それは悲劇的な再会
クリスマスイブにお葬式の話だなんて・・・。
なんか色々すいません。タイミング悪いですね。
この部分、当初の予定では来年あたりに書く予定だったのですが、大分作業がはかどったものですから、この時期になってしまったわけです。
本文ではもうクリスマスは過ぎてはいますが、現実の時間で合わせていきましょう。
読者の皆さん、メリークリスマス!
byあーもんどツリー
式場は街の西側、山脈を望む見晴らしのよい場所にあった。
「・・・で、その路木とか名のってるヤツはどんなヤツだ?」
咲羽大は正直、頭に来ていた。
自らの苗字である《路木》姓を名のっている者が親族ではないと、参列者の一人が口走ったからである。
「そいつが死んでいようと俺は許さねぇぞ!!」
怒りは爆発どころか、凄まじい勢いで荒れ狂う炎の如く、あたかも森を焼き尽くすかのようにジワリジワリと拡がっていく。
「甦らせてもういっぺん息の根止めてやらぁッ」
なぜそこまで怒っているのか、参列者はおろか親族の者たちでさえも解っていなかった。
咲羽大が《路木》姓にこだわっているその理由を、他の親族たちは持ち合わせていないのだ。
咲羽大は苗字のせいでいじめられていた。
《ロキ》という名の神は悪魔なんだ、といって、同級生たちは咲羽大に暴行したり、《ロキ》のイタズラで作物が育たねえんだよ、といわれ村人からも忌み嫌われていたのだった。
だが。
咲羽大が大人になり、結婚してからのことだった。
『この苗字、ワタシは好きだけどなぁ』
と、妻は言ったのだ。
それから咲羽大は、この苗字をバカにしたり意味なくぞんざいにする者達がひどく許せない。
自分だけでなく、妻もバカにされている気がしてならなかったのだ。
ある意味ガキっぽいが、それが彼なりの情熱やプライドであり、それを笑うというのは彼のそういった部分を激しく刺激し、怒らせる。
妻のための怒り。
「・・・そこの箱ん中にいるてめぇかァ!!」
飛び付いて柩をドンと叩く。
中にいる人を見てみる。
咲羽大が動かなくなる。
いや、動けなくなる、と言った方が正しい。
その中にいる男の顔を、咲羽大はよく知っていたからだ。
「・・・ハルト?」




