! サツキ!


「……でもあの陸上に打ち込むひたむきさは尊敬できるよな」


ああいう頑張ってる人を見てるのは気持ちいい。


「なるほどなるほど」


何がなるほどなんだ? サツキ。


「じゃあ、ポンポコ先輩は?」


「ポンポコさんは俺、あんまり話してないからなあ。たくさん話したというと、サツキちゃんの誕生日の時くらいかな?」


あ? ケンはそうなんだ。


「とりあえず、知っている情報はこんなとこだな。ポンポコ、本名不詳、二つ名『軍師』、1人称は私、外見の特徴としては瓶底眼鏡をしていて3つ編み、たれ目。ぽっちゃりとしていているけど、胸はあんまない。その他の特徴としてしゃべり方は男っぽくて、面白い。誕生日は6月21日だったか? ……後は知らんなあ」


それだけ覚えてれば十分だ。そんなに話した事ないって言ってるのによく覚えてんな。


「んじゃ残りの情報は私が教えたげる。家族は父、母、兄が3人、弟が2人、ポンポコ先輩の計8人。普段、父は単身赴任してて母はそれについてっちゃってるから兄弟だけで暮らしてる。ついでに兄弟全員がすごいシスコン」


確かに、家に遊びに行っただけで袋だたきにされそうになったもんな。


「成績は差が激しいみたい。『文系はいいが、理系の数字の羅列は見ているだけで頭が痛くなる』って言ってたよ。中学時代の部活は美術部。趣味は時代劇、特に三国志が大好き。ポンポコ先輩、最高だよね!」


サツキはポンポコさん、お気にだからな。


「と言うわけで、ヤス兄はポンポコ先輩についてどう思ってるの?」


「すごく気のあう友達。しゃべってると趣味とか結構合うんだよね。ポンポコさんは親友って言ってくれたなあ」


「ふーん、そんな感じかあ」


サツキ、さっきから含みのある言い方が多いぞ。


「そういえば、ヤス兄って男友達はいないの? 普段ケンちゃんとしかいないよね?」


「ヤスにはいないぞ。そもそも高校で話す同級生が俺とその3人くらいしかいない」


「うわっ、意外と寂しい人間関係だね」


お前ら、ちょっと調子に乗りすぎだぞ。


「ヤス、ヤマピョンは友達なのか?」


「さあ……。ヤマピョンとはほとんど話が出来んし。そういや今日はどうしたんだろね?」


部活、結局出てこなかったなあ。


「ケンちゃん、ヤマピョンって誰?」


「ヤマピョン、本名『山本武』、二つ名『猫娘キラー子犬』、一人称俺、特徴としては茶髪、地毛だけど。町中でありえないぐらい挙動不審の茶髪の人物を見たら、ヤマピョンの可能性が高いな。で、なんでかヤスにまとわりついてる。何で?」


しらね。俺が聞きたい。


「体力テストの結果だけ見ると、運動神経は実はめちゃくちゃいいぞ、あいつ」


「え? そうなの?」


「シャトルランは負けた。他の種目もかなりの僅差だったな」


え? ケンと僅差ってかなりのもんだぞ。


「真面目に運動すれば強くなりそうだけど、それは個人次第だな」


そか。


「他にヤスがしゃべった事のあるのはマルちゃんとノンキってやつだな。こいつらも陸上部だ。ヤス、陸上部以外の人ともたまにはしゃべれよ」


うっさい、ケンみたいに社交的じゃないんじゃ。


「ま、この2人はどうでもいっか、今後も当分しゃべる事はないだろ」


ひどいな、ケン。


「覚えておくと助かるのは俺たち3人と今までのヤツラだな。後はほぼサブキャラだ、いつの間にか昇格の可能性はなくはないが」


ケン、何を言ってんだ?


「ヤス兄、高校には他にどんな人がいたの?」


「入学時の谷田太郎とか言うやつ? 今頃何してんだろ? 後は短距離でキング、ジャックってやつがいたなあ……短距離女子の先輩にゴーヤ先輩、キビ先輩って人がいるけど、この2人はすごく真面目で練習熱心だ。先生は学年主任くらいしかキチンとしゃべってないな。高校ではこんなもんかな?」


「他の知り合いは私の友達くらい?」


「そだなー。クロちゃん、サキちゃん、キリ、マイマイ、ミキミキ……後、俺としてはオカ姉妹はいっぺんしゃべってみたいな」


「めずらしっ! ヤスがそんな事言うってありえねえ!」


おもしろいんだって! あの2人。『最低!』って言われたけど。


「大体こんなもんか」


結構しゃべってるな。うん、もうサツキにもケンにも人見知りなんて言わせねえぞ。


「ヤス、大事な人物を1人忘れているぞ」


「ん、誰だっけ?」


「我らが陸上部の顧問、ウララ先生だ!」


「ああ……忘れてた」


「忘れるな! ウララ先生、本名『室井春乃』、二つ名『ねらい打ち』、一人称私、外見の特徴は巨乳、背はそんなに高くない、ロングヘア、何よりすごい美人!」


確かに美人だが、ケンのフィルターがかかっているのは確かだな。惚れた弱みか。


「誕生日は3月23日。現在23歳だ。家族構成は母、父、ウララ先生、弟の4人、ウララ先生は弟大好きだな」


「……今日もそんな事言ってたな」


「嫌いな事は陰口、ヤスがアホな発言してても、正面から言われる分には全く気にしちゃいないぞ」


そうなのか。よかった。


「それからだな! ……………」
























ケンのやつ! 途中で止めればよかった……。

その後延々と1時間以上も聞かされる身にもなってくれ。

サツキはさっさと寝ちゃうし。

くそー。

こんにちは、ルーバランです。


以上、現在の登場人物おさらいでした。


書ききってから、一番の主要人物であるヤス、サツキ、ケンの3人のプロフィールを書いてない事に気付きました(--;


この3人はまた今度。


サブキャラではオカ姉妹がお気に入りです。


それでは。

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小説内で使わせていただきました。ありがとうございます
カカの天下
オーダーメイド
ええじゃないか
うそこメーカー
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